花いちもんめ。の紹介:1985年日本映画。アルツハイマー型認知症と診断された元大学教授。彼の介護を機に、様々な問題を抱えてきた家族が一致団結していく姿を描いた人間ドラマです。
監督:伊藤俊也 出演者:千秋実(鷹野冬吉)、十朱幸代(鷹野桂子)、西郷輝彦(鷹野治雄)、二宮さよ子(鷹野光恵)、加藤治子(鷹野菊代)ほか
映画「花いちもんめ。」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「花いちもんめ。」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「花いちもんめ。」解説
この解説記事には映画「花いちもんめ。」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
花いちもんめ。のネタバレあらすじ:起
元大学教授で考古学者の鷹野冬吉(千秋実)は島根県の松江歴史史料館で働いていましたが、ある日突然めまいを訴え、手にしていた貴重な縄文土器を床に落として割ってしまい、館長(内藤武敏)から退職を勧告されてしまいます。しかし、その事すらも妻の菊代(加藤治子)に言いそびれてしまい、物忘れはさらに悪化する一方でした。一方、冬吉の息子でスーパーマーケット店長の治雄(西郷輝彦)は部下の友子(中田喜子)と不倫関係にあり、治雄の妻・桂子(十朱幸代)との関係は冷え切っており、桂子はやりきれなさを酒で紛らわせていました。
花いちもんめ。のネタバレあらすじ:承
ある日、冬吉は夏休みで遊びに来ていた孫の豊(岩渕健)を連れて洞窟遺跡に遊びに行きましたが、帰り道を忘れてしまい一騒動に。困り果てた桂子は冬吉を病院に連れて行きます。医師(神山繁)の診断結果はアルツハイマー型老年認知症というものでした。冬吉は桂子に「もし自分が手に負えなくなったら、病院に入れて欲しい」と頼みます。しかしその後も冬吉の病状は進行し、夫婦である結婚式に出席した際にはスピーチを忘れたあげくに失禁してしまい、菊代は咄嗟の判断でビールをかけて誤魔化しました。
花いちもんめ。のネタバレあらすじ:転
ある日、日本海に出かけた冬吉は海に飛び込んでしまい、菊代も助けようと海に入ります。二人は地元の漁師に助けられますが、菊代は心臓発作を起こしてしまい入院、冬吉の面倒は治雄夫婦が見ることになりました。冬吉の病状はさらに悪化していき、覚悟を決めた桂子や治雄ら家族は一致団結してギクシャクしていた関係を修復していきます。ある日、献身的に介護をしていた桂子を冬吉は菊代と思い込んでしまい、散歩先の公園でキスをねだり出し、桂子はそれを受け入れます。やがて菊代は退院、冬吉を引き取りに来ますが、完全に自分の事を忘れてしまった冬吉の姿に衝撃を受けた菊代は再び発作を起こし、そのまま亡くなってしまいます。
花いちもんめ。の結末
冬吉の長女・信恵(野川由美子)は菊代が亡くなったのはキスの件が原因だと怒り、冬吉から離れていきました。その内にも冬吉は異常行動が目立つようになり、堪りかねた治雄は冬吉を精神病院に入院させます。しかし、ある日見舞いに行った際、ベッドに縛り付けられた無残な姿の父を見かねて強引に退院させ、松江の実家に連れて行きます。この頃には治雄は愛人と決別し、家族はより絆を強いものにして全員で冬吉を守ろうと決意していました。ある日、冬吉はふとあるメロディを口ずさみます。それはかつて菊代がよく口ずさんでいた「花いちもんめ」でした。
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