ヘルシンキ・ナポリ/オールナイトロングの紹介:1987年西ドイツ,イタリア,フィンランド,スイス映画。ひょんなことからギャングに狙われる羽目になったタクシードライバーの奮闘を描くコメディ&サスペンス。フィンランド生まれのアレックスは、ある夜2人組のフランス人を客としてタクシーに乗せる。しかし彼らはアメリカのギャングのボスを騙して金を奪った犯人であり、追われる身となっていた。結果として逃走を手伝うことになったアレックス。逃げる途中に2人のフランス人は死亡してしまい、ギャングの大金はアレックスの手に収まってしまう。
監督:ミカ・カウリスマキ 出演者:カリ・ヴァーナネン(アレックス)、ロベルタ・マンフレッディ(ステラ)、サミュエル・フラー(ボス)、ジャン=ピエール・カスタルディ(イゴル)、マージ・クラーク(マラ)ほか
映画「ヘルシンキナポリ/オールナイトロング」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ヘルシンキナポリ/オールナイトロング」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ヘルシンキ・ナポリ/オールナイトロングの予告編 動画
映画「ヘルシンキナポリ/オールナイトロング」解説
この解説記事には映画「ヘルシンキナポリ/オールナイトロング」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ヘルシンキナポリ/オールナイトロングのネタバレあらすじ:突然の非日常
舞台は西ベルリン、とある13日の金曜日。フィンランド生まれのアレックスは、この街でタクシードライバーとして働いています。イタリア人の妻ステラは同じ会社で交換台係を務めていました。2人の家族は他に4人。酒が大好きなステラの父、ステラの連れ子リリ、まだ赤ん坊の双子の息子達です。
夫婦共働きのため、双子の面倒は義父とリリが見ていました。しかし義父は酒を求めて度々家を抜け出しています。仕事中のアレックスは、店で2人組のフランス人男性に声をかけられました。一晩分のタクシー運賃を渡され、思わず顔がにやけます。
男達の指示に従い、タクシーをバーに走らせたアレックス。エンジンを切らずに待てと言われ、そのまま待機していました。するとバーにアメリカ人のギャング達が入っていきます。次の瞬間、発砲音と悲鳴が響き、男達が転がるように逃げ出して来ました。
ヘルシンキナポリ/オールナイトロングのネタバレあらすじ:ギャングの大金
フランス人を乗せたアレックスは急いで車を発進させ、追って来るギャングの車と激しいカーチェイスを繰り広げます。実はこのフランス人2人組、ギャングのボスを騙して大金を盗んだ犯人でした。
ギャング達は金を奪い返すため、猛然と車を飛ばして発砲を繰り返します。それでもアレックスのドライビングテクニックが勝ち、何とか振り切ることに成功しました。ところが後部座席の2人は被弾し既に死亡しています。
困り果てたアレックスは彼らの鞄を開き、大金が詰め込まれているのを見てしまいました。金に目がくらんだ彼は、そのまま鞄を自分のものにしてしまいます。
ヘルシンキナポリ/オールナイトロングのネタバレあらすじ:遺体処理
鞄を盗むと決めたアレックスですが、困ったのは遺体の処理です。事故現場に紛れ込ませようとしてみたり、一応病院に行ってみたり、ごみ処理場にまで行ってみましたが処分出来そうな場所はありません。後部座席に遺体を乗せたまま街をさまようアレックスは、ロシア人の友人イゴルを頼って港に向かいました。
するとギャングがアレックスの居所を吐かせるため、イゴルを脅しています。アレックスはクラクションを鳴らしてギャングの気を引き、イゴルにも手伝って貰って敵の車を大破させました。アレックスはイゴルに事情を話し、金を分ける代わりに協力して貰うことにします。
2人はフランス人の遺体を行きつけの店「ナポリ」に運び入れ、そこの冷凍庫に吊るしておくことにしました。もちろん店主に金は掴ませておきます。アレックスはイゴルと別れ、配車センターのステラに会いに行きました。
意気揚々と金を見せ、ヘルシンキかナポリへ行こうと言い出すアレックス。しかしステラはすぐに盗んだ金だと見抜き、逃げ切れると思っているのか、そして子ども達のことはどう考えているのかと詰め寄ります。ステラに諭されたアレックスは、家族のために金を手放す決意をしました。
ヘルシンキナポリ/オールナイトロングのネタバレあらすじ:誘拐
その頃、イゴルは意中の売春婦マラのところへ行こうとしていました。しかしギャングに見つかって捕まり、連れ去られてしまいます。ギャングはアレックスの自宅を突き止め、留守番をしていた子ども達を連れ去りました。義父は子ども達を家に残し、「ナポリ」へ酒を呑みに行っていたのです。
少しして帰宅したアレックスは事態に気付き家を飛び出します。電話に出たアレックスの様子がおかしかったことから、ステラも会社を出て家に急ぎました。ギャングのアジトに捕まっていたリリは、見張りが居眠りした隙に外に出てアレックスを探します。
彼女はまずマラに保護され、その後アレックスも合流しました。リリの案内でアジトに向かいますが、入れ違いでギャング達は出て行ってしまいます。そこでアレックスは会社に電話をかけ、タクシー全車にギャングが乗った緑色のグラナダを誘導して欲しいと頼みました。
誘導先は、アレックスの自宅前にあるポツダム広場です。ステラの同僚の号令でタクシードライバー達はギャング達を公園まで見事追い込みました。
ヘルシンキナポリ/オールナイトロングの結末:義父の機転
到着したアレックスやステラの前で、双子は無事だと語るギャングのボス。金とフランス人の遺体と引き換えに、双子を返すと約束します。取引は1時間後に運河で行われると決まりました。
1時間後。アレックス達家族とイゴル、マラはトラックに乗り込み、金と遺体を積んで運河に到着しました。ようやく双子を奪還したアレックス達。金と遺体を受け取ったギャング達は笑って車に乗り込みます。すると義父がトラックでグラナダに追突し、運河に突き落としてしまいました。
アレックス達は歓声を上げ、流れて来た鞄を拾い上げます。大金を手にした彼らはそれぞれ行きたいところを次々に挙げ、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「ヘルシンキ・ナポリ/オールナイトロング」のあらすじと結末でした。
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