博士の異常な愛情の紹介:1964年イギリス,アメリカ映画。米ソ冷戦のもと、核戦争の脅威が身近だった時代に作られたブラックコメディ。キューブリック監督が初めてアカデミー賞にノミネートされた。軍人や大統領など3役を演じたピーター・セラーズの変幻自在な演技が見もの。
監督:スタンリー・キューブリック 出演:ピーター・セラーズ(マンドレイク/マフリー大統領/Dr.ストレンジラブ)、ジョージ・C・スコット(バック・タージドソン将軍)、スターリング・ヘイドン(ジャック・リッパー准将)、キーナン・ウィン(バット・グアノ大佐)、スリム・ピケンズ(キング・コング少佐)、ほか
映画「博士の異常な愛情」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「博士の異常な愛情」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「博士の異常な愛情」解説
この解説記事には映画「博士の異常な愛情」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
博士の異常な愛情のネタバレあらすじ:1
アメリカのバープルソン空軍基地。その司令官ジャック・D・リッパー准将は部下のマンドレイク大佐に基地を警戒態勢に置くよう指示。その上で空を巡回中のB-52戦略爆撃機34機に命令を下します。ソ連領域内に侵攻し、搭載した核ミサイルを発射しろというのです。この命令が出た以上、爆撃機と連絡が取れるのはリッパーのみ。全面核戦争への秒読みが始まったのです。
博士の異常な愛情のネタバレあらすじ:2
最初ソ連への反撃だと思い込んだマンドレイクはラジオ放送で不審を持ち、ペンタゴンが指令など出していないことを確認。リッパーの独断専行だと知って、彼を止めようとします。しかし、リッパーはマンドレイクと2人きりで個室に閉じこもってしまい、どうにもなりません。口にする言葉から、マンドレイクはリッパーが正気を失ったことを知ります。
博士の異常な愛情のネタバレあらすじ:3
一方、ペンタゴンでは緊急事態に対処するため、戦略室を用意。マフリー大統領はじめ、政府首脳部が集まります。ソ連大使を呼びだして戦略室に入れ、その目の前で大統領はソ連の首相と電話で会談しますが、事情を知った首相は激怒。報復手段を取ると宣言。攻撃を受けた場合自動的に作動する爆弾があり、それによって地球は死滅の危機に陥るというのです。
アメリカ政府はリッパーから通信用の暗号を聞き出そうと立て籠もった部屋を攻撃。しかし、基地内の兵士たちは事情を知らず、敵が攻めてきたと勘違いして反撃に出る始末。しかも自分が捕まりそうだと知ったリッパーは自殺してしまいます。
博士の異常な愛情の結末
やがてマンドレイクの直感で暗号は解読。連絡が取れたため、ほとんどの爆撃機は引き返しますが、1機だけは機器の故障でそのまま目的地に向かって侵攻します。爆弾の投下口が開かないというトラブルにもめげず、爆撃機は核爆弾を投下。故障を直そうとしていた乗組員の一人もそのまま落下してゆきます。核は爆発。報復装置が起動されるため、まもなく人類は死に絶えるはずです。しかし、大統領の科学顧問であるストレンジラヴ博士は、ナチス的な考えを述べ、まだ希望はあると熱心に説くのです。
オープニングクレジットのフォントがハイセンス過ぎる!またピーター・セラーズが、一人三役も引き受けていて凄いと思います。個人的には、特にストレンジラヴ博士役が好みです。大統領の事を何度も間違えて総統と言ってしまったりして、ナイスキャラではないでしょうか。また彼自身が右手の動きを、コントロール出来ないシーンでも大爆笑しました。笑えない様でいて笑ってしまう、素晴らしいブラックコメディだと思います。