ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢の紹介:2008年アメリカ映画。ブロードウェイミュージカルの金字塔「コーラスライン」。かつての出演者たちが審査員となり、再演までの8か月間の日々を追う。
監督:ジェームズ・D・スターン、アダム・デル・デオ 出演:ボブ・エルヴィヴァン、マイケル・ベネット、ジェイ・バインダー、ほか
映画「ブロードウェイ♪ブロードウェイ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ブロードウェイ♪ブロードウェイ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢の予告編 動画
映画「ブロードウェイ♪ブロードウェイ」解説
この解説記事には映画「ブロードウェイ♪ブロードウェイ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢のネタバレあらすじ:起・ダンサーの憧れ
1974年、演出家兼振付家のマイケル・ベネットは、22人のダンサーを集め、話を12時間録音した。そうして彼らダンサーたちにまつわるミュージカル『コーラスライン』が生まれた。学校を退学してダンサーになったマイケルが振付家になった時、自分達のような人間が主人公の話を作りたいと思っていた。
コーラスライン再演のオーディションには、3000人あまりの出身地、経歴も様々なダンサーたちが集まり、選考側は『踊れる』と書いてあれば、選考対象としてレッスン場でその踊りの癖を見る所からオーディションを始めた。
オーディションを受けに来たジェシカは、コーラスラインの舞台に立つことを子供のころから夢に見ていた。レッスン場で行われるオーディションは、組に分かれて何度も行われ、落ちた者から帰された。
ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢のネタバレあらすじ:承・役に合わせたオーディション
四か月後、数百人に絞られた中から、面接や歌、演技の審査を経て、大まかな役の割り当てを含めたオーディションが行われた。その中には、日本出身のユカもおり、英語は矯正できるが競争的な精神があるかどうかの見極めをどうするかと議論になった。
コーラスラインは本音で話した出演者たちの話から、24時間で大筋が作られた。作曲をマーヴィン・ハムリッシュに頼み、ワークショップを導入し、練り直しながら作るという方法が行われ、当時のニューヨークでは、何かがダウンタウンで行われていると噂だった。
複数の審査員を前にしたオーディションで通るには、彼らを満場一致させなければならず、それができた者だけが残された。役の見せ所や、誤解されがちな役への理解なども審査の対象になった。残れば次の審査日を言われた。その中には代役として残されたダンサーもいた。役者たちの中には、ナーバスになる者や、不合格でも人生は続いて行くのだからと気楽に構えている者もいた。
ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢のネタバレあらすじ:転・難航する役
なかなか適役の見つからないポール役。ゲイである事を抱える彼の葛藤のモノローグでオーディションが進められるも、なかなかピンとこず、もうだめかと思われた所に現れたのはジェイソンだった。彼のモノローグには審査員から拍手が贈られ、涙を流す審査員から、決まりだという声がかかった。
もう一つ難題だったのがキャシー。元々ドナという天性のダンサーの才能の上に成り立っていたこの役には、あらゆる素質を兼ね備えた役者を見つけなければならなかった。舞台経験者の多い中、最終審査の前にキャシーの見せ場であるソロダンスの振付の練習を始め、ダンスのオーディションも行われた。
キャシーは元々オーディションに落とされる役どころだったが、それでは誰もが納得せず、受かる役に変えられている。役が割り当てられて行き、四ヶ月後、役ごとに細かい指導を含めたオーディションが行われた。本気かどうか、自分の持つ100%を出せるかどうかという所が見極められる。
ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢の結末:最終審査
舞台上に乗るほどの人数にまで残されたこの審査では、舞台上での緊張感を受け入れ、役者としてそれを利用するようにと審査員が候補者たちに話した。しかし、長期に渡る審査のため、その間に色々な事が重なり、演技の変わってしまった役者もいた。
代役として最終審査に残さされていたジェシカは、代役でなく、ヴァルの役を正式に貰った。最終審査に残った役者は、一度仕事にあぶれたが、もう一度役者として再起を図ろうとする者や、落ちてもブロードウェイを諦めず、いつか主役を張れるような役者になると信じ誓う物もいた。
身の上から、オーディションを経て、舞台までを描く、ダンサーたちが重圧の中でどう生きるかという真実の物語は、振付家のマイケル・ベネットに賞をもたらす作品となった。八か月後、新しい役者を迎え、初日が幕を開けた。
以上、映画「ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢」のあらすじと結末でした。
ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢のレビュー・考察:個性の集まり
コーラスラインの役どころは出自や経歴、性格も個性もそれぞれに輝いている。正にアメリカだからこそ作り上げることのできた作品だと思う。その舞台を目指して集まるダンサーたちもまた世界中から集まり、一つの役に対して、個性の違う役者が複数残されていくのもまた面白い。そして、外見や肌の色ではなく、役への理解や解釈を通して選考している点や、初演版の完全な再現ではなく、個性を集めて新しいコーラスラインという作品を作っていくような審査員たち試みが見てとれ、ブロードウェイが最先端のミュージカル発信地である理由の一面を垣間見た気がした。
以上、映画「ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢」のあらすじと結末でした。
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