映画「昆虫大戦争」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
昆虫大戦争の紹介：1968年日本映画。南の孤島に水爆を積んだ米軍機が墜落しました。この様子を目撃した昆虫採集家の譲治は、乗員殺しの容疑者として逮捕され、譲治を助けるため、東京から南雲がやってきました。南雲が調べると、毒蜂がこの事件の大きなカギをにぎることが分かりました…という内容の映画です。昆虫パニックのようですが、東西の冷戦をテーマにした社会派ドラマでもあります。
監督：二本松嘉瑞 出演者：園井啓介（南雲）、川津祐介（秋山譲治）、新藤恵美（秋山ゆかり）、キャシー・ホーラン（アナベル）、チコ・ローランド（チャーリー）、瞳麗子（小室）、ロルフ・ジェッサー（ゴードン中尉）ほか
この解説記事には映画「昆虫大戦争」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
昆虫採集をする生物化学研究所の譲治（川津祐介）は、アナベル（キャシー・ホーラン）と南ヶ島の海岸線にいました。上空では水爆を積んだ米軍機が飛んでいました。米軍機は虫の大群に突っ込んで炎上し、乗員３人はパラシュートで脱出しました。乗員たちはジャングルに降り、洞窟に入りました。この光景を見た譲治はパラシュートの落ちた方向に向かいました。そして譲治はボートで港に帰り、漁師の松永と横井に「時計を買ってくれ」と見せました。二人はこれは米兵のものだと言って断りました。
ゴードン中尉（ロルフ・ジェッサー）らが米軍機の捜索に入ると、二人が洞窟で死んでいて、チャーリー（チコ・ローランド）は崖から転落していましたが生きていました。彼らの時計を持っていた譲治は殺人容疑で逮捕されました。譲治は妻ゆかり（新藤恵美）と新婚旅行でこの島に来ていました。そしてゆかりは譲治の子供を妊娠していました。助けを求めたゆかりは東京の生物化学研究所の南雲（園井啓介）に連絡をしました。
南雲は譲治の容疑を晴らすため、チャーリーを見に来ました。病院の小室（瞳麗子）が記憶を失っているが『虫』という言葉をしきりに言っていると言いました。一緒にいたゴードン中尉は、記憶を取り戻してもらわないと『折れた矢作戦』が出来ないと口走りました。この話に軍事的作戦だと気付いた南雲が追及すると、水爆も一緒に島に落ちていると漏らしました。更にチャーリーは麻薬中毒患者であることも話し、彼に話は信用できないと言いました。
手がかりを探すため、南雲と小室は洞窟を調べました。すると何か実験した痕がありました。その時、何者かが銃弾を放ち、南雲は手に弾を受けました。やがて譲治が東京へ送還される日が来ました。ゆかりと別れを惜しむふりをして、譲治は海へ飛び込んで逃げました。
アナベルのボートに乗って、アナベルの家に隠れた譲治ですが、松永と横井がチャーリーをさらってきました。するとアナベルがチャーリーを囲い、譲治の採集した毒蜂を大量に入れました。叫び狂うチャーリーは毒蜂に噛まれて倒れたところを、松永らが銃を持たせて港に降ろしました。チャーリーは人類滅亡だと叫びながら発砲し、小室を襲いました。レイプしようとしたところをゴードンに撃たれました。
この様子を見ていた南雲は、毒蜂の毒によって狂ったのを証明するために、自分の体を毒蜂に噛ませました。すると同じように人類滅亡だと叫びだします。小室が解毒剤を注射して収めました。そして水爆の話を小室と譲治にしていると、ペンションの親父が盗み聞きしていました。ペンションの親父と松永、横井とアナベルは東側のスパイでした。南雲、譲治、ゆかりはアナベルのいる島に向かいますが、松永らに譲治とゆかりは拉致されました。
アナベルの家に行った南雲はアナベルから、ナチスに両親を殺され、捕虜になった自分は日々凌辱を受けたことを聞き、アナベルは毒蜂を繁殖させ、人類を滅亡させるのだと言いました。乗員を殺したのも私で、洞窟で撃ったのも私だと言いました。
その後、毒蜂が大量に逃げ出し、アナベルは殺されました。譲治とゆかりを連れ、水爆を見つけに行った松永、横井は水爆に群がった毒蜂に殺されました。山小屋に隠れた譲治とゆかりに毒蜂が襲ってきて、穴を掘ってゆかりを入れ、譲治が体でかばって毒蜂に噛まれて死にました。南雲と小室がゆかりを助けると、ゆかりは毒蜂の居ないところで譲治の赤ちゃんを産むと言ってボートで一人走り出しました。
南雲はゴードンに連れていかれました。軍の船に乗ると、水爆を島で爆破させると言いました。反対した乗員がゴードンを撃ちますが、倒れる際ゴードンがスイッチを押し、島はキノコ雲に包まれました。そのキノコ雲をボートから見ているゆかりがいました。
以上、映画「昆虫大戦争」のあらすじと結末でした。
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