フライトの紹介:2012年アメリカ映画。旅客機パイロット、ウィトカーは麻薬をやり、酒浸りだった。そんな彼が機長を務める飛行機が突如操縦不能となり、不時着を余儀なくされた。大事故だったが死者は少数で、神懸り的判断力を示し、奇跡の着陸とも賞賛された。しかし事故の調査は容赦なく続けられ、遂に飛行中ウィトカーがどのような状態にあったかまで言及される。公聴会の席で、彼は死者を抑えた名誉と、危険な状態で操縦を続けた良識の狭間に揺れる。デンゼル・ワシントン主演のヒューマンドラマ。
監督:ロバート・ゼメキス 出演:ウィップ・ウィトカー(デンゼル・ワシントン、ニコール・マッゲン(ケリー・ライリー)、チャーリー・アンダーソン(ブルース・グリーンウッド)、ヒュー・ラング(ドン・チードル)、ケン・エヴァンス(ブライアン・ジュラティ)、ハーリン・メイズ(ジョン・グットマン)ほか
映画「フライト」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フライト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
フライトの予告編 動画
映画「フライト」解説
この解説記事には映画「フライト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フライトのネタバレあらすじ:起
旅客機機長のウィトカーは、離婚した妻からの電話で目を覚まします。その横には、CAのトリーナが居てベッドから降ります。ウィトカーは息子の教育費等で揉めていました。彼は、苛立ちを鎮める為に麻薬を吸い、酒臭い体で飛行場に向かいます。天候は悪く、離陸条件としては最悪でした。彼はCAのマーガレットにコーヒーと頭痛薬を頼み、機長席に着きます。その横、副操縦士のエヴァンスは不安げな目を彼に向けます。娼婦の二コールは、麻薬を止められずに居ました。どんなに我慢しようとしてもその誘惑を断ち切れず、知り合いから入手します。悪天候の中、ウィトカーの機体を離陸させます。気流と乱暴な操縦で機体は激しく揺れますが、的確に雲の切れ間を判断し、その上に抜けました。二コールは自宅に戻ると早速薬を楽しみます。しかし彼女は強い薬を注射したのであっという間に倒れてしまいました。ウィトカーの操縦は順調でしたが、突然機体が制御不能になってしまいました。慌てるエヴァンスを余所に、ウィトカーは冷静に対処を行います。しかし、どうやっても飛行が安定しない為、彼は無謀とも思える背面飛行を決断しました。その飛行機は、病院に搬送されようとしていた二コールの上を通過して行きます。ウィトカーは緊急着陸を決断、機体を戻し着陸態勢に入りますが、教会の塔に主翼を引っ掛けてしまいます。それでも何とか不時着し、駆け付けて来た救急隊員達が懸命の救護活動を行いました。ウィトカーは病院で目を覚まします。テレビでは着陸の様子を繰り返し報道していました。彼の病室には組合代表を務めるチャーリーが居て、事情を説明してくれます。死者は少なく6人で、その中にトリーナが居た事を聞かされます。副操縦士のエヴァンスは意識不明で、他にも重傷の乗客は居ましたが、大半は軽症でした。運輸安全委員会が聴取に来ますが、ウィトカーはまだ話せる状態ではなく、早々に諦めて帰って行きます。チャーリーも帰りますが、去り際、ウィトカーの操縦を奇跡的だと賞賛して行きます。
フライトのネタバレあらすじ:承
怪しげな男ハーリンが病院を訪れウィトカーを見舞います。異様に薬に詳しい彼は、ウィトカーと親密な付き合いでした。ハーリンは、煙草やウォッカを差し入れます。ウィトカーは酒はやめると煙草だけを受け取ります。彼はハーリンに、携帯の充電と着替え等の荷物を持ってくるよう頼みます。ウィトカーは一旦眠り、早朝に目が覚めます。煙草を吸いに非常階段に向かうと、そこには先客の二コールが居ました。何気なく挨拶すると、更にもう一人、癌を患った男がやって来て、二コールから煙草を分けて貰います。男はウィトカーを見て奇跡のパイロットだと驚きます。男は自分は珍しい癌で神から選ばれたと笑って気を紛らわせていました。彼は残り少ない人生を、前向きに楽しもうしていました。男は去ります。二コールは彼の状態が、抗癌剤の副作用だと気付いていました。彼女の母親もそうだったのです。静けさ漂う階段に二人だけ残され、ウィトカーは世界に残された二人だと冗談を言います。彼は病室に帰って行くニコールに住所を聞き別れました。ウィトカーは退院し、ハーリンの運転で父の残した農場へ向かいました。元は農薬散布の会社をやっていた農場に戻ると、早速携帯電話の着信を確認します。留守電にはインタビューの申し込みが山程残されていました。ウィトカーは家中の酒と、隠していたマリファナを処分し、ガレージに向かいます。ガレージには父の残したセスナと彼の子供の頃や結婚式の時の写真が飾られて居ました。翌日、ウィトカーはチャーリーに呼び出され、弁護士のラングを紹介されます。刑事事件を取り扱っている彼からウィトカーは、事故で過失致死に問われる可能性を示唆されます。事故時ウィトカーからは、車であれば飲酒運転に問われるアルコールとコカインが検出されいて、状況的に不利でした。彼はあの操縦と判断は、自分にしかできなかったと激昂しました。
フライトのネタバレあらすじ:転
ウィトカーは再び酒に手を出し、大量に買い込みます。彼はそのまま、ニコールのアパートに向かいます。しかしニコールは部屋を追い出される所で管理人と揉めて居ました。ウィトカーは暴力的な管理人との間に入り、金で片を付けます。ウィトカーは彼女を農場に連れて行き宿を提供しました。また翌日、ラングが農場にやって来てウィトカーを事故現場に連れて行きます。そこではまだ現場検証が続いていて居ました。現在の調査では、事故原因は機体側にあると見られて居ました。ウィトカーの態度さえ問題なければ乗り切るのは容易いとラングは考えていて、彼に酒の問題には気をつけてくれと忠告してきます。ラングは神の采配があったと漏らしますが、ウィトカーはどの神だと皮肉を口にします。会社でも会議が行われていました。血液検査も誤魔化せるとラングは太鼓判を押します。会社のオーナーはウィトカーの幸運を褒めます。ウィトカーは、自分の少年時代のビデオを見ながら酒を飲み、酔っ払って寝ていました。そのテレビをニコールは消します。翌日、二人は身の上話を話し合い穏やかに過ごします。トリーナの葬儀にウィトカーは出席します。そこで生還したマーガレットに話し掛け、自分が今、調査委員会で諮問と裁判が控えている事を説明します。マーガレットは二人の関係に気付いていていました。彼女はフライト時、彼が操縦に適していない状態だった事を非難した上で、聴取の時どう話して欲しいか聞いてきます。ウィトカーは普通に話してくれと答えました。ウィトカーはニコールの新しい職場を尋ねます。彼女はウィトカーに、新しいライターをプレゼントしてくれました。ニコールはウィトカーを依存症ケアのサポート会に連れて行きます。彼は自分は依存症ではないと偽り話を聞きますが、居心地悪く途中で抜け出しました。ウィトカーはニュースでエヴァンズの意識が戻った事を知り病室を尋ねます。最早五体満足では無いエヴァンスは、操縦席に付いたウィトカーから酒の匂いがした事を告げます。しかし彼は、委員会にその事を証言する気は無いとも告げます。彼はウィトカーの判断を賞賛し、自分の妻と話し、生き残った事は神の采配だと良います。エヴァンスは、妻、そしてウィトカーと共に神に祈りました。
フライトの結末
ニコールが農場に戻ると、ウィトカーはセスナの整備をしていました。彼は酷く酔っていて彼女に南国へ逃げようと誘います。ニコールは自分は立ち直りたいとそれを断り、ウィトカーにも助けが必要だと助言します。ウィトカーはニコールを詰りました。そしてそのまま酔い潰れます。ニコールは彼を優しく抱き締めますが、翌日書置きを残して農場を出て行きました。目を覚ましたウィトカーはその書置きを読み荒れます。そこにチャーリーが朗報だと呼び出しを掛けて来ました。呼び出された先、事故機の格納庫でチャーリーとラングは、機体に欠陥が見付かったと喜んでいました。ですが血液検査は潰しましたのに機内でウィトカーが飲んだと疑われる酒瓶が2本発見されました。ウィトカーはからかう様に自分は3本飲んだ筈だと言います。ラングは彼の態度に怒りを感じたように、再現検証の話をします。10人のパイロットがシュミレーターに挑みましたが、ウィトカーと同じ判断をした者は居なかったのです。彼が神懸りだと素人でも思わずに居られませんでした。後は来週の公聴会、ウィトカーが素面で出席出来るかが鍵でした。誰もが彼を守ろうとします、しかし、その当人は何故か反発しました。ウィトカーはマスコミに追われ、元妻の家に向かいます。元妻はウィトカーを歓迎しませんでした。彼女は彼が酒を飲んでいる事をとがめ、二人は言い争います。そこに息子が出てきてウィトカーを追い出そうとします。彼は息子を無理矢理抱き締めようとしますが息子はそれを拒否し、元妻は彼を追い出しました。結局ウィトカーは、チャーリーの家で酒を断つという条件の下匿ってもらいました。公聴会前日、その会場にもなっているホテルにウィトカー達は入ります。部屋の酒は全て取り除かれており、後は唯待つだけでした。しかしウィトカーは眠れませんでした。ウィトカーは物音を聞きます。彼はその音に誘われるように半開きの扉を開け、隣室に入ります。その部屋にはまだ酒が残っていました。ウィトカーは一本取りますが思い直し、部屋を去ります。ですがやはり誘惑に勝てず、酒に手を出してしまいました。翌朝チャーリーとラングは、酔い潰れているウィトカーを見付けます。全てが台無しになったと嘆く二人ですが、ウィトカーはハーリンを呼べと言います。呼び出されたハーリンがコカインを配合し、それを吸ったウィトカーは意識を覚醒させ、そのまま公聴会に出席しました。公聴会でウィトカーは、操縦に関する判断や健康状態等、厳しい質問を浴びせられます。そしてトリーナの遺体からアルコールが検出された事で、機内での飲酒の件からも逃れる事が出来ました。委員は彼に、トリーナが依存症ではないかと質問投げかけます。それに答えればウィトカーは無罪放免でしたが、彼は小声で神よ力をと呟きます。そして自分が依存症で、機上前、そして機内でも飲酒していた事を告白しました。勿論、現在の状態もです。彼はサポート会で、今までの事、公聴会の事、裁判所の事、そしてその結果、服役している事を語ります。妻などは赦してくれたが赦してくれないものもいて、しかし酒を止められた事を神に感謝していました。自分の自伝を書くウィトカーに、息子が面会を求めて来ます。息子は、大学の入学願書に書くエッセイを手伝って欲しいと言います。そのタイトルは、自分の出会った最高の人でした。その為に質問がしたいということで、ウィトカーは、泣きそうな笑顔で質問を聞きました。
「フライト」感想・レビュー
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私もわからないのでネット検索したところです。
わかる方いたら是非教えてください。 -
はじめまして、私なりの解釈です。
「Who are you?」ですが、あなたは誰?’よりも”(一体)あんたは、何者なんだ?”と言う方が近いと感じました。
まず、今迄酒浸りで存在自体迷惑だった父親が断酒した位で何であんなに息子から見られるのが日本人的に違和感を感じますが、アメリカではアルコール依存症を克服するとヒーロー扱いで、断酒を始めただけで、尊敬に値する存在となります!
ですから、父親が”今迄あった最高の人”となり、あの息子のセリフに対して、「良い質問だ!」と答えて、これから取材に答える(人生を振り返る)だと思っています。(*長文失礼致しました。)
はじめまして。ラストシーンの会話の意味が分かりません。面会に来た息子さんが(あなたは誰?)答えに(良い質問だ)すみません 誰か この意味を教えて下さい。