子どもが教えてくれたことの紹介:2016年フランス映画。フランスに暮らす5人の子どもたち。それぞれに病を抱えながら日常を過ごしていく姿に焦点を当て、小児医療について考える。
監督:アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン 出演者:アンブル、カミーユ、イマド、シャルル、テュデュアル、ジェゾン、ほか
映画「子どもが教えてくれたこと」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「子どもが教えてくれたこと」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
子どもが教えてくれたことの予告編 動画
映画「子どもが教えてくれたこと」解説
この解説記事には映画「子どもが教えてくれたこと」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
子どもが教えてくれたことのネタバレあらすじ:病と闘う子どもたち
様々な病を抱えながらも、それぞれの場所で暮らしているシャルル、イマド、テュデュアル、カミーユ、アンブルの5人の子供たち。
皮膚がもろい病を持つ8歳のシャルルは、顔以外を覆い、週末に一時帰宅をしながら長い入院生活を送っている。シャルルは同じように長く入院している年下のジェゾンの世話をよく見ていた。
アルジェリアの病院からフランンスの病院へ移った7歳のイマドは、腎不全のため学校を休む事が多く、上がりたくても学校の上のクラスに上がれずにいた。イマドにはようやく腎臓移植の予定が組まれようとしていた。
脊髄に神経芽腫を持つ5歳のカミーユは、薬の確認や検査を欠かすことはないが、大好きなサッカーの練習も続けている。
肺に血圧疾患を持つ9歳のアンブルは、背中にポンプの入ったリュックを背負って学校へ通い、大好きな練習をしている。アンブルの姉がその病気を理解できたのはつい最近の事だった。
自宅の庭で花の世話をする8歳のテュデュアルは、3歳の時に神経芽腫を摘出手術し、今は転移を防ぐ治療をしている。テュデュアルの家族は彼を伴って、山へ歩きに行くこともあった。
子どもが教えてくれたことのネタバレあらすじ:病と向き合う
舟の建造現場や消防署への見学や体験等、自分の身の回りとの関りを欠かさない彼らは、病であることから目を背けることはできない。包帯を巻きなおす度にかゆみに襲われることもあれば、幼稚園に行くために12時間かけて透析する。手術で腫瘍は無くなったが、そのせいで片目の色が変わるなどの影響もでた。
病気でも自分次第で幸せになれると言う。アンブルは衣装の上にリュックを背負い、舞台に立った。
カミーユの神経芽腫は先天性の物で、母親が自分がお腹にいるとき全部教えてくれたと言う。
化学療法から治療法を変えたテュデュアルは、腫瘍を消すためだと体力を消耗する治療に耐えた。ベッドでも絵を描く事や本を読む事を欠かさないテュデュアルは、何もしたくない時はどうするの?という祖母の問いに、努力すると答える。病室にキーボードを持ち込み、病院でもピアノの練習を続けていた。
イマドの病院では、腎臓移植について説明が行われていた。開腹し、新しい腎臓を入れることが大変だという事はイマドも十分に理解している。
子どもが教えてくれたことの結末:彼らを巡る人々
アンブルの母親は毎朝学校に行くために彼女のリュックを準備している。緊急入院をしてから薬の量が増え、それに伴う副作用に関して相談すると、病院側は、自宅でもケアは可能で、長期治療をしている子供たちが楽しく快適に生活できるようにアドバイスをしていた。自宅での緩和治療に徹していたが最後の手段として、移植も視野に入れている事に病院側は驚いた。もちろん家族も、ずっと家族全員で暮らす事が望ましく、娘のアンブルの大切なものを奪う事は考えられないし、望んでもいなかった。体調にも気を配っているが、何より注意して見ているのは彼女の表情だった。
子供たちは病は抱えていても、公園で他の子供達と変わらずに遊び、家族と暮らしている。下の子の面倒や、庭の世話をする子もいれば、勉強をしたいと望む子もいる。長期入院をしているシャルルも年下のジェゾンと友達になり、彼が母親を恋しがれば慰めることもあった。
彼らの可能性と命を信じ、行動を縛らずに、やりたいことをさせる。それがこの5人の子どもの家族や取り巻く人々には共通していた。
以上、映画「子どもが教えてくれたこと」のあらすじと結末でした。
子どもが教えてくれたことのレビュー・考察:子どもの命を信じる
5人の子どもたちはそれぞれフランスの各地で家族と暮し、もしくは入院していても週末には一時帰宅をしてそれぞれに暮らしている。彼らの抱えている病は決して簡単なものではないが、それらを受け入れて生活している彼らから、ネガティブな印象は受けない。
むしろ自分は何が好きで何をしたいのか、それをするためには今何をすればいいのか、きちんと自分で考えている姿が印象に残る。彼らに目的があるからこそ、家族や医療面からも、積極的なサポートが行われているように思えた。
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