パリより愛をこめての紹介:2010年アメリカ映画。リュック・ベッソン原案で、ピエール・モレル監督とのタッグによるスパイアクション作品です。フランス・パリを舞台に、CIAの凄腕エージェントと見習いがコンビを組んでテロ組織、そして裏切り者と対峙します。
監督:ピエール・モレル 出演者:ジョン・トラボルタ(チャーリー・ワックス)、ジョナサン・リース=マイヤーズ(ジェームズ・リース)、カシア・スムトゥニアク(キャロリン)、リチャード・ダーデン(ベニントン大使)、アンバー・ローズ・レヴァ(ニコール)ほか
映画「パリより愛をこめて」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「パリより愛をこめて」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
パリより愛をこめての予告編 動画
映画「パリより愛をこめて」解説
この解説記事には映画「パリより愛をこめて」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
パリより愛をこめてのネタバレあらすじ:起
フランス・パリの在仏アメリカ大使館で働く外交官ジェームズ・リース(ジョナサン・リース=マイヤーズ)。その正体は見習いのCIAエージェントであり、正規のエージェントのために車を用意したり盗聴器を仕掛けたりといった雑用をこなしながら、いつかは自らも正規のエージェントに昇進することを夢見ていました。リースのチェスの腕前はベニントン大使(リチャード・ダーデン)も認めるほどで、私生活では婚約者キャロリン(カシア・スムトゥニアク)との交際も順調でした。そんなある日、リースは麻薬捜査のために赴任してきた型破りな凄腕エージェントのチャーリー・ワックス(ジョン・トラボルタ)とコンビを組むことになりました。
パリより愛をこめてのネタバレあらすじ:承
リースはワックスについていき、麻薬密売を手掛ける中国系マフィアやその取引相手であるパキスタン系テロ集団を次々と摘発、ワックスは情け容赦なくマフィアやテロリストを射殺していきました。捜査の途中、リースは偶然にもキャロリンと顔を合わせてしまいます。そしてテロ集団のアジトに踏み込んだワックスとリースは、部屋の壁一面に隠し撮りされたリースの写真が貼り付けられているのを発見します。その後、リースは自宅アパートにワックスを招いてキャロリンに紹介し、キャロリンの友人ニコール(アンバー・ローズ・レヴァ)も交えて食事を採りました。しかし、ワックスは突然拳銃を取り出してニコールを射殺、キャロリンに銃口を向けました。
パリより愛をこめてのネタバレあらすじ:転
ワックスはリースに、キャロリンはテロ集団の一員であること、自分はキャロリンを追ってリースに接近したことを告げます。しかしキャロリンはその場を逃げ出し、その後の調べでリースの部屋からは盗聴器や隠しカメラが発見されました。リースはキャロリンとの愛は偽りだったのかと苦悩します。そんな折、パリではアフリカ支援サミットの開催が近づき、アメリカ本国から国防長官も出席することになっていました。キャロリンらテロ集団の狙いはサミットにあると判断したワックスは会場へ急行、不審車両を発見しますが、キャロリンがサミットに潜入すると見ていたリースは不審車両が囮であることを見破っていました。それを知ったワックスは携帯ミサイルランチャーで不審車両を吹き飛ばしました。
パリより愛をこめての結末
一方、リースはサミット会場へ急ぎ、キャロリンがIDカードを偽造して会場に潜入していることを知ります。次々と各国要人が会場入りする中、リースは人混みの中から自爆用の爆弾を身体中に巻きつけたキャロリンを発見します。キャロリンが爆弾を誇示するなか、テロ集団のリーダーを仕留めてきたワックスも駆け付け、携帯電話でリースに胴ではなく頭を撃つよう指示をしてきましたが、リースは撃つことができません。しかし、キャロリンが自爆テロを決行しようとしたその時、リースの拳銃はキャロリンの頭を撃ち抜いていました。そこにワックスも駆け付け、間一髪で爆発テロは回避されました。後日、リースは正式にエージェントに昇格、ワックスとはすっかり信頼できる相棒関係となっていました。
「パリより愛をこめて」感想・レビュー
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この映画「パリより愛をこめて」は、リュック・ベッソン率いるヨーロッパ・コープの作品で、原案をリュック・ベッソン、そして監督を「96時間」でシャープな切れ味の演出をみせたピエール・モレルが担当している。
このヨーロッパ・コープは、中堅のハリウッド俳優をフランスへ呼んで撮れば、安定したヒットが飛ばせるという公式をつかんだようで、「96時間」のリーアム・ニーソンに続いて、この作品では主演にジョン・トラヴォルタを迎え、競演ジョナサン・リース・マイヤーズとフランスっ気は、全くなし。
パリを舞台にテロ組織と戦うハメになった新米諜報員リース(ジョナサン・リース・マイヤース)と、その相棒として本国アメリカから送り込まれたベテラン工作員ワックス(ジョン・トラヴォルタ)、この性格も能力も真逆な2人が、カーチェイス、銃撃戦、爆破しまくりの乱暴さでテロ組織を追いつめるが——というバディ・アクション。
ジョン・トラヴォルタは、射撃も腕っぷしも滅法強いという、スーパー・エージェント。
お気に入りの銃をある方法で、わざわざ分解してフランスに持ち込む。アメリカのエージェントなのだから、外交公嚢で送っておけば良いのだが、わざわざこんな方法をとらせるのは、いかにもリュック・ベッソン好みだ。
きっと、彼はジャン・ポール・ベルモンド主演の「ラ・スクムーン」で、分解した拳銃をジャムの壜に仕込んで、獄中に届けるシーンに胸をときめかせていたんだろうと思う。
そして、「96時間」で短いカット割りで、スピーディーな歯切れの良い演出をみせたピエール・モレル監督が、この作品でも相変わらずゾクゾクするようなシャープな演出の冴えをみせていて、大いにカタルシスが得られる作品だった。
アクションが楽しめる作品でした。感謝!