ドアロックの紹介:2018年韓国映画。2011年のスペイン映画『スリーピング タイト 白肌の美女の異常な夜』を韓国でリメイクしたサスペンススリラーです。豊体を単身世帯が増加する韓国・ソウルに置き換え、都心のマンションで一人暮らしをしている銀行員の女性が正体不明のストーカーによって恐怖の淵に落とされていく様を描きます。
監督:イ・クォン 出演者:コン・ヒョジン(チョ・ギョンミン)、キム・イェウォン(ヒョジュ)、キム・ソンオ(イ刑事)、チョ・ボクレ(キム・ギジョン)、イ・チョニ(ハン・ドンフン)ほか
映画「ドアロック」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ドアロック」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ドアロックの予告編 動画
映画「ドアロック」解説
この解説記事には映画「ドアロック」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ドアロックのネタバレあらすじ:起
韓国・ソウル。水協銀行で契約社員として働く女性チョ・ギョンミン(コン・ヒョジン)は都心の古びたマンションに一人暮らしをしていました。このマンションは部屋の鍵がカードキー式となっており、昼夜交代制の管理人が24時間体制で常時管理していました。
ギョンミンはここ最近、毎朝のように原因不明の頭痛に悩まされていました。この日、帰宅したギョンミンは部屋のドアロック部分に謎の白い粉が付着していることに気付きました。ギョンミンは気味悪がりながらも室内に入りましたが、実は室内には既に謎の男が忍び込んでいました。
男はギョンミンに麻酔薬を嗅がせると、そのまま意識を失った彼女に朝まで添い寝していました。男はギョンミンが起きる前に一切の痕跡を消し、古いビンテージ物の腕時計をして部屋を出ていきました。目覚めたギョンミンは、年のためにドアロックの暗証番号を変更して出勤していきました。
ギョンミンの同僚で友人であるヒョジュ(キム・イェウォン)は、共に契約更新の時期を迎えようとしていました。二人とも契約延長に前向きでした。この日の仕事を終えて帰宅したギョンミンは、管理人が預かっていた母からの荷物を受け取りました。その際、ギョンミンはまたもやドアロックの蓋が開いていることに気付きましたが、この時は母がドアロックを触ったのだろうと深く考えることはしませんでした。
その夜、就寝しようとしたギョンミンは、何者かがドアノブを執拗にこじ開けようとしている音を聞きつけました。ギョンミンは恐る恐る様子を伺いましたが、そこには誰もおらず、煙草の吸い殻だけが落ちていました。ギョンミンは警察を呼び、煙草の指紋を調べるよう頼みましたが、事件性がないと断られてしまいました。その後、ギョンミンはまたもや謎の男に眠らされました。
翌朝、またもや頭痛に悩むギョンミンは、このマンションの管理人に防犯カメラは住民でも確認できるのかと訊いてみました。管理人の答えはOKとのことでしたが、不安を拭えないギョンミンは引っ越しも検討しましたが、中々条件に見合う物件を見つけられませんでした。
ドアロックのネタバレあらすじ:承
ヒョジュに悩みを相談したギョンミンは、職場の上司であるキム・ソンホ課長(イ・チョンヒ)が、どうやら自分に好意を持っているらしいと聞きました。
窓口の業務についたギョンミンは、いつものようにキム・ギジョン(チョ・ボクレ)という来客に保険を勧めましたが、預金の残高が少ないことに気付き、途中で止めました。すると不穏な空気を感じ取ったのか、ギジョンが突然キレ出し、キム課長に追い払われました。
その夜、帰宅したギョンミンが就寝していると、またもや謎の男が現れと、彼女に麻酔薬を嗅がせました。その後、男はギョンミンが起きないことをいいことに、勝手にシャワーを浴びたり、彼女の歯ブラシを使ったりとやりたい放題。そしギョンミンに添い寝をすると痕跡を消して去って行きました。
契約更改の日、ギョンミンは人事から無期契約の提示を受けました。これで毎年契約の心配をする必要のなくなったギョンミンは仕事に打ち込みましたが、今度は彼女の携帯に非通知着信が何度もかかってきました。ギョンミンは不気味に思いながら帰宅の途につくと、今度は先日窓口に来たギジョンが現れ、彼女に近付いてきました。幸いにも通りかかったキム課長がギョンミンを助け、家まで送ってくれました。
部屋に入ったギョンミンでしたが、その直後にキム課長が忘れ物を届けに部屋を訪れました。一応のもてなしをしたギョンミンでしたが、ギョンミンはなぜキム課長が自分の部屋の番号を知っているのか疑問に思い、キム課長こそがストーカーなのではないかと考えると、こっそりと部屋を抜け出して警察に通報しました。
ところが、警官を連れて部屋に戻ったギョンミンが見たのは、ドアノブに掛けられた紐で首を吊って既に死亡していたキム課長の姿でした。キム課長の遺体には第三者と争った痕跡があり、更にはキム課長がギョンミンの部屋番号を知ったのは管理人に問い合わせたからだということも明らかになりました。ギョンミンはキム課長殺害の容疑をかけられ、仕事をクビになってしまいました。
ドアロックのネタバレあらすじ:転
ギョンミンは昼番の管理人に頼んで監視カメラの映像を見せてもらいましたが、このマンションのカメラはエレベーター付近にしか設置されておらず、廊下などのものは全てダミーであることが判明しました。
ギョンミンは改めて自分の部屋を調べてみたところ、玄関の脇の戸棚の隙間に予備のカードキーがあるのを見つけました。それはギョンミンの部屋の真上の部屋のものであり、ギョンミンは手掛かりを得るべくその部屋へと潜入しました。
部屋には誰もいませんでしたが、ギョンミンはこの部屋に届いていたクレジットカードの明細書から、カン・スンヘという人物の存在が浮上しました。
スンヘは毎週決まった曜日に決まったコンビニで3200ウォンの買い物をしており、ギョンミンはヒョジュと共にそのコンビニへと向かいました。二人はそこで3200ウォンのインスタントの野菜粥を買った人物を見つけ、後を追いました。
途中で人物を見失ったギョンミンとヒョジュは二手に分かれることにし、ギョンミンはとある廃屋の付近に野菜粥のカップが捨てられているのを見つけ、その中に立ち入りました。入口のドアロックの暗証番号はなぜかギョンミンの部屋のと全く同じであり、部屋の中に入ったギョンミンは足首を切断されてベッドに拘束されているスンヘを発見しました。
その時、部屋に何者かが戻ってきたので、ギョンミンはベッドの下に隠れました。部屋に入ってきた謎の男はスンヘに「好きな人ができた。下の階の人だ」と語りかけていました。ちょうどその時、近くをパトカーが通りかかり、ギョンミンは隙を突いて部屋から逃げ出しました。ギョンミンは危うく謎の男に襲われそうになりましたが何とか難を逃れました。
ところが、警察が廃屋の中を調べたところ、なぜかスンヘの姿や痕跡などはありませんでした。ギョンミンは謎の男の特徴としてビンテージものの腕時計をしていたことを証言しました。その後、スンヘは他殺体となって発見され、遺体にはなぜかギョンミンの名刺があったことから、警察はギョンミンに恨みを持ち、暴行の前科があるギジョンの犯行と断定しました。
ギジョンは警察に逮捕され、ギョンミンはマンションを引き払って別の物件に引っ越しました。ところが、程なくしてギジョンは証拠不十分により釈放され、ギョンミンに報復すべく彼女が先日まで住んでいたマンションに乗り込み、管理人から執拗に引っ越し先を聞き出そうとしました。
その頃、ギョンミンの新居にバイク便が訪れ、彼女にスマホの入った箱を渡してきました。スマホの中にはギョンミンの寝顔の写真が入っており、ギョンミンは戦慄を覚えました。その間にバイク便の男は密かにギョンミンの新居の鍵を奪い取りました。
その時、ギョンミンの元にヒョジュからビデオ通話があり、ヒョジュは何者かに襲われそうになっていました。ギョンミンがヒョジュの部屋に駆けつけると、そこにギジョンが現れてギョンミンに襲いかかりました。ギジョンは駆けつけたイ刑事(キム・ソンオ)に取り押さえられ、襲われて怪我をしていたヒョジュは病院に搬送されました。
ドアロックの結末
ギョンミンが病室のヒョジュに付き添っているところに、イ刑事がお見舞いを兼ねて現れ、ヒョジュのビデオ通話は犯人があらかじめパソコンで録画したものを流した、いわば罠であったことを伝えました。イ刑事はギョンミンに、外からスマホで確認できるタイプの防犯カメラをプレゼントし、新居に戻ったギョンミンは早速設置しました。
その後、買い物に出かけたギョンミンの前に、彼女が以前住んでいたマンションの夜勤の管理人をしていたハン・ドンフン(イ・チョニ)という男が話し掛けてきました。ドンフンはビンテージものの腕時計をしており、更には3200ウォンの野菜粥を買っていました。
恐ろしくなったギョンミンは帰宅すると、そこにイ刑事から電話があり、逮捕された後に釈放されたばかりのギジョンが何者かに殺害されたと知らせてきました。イ刑事は今すぐにギョンミン宅に行くと告げ、ギョンミンはイ刑事が到着するまでの間、自宅に設置した防犯カメラの映像を確認しました。
すると、ギョンミンが留守の間に何者かが自宅に侵入し、ちょうど今ベッドの下に隠れていることが判明しました。ギョンミンはすぐ逃げようとしましたが男に捕まってしまい、殴られて気絶させられてしまいました。
気がつくとギョンミンは、犯人のアジトである廃屋に監禁されていました。一連の事件の真犯人はドンフンであり、ギョンミンが麻酔薬で意識が朦朧としているのをいいことに陵辱しようと迫りました。
その頃、イ刑事はギョンミンが引っ越した日にドンフンがマンション管理人の職を辞めたことを知り、更にドンフンの周囲で行方不明になった女性が複数人存在することも知りました。イ刑事はドンフンのアジトが、彼がかつて勤めていたホテル跡であることを知り、現場に急行しましたが、ドンフンに返り討ちにされて殺害されてしまいました。
ドンフンはギョンミンに襲いかかりましたが、ギョンミンはドンフンと揉み合いになった際に、壁から突き出ている古い釘にドンフンを突き飛ばし、ドンフンは頭部を刺されて絶命しました。
ギョンミンはドンフンの件について正当防衛が認められました。テレビのニュースでは、ドンフンには余罪があると報じられていました。
その後、ギョンミンは更に新たな物件に引っ越しましたが、あの時の恐怖と警戒心はどうしても拭うことはできないでいました。
以上、映画「ドアロック」のあらすじと結末でした。
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