きみへの距離、1万キロの紹介:2017年カナダ映画。デジタル化が進んだ現代を舞台に、遠隔操作ロボットを通じて知り合った男女を描く異色のラブストーリーです。アメリカから北アフリカの油田の監視を遠隔操作ロボットで行う男が、たまたま砂漠で美しい女性を見つけたことから・・・。
監督:キム・グエン 出演者:ジョー・コール(ゴードン)、リナ・エル・アラビ(アユーシャ)、ファイサル・ジグラ(カリム)、ムハンマド・サヒー(盲目の老人)、ハティム・セディキ(リダ)、マンスール・バドリ(バッサム)、ブレント・スカグフォード(ピーター)ほか
映画「きみへの距離、1万キロ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「きみへの距離、1万キロ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
きみへの距離、1万キロの予告編 動画
映画「きみへの距離、1万キロ」解説
この解説記事には映画「きみへの距離、1万キロ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
きみへの距離、1万キロのネタバレあらすじ:起
アメリカ・デトロイト在住のゴードン(ジョー・コール)は、ここから6本足のクモ型ロボット“ジュリエット”を遠隔操作して約1万キロも離れた北アフリカの砂漠地帯にある油田パイプラインの監視をしていました。このロボットは暗視機能により暗闇での視認が可能であり、現地人とのやりとりのための自動翻訳機能や石油泥棒を撃退するための威嚇射撃機能も搭載されていました。
ある日、ゴードンは他の男に走った恋人ジャニーン(アレクシア・ファスト)から別れを告げられ、すっかり落ち込んでしまっていました。上司のピーター(ブレント・スカグフォード)はゴードンを見かねてスマートフォンの出会い系アプリを薦めてきましたが、なかなかゴードンにとってピンとくる女性は現れませんでした。
そんなある日、ゴードンは砂漠の中で石油泥棒ではなさそうな人物の姿を目撃しました。それはどこか寂しげな表情をしているアユーシャ(リナ・エル・アラビ)という女性でした。
きみへの距離、1万キロのネタバレあらすじ:承
アユーシャのことが気になったゴードンは、規律違反となる任務外でありながらロボットの翻訳機能や出会い系アプリで知り合ったアラビア語が堪能な女性などを使って彼女の動向を探り始めました。銀行に勤めるアユーシャにはカリム(ファイサル・ジグラ)という恋人がいましたが、アユーシャには親が勝手に決めた父親と同じくらいの歳の婚約者がおり、好きでもない男との婚姻の件で彼女は深く悩んでいたのです。
そんなある日、油田の敷地内に盲目の老人(ムハンマド・サヒー)が迷い込んできました。ゴードンはロボットを使って老人を近くの道路まで誘導する際、老人から“運命の人”を見極めるにはまずうなじの匂いを嗅ぎ、キスをしてみることだとアドバイスを受けました。その後、アユーシャの動向を追っていたゴードンは、彼女はカリムと一緒にパリへ駆け落ちしようと考えていること、そしてカリムは資金を得るために“危険な仕事”をしようとしていることを知ります。アユーシャにかつての恋人の姿を重ね合わせたゴードンは、ロボットの1台に“ジュリエット”と名付け、引き続き彼女の足取りを追うことにしました。
きみへの距離、1万キロのネタバレあらすじ:転
ある日、アユーシャに“ジュリエット”の存在を感づかれてしまったゴードンは、彼女たちの恋を応援したいと申し出、彼女のためにパリまでの旅費を工面してあげることにしました。ところが、その後にカリムは石油パイプラインに侵入、石油を盗み出そうとしました。強奪を止めるよう説得するゴードンの言うことを聞かず、カリムはロボットを破壊しようとしましたが、その際に飛び散った火花が漏れた石油に引火、カリムは炎に巻かれて焼死してしまいます。
翌日、ゴードンは“ジュリエット”を通じてアユーシャにカリムの死を伝えました。最初はゴードンがカリムを殺したのだと思い込んでいたアユーシャも、親身になって慰めてくれるゴードンの姿勢にやがて落ち着きを取り戻していきました。ゴードンはアユーシャにカリムの分まで幸せになるべきだと伝え、自分が送金した銀行口座の暗証番号とパスワードを教えると、2日後に出航するパリ行きの密航船に乗り込む手筈を整えました。ところが、ゴードンの行為はピーターに知られてしまい、一連の行為を上司に報告するというピーターに対してゴードンは2日間だけ猶予がほしいと願い出ました。
きみへの距離、1万キロの結末
パリ行きの船に乗る当日、アユーシャは両親によって部屋に監禁されてしまいました。そのことに気付いたゴードンはジュリエットを使って窓の鍵を壊し、彼女を救い出すと一緒に砂漠へと逃げ出しました。ゴードンはジュリエットを通じて「これから運命の人に必ず会えるから、その人と出会って幸せになってほしい」とアユーシャに伝え、助けてくれたことに感謝するアユーシャはゴードンに会いたいと告げ、1年後の同じ日、同じ時間にパリのヴェール・ギャラン公園で待ち合わせる約束をしました。
1年後、監視員の仕事を辞めたゴードンは待ち合わせ場所のヴェール・ギャラン公園に辿り着き、そこで自分を探していたアユーシャと初めて顔を合わせました。彼女と静かに抱きしめ合ったゴードンは、彼女こそが探し求めていた“運命の人”であることを確信していました。
以上、映画「きみへの距離、1万キロ」のあらすじと結末でした。
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