フルートベール駅での紹介:2013年アメリカ映画。2009年元旦にアメリカのフルートベール駅で実際に起きた白人警官による黒人の青年の無差別射殺事件をもとに制作された作品です。
監督:ライアン・クーグラー 出演:マイケル・B・ジョーダン(オスカー・グラント)、メロニー・ディアス(ソフィーナ)、オクタヴィア・スペンサー(ワンダ)、ケヴィン・デュランド(カルーソ警官)、チャド・マイケル・マーレイ(イングラム警官)、ほか
映画「フルートベール駅で」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フルートベール駅で」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
フルートベール駅での予告編 動画
映画「フルートベール駅で」解説
この解説記事には映画「フルートベール駅で」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フルートベール駅でのネタバレあらすじ:起
オスカー・グラントは22歳の青年。正式に結婚はしていませんでしたが、妻のソフィーナと娘のタチアナ、そしてオスカーの母のワンダと一緒に貧しい生活ながらも、小さな幸せを感じながら暮らしていました。2008年の12月31日、いつも通り娘を幼稚園へ送り、ソフィを職場へ送り、自分も職場へ向かうといつも通り家族に告げ別れたのですが、オスカーには秘密があったのです。勤めていたスーパーマーケットでの職を失ったばかりだったのです。しかし、その日はワンダの誕生日でした。母親思いのオスカーは車の中から母親へ誕生日祝いの電話をし、元職場のスーパーへ向かいました。母の大好きなカニを買い、覚悟を決めて元上司へ再雇用をお願いしますが、断られてしまいます。落胆したオスカーでしたが、偶然鮮魚売り場で大晦日のお祝いの料理をするのに魚を買いに来たケイティを放っておけず、店員だと告げ祖母へ連絡し、彼女のために南部料理のレシピを教えてあげました。誰にでも親切心を忘れない優しいオスカーだったのです。そんなときに妹のシャンテから家賃を貸してくれ欲しいと連絡が入り、ますます追い詰められたオスカーは、大麻を売買していたことを思い出し、昔の友人へと電話をします。未だに大麻常習者である友人との待ち合わせの場所に向かうと、オスカーは1年前の出来事を思い出します。
フルートベール駅でのネタバレあらすじ:承
1年前オスカーは麻薬の売人として逮捕され刑務所にいました。しかし、刑務所内でも白人囚人に心ない差別用語を言われてすぐカッとなるオスカーの様子に呆れられ面会に来たワンダは、「もうここに来ない」と冷たくあしらいます。また最愛の人たちを裏切ってしまうことになると葛藤していたオスカーは麻薬を海に捨てました。その直後に麻薬を売るはずの友人が現れますが、車にあったわずかな麻薬をタダで渡し、その場を離れます。そのまま仕事終わりのソフィーナと娘のタチアナを迎えに行きます。その足でソフィーナはタチアナを預けようと実家に寄りますが、断られてしまいます。オスカーの様子がおかしいことに気づいたソフィアに問いただされ、オスカーは職を失ったことを告白します。黙っていたこと、過去のことを掘り返されて険悪なムードになりますが、それでもソフィアはオスカーを許し、気を取り直してワンダのもとへ向かいました。家では大晦日とワンダの誕生日で親戚中が集まり賑わっていました。オスカーとソフィーナはカウントダウンを祝いに友人たちと街へ出ると告げると、ワンダは電車で行くようにと気遣います。母親の助言を素直に受け止め、電車で行こうと友人たちへ連絡を入れるオスカー。タチアナは出て行く両親を寂しそうな目で見つめ、オスカーには「行って欲しくない」と告げますが、「明日の朝には戻るよ」と言いソフィーナの姉にタチアナを預け街へと出かけました。
フルートベール駅でのネタバレあらすじ:転
久しぶりの集合に、皆心踊らせていた一行でしたが、電車は予想通り大勢の人でギュウギュウの状態でした。そこで流れる遅延の連絡。時間はすでに23時55分。街で花火が見れないとがっかりした人々でしたが、電車内で音楽を流し、そこは一気にパーティー会場のような一体感に包まれその場にいたみんなでカウントダウンを迎えました。ようやくついた駅を出て街へ繰り出した一行でしたが、途中で「トイレに行きたい」というソフィーナと友人の彼女のために、オスカーは店のトイレを貸してもらえるように無理を言ってお願いしました。そこへトイレを求めて寄って来たカップル、オスカーは店主のことを考えて警戒しますが、彼女が妊娠していると知り彼女のぶんまで貸して欲しいと店主に交渉しました。無事トイレを借りることができ、彼女たちを待っている間に、男同士、結婚について語り合います。職もないと話すオスカーでしたが、彼も結婚当初は仕事がなくそれでも結婚したという話を聞いて、ソフィーナとの将来に光が見えたようにオスカーは思いました。
フルートベール駅での結末
新年のお祝いを友人たちと楽しんだ帰りの電車の中で、オスカーはスーパーで出会った女性ケイティと偶然再会します。ケイティとの再会に喜んでいたオスカーでしたが、同じ車内には服役中に敬遠の中だった白人集団がいたのです。ケイティの呼ぶオスカーの名前でオスカーの存在に気づいた白人集団とオスカーの一行は喧嘩になり、騒ぎを聞きつけた警察のカルーソ警官とイングラム警官に次の停車駅で電車から降ろされてしまいます。実際は何も危害を加えていないオスカー一行でしたが、暴力を振るったと因縁をつけられてしまいます。無罪を主張しますが、警官は何も聞き入れてくれません、挙げ句の果てに暴力を振るう始末。それを見てさらに興奮するオスカーたちを鎮めようと、警官はオスカーへ向けて銃弾を放ちました。銃弾はオスカーの背中に命中し、すぐに病院に運ばれましたがオスカーは亡くなってしまいます。娘のタチアナにも会うことなく、ワンダの誕生日の翌日に帰らぬ人となってしまったのでした。
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