パパが遺した物語の紹介:2015年アメリカ,イタリア映画。小説家のジェイク・デイヴィスは若いころに成功を収め、妻と娘と3人で幸せに暮らしていた。ところがある日、交通事故に遭ってしまい妻を亡くし、自身も重症を負い長く入院することになる。その間娘のケイティは、妻の姉であるエリザベスの一家に預かってもらっていた。やがてエリザベスを迎えに行き、ずっと一緒にいることを約束するが、ジェイクは処女作以来小説でヒット作を生み出せず経済的にも苦しい状況になっていた。時は流れ、大人になったケイティは真実の愛がわからず、他人と向き合えない日々を送っていた。
監督:ガブリエレ・ムッチーノ 出演者:ラッセル・クロウ(ジェイク・デイヴィス)、アマンダ・セイフライド(ケイティ・デイヴィス)、アーロン・ポール(キャメロン)、ダイアン・クルーガー(エリザベス)
映画「パパが遺した物語」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「パパが遺した物語」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
パパが遺した物語の予告編 動画
映画「パパが遺した物語」解説
この解説記事には映画「パパが遺した物語」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
パパが遺した物語のネタバレあらすじ:起
小説家のジェイクには妻と娘がいます。ときどき妻と口論をすることもありますが、幸せに暮らしていました。ところがある日、また車で妻と口論をしていたとき交通事故に遭ってジェイクの人生は大きく変わってしまいます。妻は亡くなり、自身も入院することになりました。体の怪我だけではなく、脳の損傷と事故のショックによる精神病を患ってしまったのです。最初はただの右手の震えのように思えましたが、震えは右手だけにおさまらずやがて全身へと渡り、激しく痙攣するようになってしまったのです。この震えの原因はやはり精神面が大きく影響しているとのことで、ジェイクは精神病院へ入院することになりました。その間、妻の姉であるエリザベスの元へ愛娘のケイティを預けることとなりました。7か月後、退院したジェイクは一目散にケイティを迎えに行きます。笑顔で父の帰りを喜ぶケイティ。ところがエリザベスからケイティを養女として迎えたいという申し入れを受けます。もちろんジェイクは断固拒否し、ケイティを連れて急いで家へと帰るのでした。一方で、時は流れ大人になったケイティ。ルックスは完璧に美しい女性となっていましたが、本当は他人を愛することが出来ず、男性と一夜限りの関係を続けてばかりでした。しかしソーシャルワーカーとして働いており、大学院でも学んでおり仕事に対して真面目に向き合っておりました。そして、ケイティの元には新たな問題を抱えたルーシーという少女がやってきました。ルーシーは母親が亡くなって以来一言も言葉を発しなくなったとのことでした。
パパが遺した物語のネタバレあらすじ:承
エリザベスに養女の話を持ち掛けられてから、ケイティを私立学校から公立の学校へと転校させることにしました。ジェイクは処女作で大成功を収めたものの、その後はヒットがなく経済的に苦しくなっていました。ジェイクは新たなヒット作を生み出そうと机に向かっておりました。そんなときまたウィリアムから呼び出され、またケイティを養女に迎えたいと話されました。ジェイクは再び右手の震えに襲われてしまいます。慌てて話を済ませその場から立ち去りますが、ウィリアムからは不信感をもたれてしまうことになるのでした。新しく発表した新作が酷評され苦しんでいるジェイク。無邪気な子供のケイティは父の気持ちもわからず、エリザベスの誕生日会に行きたいと言いました。ウィリアムとエリザベスとは距離を置きたいと思っていたジェイクでしたが、仕方なく向かいます。会場へ着くとやはりウィリアムが声をかけてきました。ジェイクの発作に気づいていたウィリアムは体調面も収入面でもそのままではケイティを十分に育ててあげられないだろう、愛しているだけでは父親は務まらないと言ってきたのです。思わずジェイクはウィリアムを突き飛ばしました。周りが静まり返る中ウィリアムは笑ってごまかしましたが、ケイティはこのままでは本当にウィリアム達にとられてしまうとジェイクはさらに不安になるのでした。ケイティは相変わらず黙り込んだままの少女ルーシーの面会を続けていました。しかし、変化がないという理由で担当から外されてしまいそうになります。そこでケイティはルーシーと公園に行くことにしました。ケイティが話していると、ルーシーがそっと手を重ねてきました。この行動を成長の証だと上司に話しますが、次の面会を最後にすると言われてしまいました。最後の面会の日が来て、次からは新しい担当が来る旨をルーシーに伝えると、ルーシーは突然いやだと言葉を発し、ケイティが良いということを伝えてくれました。ケイティが幼いころ、ジェイクはケイティのことをポテトチップというあだ名で呼び可愛がっていました。二人は本当に仲の良い親子で、幼いケイティにとってポテトチップは思い入れのある愛称でした。大人になったケイティは夜、いつものようにクラブにいました。いつもさみしさを埋めるために一夜限りの付き合いをする誰かをここで見つけていたのです。すると、ケイティに声をかけるキャメロンという男性が現れました。いつものナンパかと思いきや、彼はジェイクの小説である「父と娘」の話をしてきました。キャメロンはこの小説の大ファンだというのです。ケイティが本物のポテトチップだと知り、大喜びでした。しかし周りにいるクラブの常連はまた一夜限りの付き合いをするのだろうと白い目で見てきました。二人は場所を変え、いろいろな話をし、お互いに惹かれ合っていきました。二人が付き合い時は経ち、ケイティはキャメロンに「父と娘」の原本をプレゼントしようとします。そこにはジェイクの直筆で、私のポテトチップへ 誰よりも愛している、と書かれていました。こんなに大切なものを受け取れないとキャメロンは言いますが、ケイティはキャメロンに持っていてほしいと言うのでした。
パパが遺した物語のネタバレあらすじ:転
ジェイクは懸命に執筆活動をしながらも、一緒に歌を歌ったり、自転車に乗ったり、誕生日をお祝いしたりケイティを精一杯可愛がっていました。そんな中、エリザベスがついに実力行使に出ました。裁判でケイティの保護権を主張してきたのです。経済的に苦しいジェイクでしたが、この裁判には絶対に負けられないと高いお金を払って有能な弁護士を雇います。資金の調達に苦しむジェイクは思わずケイティに怒りをぶつけることもありました。しかし、ケイティだけは絶対に渡せないという強い思いがジェイクにはあったのです。そんな中思わぬ形でジェイクに勝利がもたらされました。ウィリアムの浮気が発覚し、エリザベスの主張が取り下げられたのです。ジェイクはこの苦しみの中で懸命に執筆した新作をエージェントに提出しました。しかしそんなときジェイクはまた例の発作に襲われてしまいます。痙攣のはずみから洗面所で倒れたジェイクは打ち所が悪く、帰らぬ人となってしまったのでした。大人になったケイティはキャメロンと幸せな日々を送っていました。キャメロンはケイティのすべてを受け入れ、愛してくれていました。しかし、過去に両親がそうだったように、愛する人は自分の前から去って行ってしまうと信じ込んでいるケイティ。キャメロンに捨てられることを恐れ、また一夜限りの行為を他人としてしまいました。自分でもこんなことは望んでいないのにと苦しむケイティ。ほかの男性と行為をしていたことがキャメロンにも知られてしまい、キャメロンは去って行ってしまいます。キャメロンに見捨てられ、泣きながらもまたさみしさを埋めるための相手を探しにバーへと行こうとするケイティ。入ったバーで流れていたのは幼き頃ジェイクと一緒に歌っていた歌でした。パパに会いたい、とケイティは子供のように泣きじゃくるのでした。
パパが遺した物語の結末
ジェイクの遺作となった「父と娘」は名だたる賞を数々受賞し、大変な話題となりました。大人になったケイティは、養子縁組が決まり旅立つ前のルーシーに会いに行き、父親ジェイクの話をしました。「父と娘」からどれだけ父が自分を愛してくれていたか、どんなときも前を向いて歩くということを教えてもらった、ということを。ルーシーにもケイティの想いが伝わったようでした。そして、ケイティはキャメロンに謝りに行く決意をします。キャメロンの家に行くと、キャメロンが出てきました。愛していると伝えればよかったと涙ながらにケイティが話していると、後ろから女性が出てきました。キャメロンはこの女性は友人だとケイティに伝えますが、ケイティは足早に去ろうとします。しかし、ケイティが家へ戻るとキャメロンが先に待っていてくれました。ケイティが泣き出すと、キャメロンは優しくケイティを抱き寄せるのでした。
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