ヘル・レイザーの紹介:1987年イギリス映画。「悪魔か?天使か?それとも化け物か?」妖しくおぞましい世界観で世界中のホラーファンを鷲掴みし、その後9作目までシリーズ製作された記念すべきヘルレイザーの第1作です。「快楽の源となる苦痛、拘束と恐怖の下での道徳性」をテーマに、四次元世界をつなぐ謎の小箱「ヘル・レイザー」をめぐるホラー映画の傑作です。原作・監督・脚本はホラー小説の大家スティーブン・キングも称賛したイギリスの俊英ホラー作家クライヴ・バーカーです。
監督:クライヴ・バーカー 出演:アシュレイ・ローレンス(カースティー・コットン)、アンドリュー・ロビンソン(ラリー・コットン)、クレア・ヒギンズ(ジュリア・コットン)、オリヴァー・スミス(フランク)、ロバート・ハインズ(スティーヴ)、ショーン・チャップマン(フランク・コットン)、ダグ・ブラッドレイ(魔道士ピンヘッド)、グレース・カービー(魔道士フィメール)、ニコラス・ヴィンス(魔道士チャタラー)、サイモン・バムフォード(魔道士バターボール)、ほか
映画「ヘルレイザー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ヘルレイザー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ヘルレイザー」解説
この解説記事には映画「ヘルレイザー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ヘルレイザーのネタバレあらすじ:起・復活
「お望みのものは?」「その箱だ」
ある日、ロンドン郊外の古い屋敷で一人暮らしをしていたフランク・コットンは、妖しげな東洋人からと奇妙なパズルボックスを購入しました。それは「ヘル・レイザー」と呼ばれ、そのパズルを解き明かせば「究極の快楽」が得られるというものでした。フランクは早速試しにパズルを組み替えました。すると途端にフランクの身体はバラバラに解体され、この世から消滅してしまいました。
それから数年後、空き屋となったフランクの屋敷に、彼の兄・ラリーが20歳になる娘・カースティと後妻・ジュリアを連れ、引っ越して来ました。先妻の娘であるカースティは、両親を気遣って近くのアパートで一人暮らしをすることにしました。その一方、ジュリアはかつてフランクと親密な関係だったことがあり、今でもその時のことを忘れられずにいました。
妻のそんな秘密を知らないラリーは、上機嫌で引っ越し作業をします。その作業中、ラリーは手を釘にひっかけ、怪我をしてしまいました。真っ赤な血が床にしたたり落ちました。すると、その床下から消滅したはずのフランクが、おぞましい姿でこの世に復活してきたのでした。
ヘルレイザーのネタバレあらすじ:承・生贄
ヘル・レイザーによって究極の快楽と引き換えに肉体を失ったフランクは、他人の血を吸うことで肉体を取り戻すことができました。屋敷の一室に隠れ住みながら、不完全な肉体のフランクは完全な肉体になるため、ジュリアに近づきます。そして彼女に生贄を調達するように命じます。未だにフランクとの過去を忘れられずにいるジュリアは、男たちを次々と誘惑しては屋敷に連れ込み、フランクにその血を摂取させていきました。
次第に肉体を取り戻していくフランクは、生贄として更にラリーを殺すよう命じます。しかし、ジュリアもさすがに夫を殺すことに抵抗します。ラリーもさすがに妻・ジュリアの様子がおかしいことに気づき、離れて一人暮らしをしているカースティに相談します。ジュリアの行動を不可解に思ったカースティは浮気を疑い、問い詰めようと屋敷の中へと乗り込みました。
そんなカースティを待っていたのは、未だ復活途中の血みどろのおぞましい肉体をしたフランクでした。カースティはフランクとジュリアに追われ、屋敷内を逃げ惑います。その中で偶然、カースティはあのパズルボックスを手にします。「よこせ!その箱を!」何か分からないまま、彼女は「ヘル・レイザー」を手に屋敷を逃げ出しました。
ヘルレイザーのネタバレあらすじ:転・悪魔
余りのショックを受けたカースティは逃げる途中、気を失い、病院に収容されます。しかし、彼女の手元には、まだあのパズルボックスはありました。何となくカースティはそのパズルを動かしてみました。すると、偶然にもそのパズルが完成してしまい、魔界への扉が開かれてしまいました。そして、不気味な姿をした魔導師・セノバイドたちが出現しました。「誰なの?」「快楽の領域を広げる案内人。ある者には悪魔。ある者には天使だ」「行って!地獄へ帰って!」泣き叫ぶカースティを、セノバイドたちは苦痛と快楽の地獄へと連れて行こうとしました。
その時、カースティはセノバイドたちがフランクを追っていることに気づき、彼の行方を教えると取引を持ち掛けます。「お前との取引はそれからだ。我々を騙したら、お前の魂をバラバラにしてやる」セノバイドたちはそう言うと立ち去りました。カースティは急いで病院を出て、父・ラリーがいる屋敷へと向かいました。
カースティはラリーに消えたフランクが復活して隠れ住んでいる事や、彼に襲われた事を打ち明けましたが、ラリーは彼女の話に真剣に耳を傾けず、フランクは既に死んだと言うだけでした。信じられないカースティはフランクの遺体を見せるよう求めました。ラリーに案内され、カースティはフランクの遺体があるという部屋に行きますが、そこで彼女は目の前にいるのが父・ラリーではない事に気づきます。実はラリーは既にフランクはよって殺されていました。目の前にいるのはラリーの顔の皮を被った、フランクだったのです。
ヘルレイザーの結末:封印
真実に気づいたカースティを殺そうと、フランクとジュリア襲ってきました。逃げるカースティを追いながら、フランクは用済みとなったジュリアをナイフで刺し越します。隙を見て隠れたカースティは血まみれの父の遺体を発見し、恐怖に慄きます。そこにフランクがやって来ました。追い詰めたフランクは勝ち誇ります。その時、妖しい光と共に魔導師・セノバイドたちが現れました。セノバイドたちはフランクの肉体を再びバラバラに消滅させ、彼を地獄へと送り返します。
次にセノバイドたちはカースティを襲ってきました。カースティは間一髪のところでパズルボックスを手にし、辛うじてセノバイドたちを封印することに成功しました。しかし、屋敷は炎に包まれて、焼け落ちてしまいました。
無事脱出に成功したカースティは、不気味な力を持つパズルボックスをこの世から消すため、炎の中へと投げ入れました。そこに怪しげな一人の老人が現れ、パズルボックスを手にしました。すると老人の姿は巨大な怪物となり、パズルボックス「ヘル・レイザー」と共にどこかへ飛び去っていきました。
「お望みのものは?」
数日後、再びあのパズルボックスは究極の快楽を求める別の人へ売られていくのでした。
以上、映画「ヘルレイザー」のあらすじと結末でした。
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