ひめゆりの塔の紹介:1953年日本映画。沖縄戦で看護要員として働いたひめゆり学徒隊の悲惨な最期を描いた名作。巨匠・今井正監督が見事な演出を見せ、興行的にも大ヒットした。キネマ旬報ベストテン第7位。1982年には今井監督自らがリメイクしている。
監督:今井正 出演:津島恵子(宮城先生)、岡田英次(玉井先生)、信欣三(平良先生)、藤田進(岡軍医)、香川京子(上原文)、原泉子(大城婦長)
映画「ひめゆりの塔(1953年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ひめゆりの塔(1953年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ひめゆりの塔(1953年)」解説
この解説記事には映画「ひめゆりの塔(1953年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ひめゆりの塔のネタバレあらすじ:起
昭和20年(1945年)3月24日、連合軍は前日の空襲に引き続き、沖縄島に対する艦砲射撃を開始。本格的な沖縄戦はもうあと2日に迫っていました。防空壕から出てきた教師の玉井は同僚とともに沖縄師範学校女子部の校舎に戻ります。ちょうど女子生徒たちも野外作業から帰ってくるところでした。ここには沖縄県立第一高等女学校も併設されていて、事実上2つは同じ学校です。いよいよ連合軍が上陸するというので、玉井たちは主事室の金庫にしまってあった書類をまとめます。
ひめゆりの塔のネタバレあらすじ:承
その日、女子生徒たちは軍司令部の命令により、「ひめゆり学徒」として南風原にある陸軍病院に移動することになっています。これで会えないかもしれないというので、生徒たちの父兄たちも何人か顔を見せていました。やがて校長の挨拶のあと、ひめゆり学徒222人と引率教師18名は徒歩で病院へ移動。いよいよ彼女たちの看護要員としての活動が始まります。病院とはいっても建物はありません。横穴壕を掘り、その土壁に2段ベッドを備えつけたお粗末な設備でした。
ひめゆりの塔のネタバレあらすじ:転
ある程度訓練は受けていましたが、その仕事の過酷さに女子生徒たちはすっかり疲労困憊します。いつ戦闘が終わるか分からないというので前倒しの卒業式も行われますが、その最中にも空襲は絶えず、看護の仕事に戻らなければなりません。やがて地上戦が激しくなり、病院に収容できないほど負傷兵が増加。分室が置かれることになり、女子生徒たちは分散して任地に向かいます。しかし、戦場を突っ切ることになるために次々と死傷者が出て、看護の仕事など事実上不可能に――。
ひめゆりの塔の結末
もはや勝利など望めなくなった6月18日、岡軍医からひめゆり学徒の解散が告げられます。しかし、軍隊に守られないとどこへ行くこともできません。彼女たちは必死に逃げようとしますが、連合軍の攻撃は激しく、ひとりまたひとりと銃弾の犠牲となります。海岸から逃げようとした先生と生徒も全滅。洞窟から必死になって這い出してきた玉井と生徒たちも機銃の的となり、ひめゆり学徒は全員が死亡してしまうのです。
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