その住人たちはの紹介:2020年スペインスペイン映画。広告業界の重役の仕事を失った中年のハビエルは、転職活動をしていますがなかなか思うようにいきません。それによって、なくなく手放した高級マンションの暮らしを忘れられず、ハビエルはその部屋の新しい住人を観察するようになります。その行動はどんどんエスカレートしていき、ハビエルは2つの家族を壊していくことになります。ホロコースト映画の『マウトハウゼンの写真家』で主演を務めたマリオ・カサスがトマスを演じます。
監督:デビッド・パストール、アレックス・パストール 出演:ハビエル・グティエレス(ハビエル)、マリオ・カサス(トマス)、ブルーナ・クッシ(ララ)、ルース・ディアス(マルガ)、ほか
映画「その住人たちは」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「その住人たちは」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
その住人たちはの予告編 動画
映画「その住人たちは」解説
この解説記事には映画「その住人たちは」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
その住人たちはのネタバレあらすじ:起
長年CMを制作するなど、重役として広告業界に勤めていたハビエルは、一年前に仕事を失ったため転職活動中です。妻のマルガ、息子のダニと3人で高級マンションに住んでいましたが、高い家賃がハビエル家族の生活を圧迫しています。
しかし、ハビエルのプライドが邪魔をしてなかなか就職先が見つからず、結局引っ越すことを余儀なくされます。ハビエルがメイドに車内でクビを言い渡すときは、合鍵をメイドに投げつけられる始末です。
引越しが決まった後、ついに採用されて喜んだのも束の間、3ヶ月無給のインターン採用だったとわかり、腹が立ったハビエルは自分の高級車をぼこぼこに蹴ってしまいます。ふと冷静になったハビエルは、自分の車の中にメイドが投げつけた合鍵を見つけます。
その合鍵を使って、前に住んでいた高級マンションの部屋へ侵入します。そこにはもう新たな住人が住んでいました。そこでハビエルは一人くつろぎ、その部屋を懐かしみます。それからハビエルは、その住居人をマンションの下から観察する生活が始まります。
その住人たちはのネタバレあらすじ:承
住居人が留守と分かれば合鍵を使ってハビエルは何度もその部屋へ侵入します。すると、酒気帯び運転によって免許停止処分になってしまった書類を見つけ、その住居人の主は断酒会に行っていることを知ります。そこでハビエルはアルコール中毒と戦っている夫のフリをして断酒会へ行き、その住居人トマスと接触します。
トマスは妻のララと娘のモニカの3人暮らしです。その情報を掴んだハビエルは、また留守の間に侵入し、トマスのパソコンからカレンダーを同期し、勝手にカレンダーを操作して家族との予定を壊します。それをきっかけにトマスとララは喧嘩をしてしまいます。
トマスはそのことでハビエルに相談していくうちに親しくなり、ディナーへ招待されます。そのディナーでトマスからララとモニカを紹介され、ハビエルは既婚者であるにも関わらず、最近離婚したと嘘をつきます。
ハビエルは自分の車をわざとぶつけてぐしゃぐしゃにしてトマスに助けを求めます。トマスには酒を飲んで運転してしまったと嘘をついて、そのときもみあいになり、ハビエルが持っていたお酒がトマスにかかってしまいます。トマスはハビエルを励まそうと自分の悩みを話し始めます。
トマスは運輸会社の副社長を務めていますが、社長はララの父親なので、どんなに頑張ってもコネだと周りから思われてしまうことが辛いと。ハビエルはその話を冷静に聞きます。そのまま帰宅してしまったトマスは、ララからお酒の匂いがすると責められますが、ハビエルのことを話し、なんとかその場は収まります。
その住人たちはのネタバレあらすじ:転
ハビエルの元へ、その高級マンションの庭師であるダミアンから電話がかかってきて、会いたいと言われます。嫌な予感がしたハビエルは会いに行くと、トマスの住居に不法侵入していることがダミアンにばれていることが発覚します。口止め料として、モニカのパンツを盗んでくることを要求してきます。ダミアンは児童性犯罪者でした。
ハビエルはその盗みを行っているときにララから電話があり、会いたいと言われます。ハビエルが会いに行くと、ハビエルが酒を飲んで車をぶつけてしまいトマスに助けた求めた案件を出され、トマスにもう関わらないでほしいと言われてしまいます。
するとハビエルは助けを求めたのはトマスの方だと嘘をつきます。あまりにもハビエルの説得力のある説明に、ララは完全に信じてしまいます。その夜、ハビエルは高級マンションの下から、トマスたちの夫婦喧嘩を眺めます。
ダミアンに例のパンツを渡すも、今度はモニカの寝室に監視カメラを設置してこいと命令されます。ハビエルは断るも警察に通報すると脅されます。その後、ハビエルはダミアンの事務所へ行った後、トマスのオフィスへと向かいます。そこでトマスを呼び出し挑発すると、ハビエルはトマスにぼこぼこに殴られてしまいます。一方そのころダミアンは、ハビエルが細工をした清掃の機械に電源を入れて大やけどを負ってしまいます。
顔を腫らしたままハビエルはララに会いにいきます。そして、トマスは危険人物かもしれないからと、防犯スプレーをララに渡します。その中にはピーナッツエキスが入っており、トマスがピーナッツアレルギーだと知っていたハビエルが細工をしたものでした。その後ハビエルはマルガとダニに別れを告げて荷物をまとめて出て行ってしまいます。
その住人たちはの結末
ハビエルは弱っているララとモニカを元気づけて信頼させようと、コネでプロの新体操の練習場へ連れて行き、特別な席でララとモニカと一緒にリハーサルを見学します。新体操が好きだったモニカは大変喜び、その姿を見たララも嬉しそうです。
そして3人が幸せそうな姿を写真に撮り、ハビエルはその写真をトマスに送りつけます。その写真を見たトマスは家に帰って、ハビエルを信じるなとララに怒鳴りつけます。怖くなったララはハビエルからもらった防犯スプレーをトマスの顔に吹きかけます。するとトマスは気を失ってしまい、ララはパニックになって、トマスを殺してしまったと思い込んでしまいます。
そこにハビエルが現われ、ララにモニカといるように指示し、細工のしてない防犯スプレーとこっそりすりかえます。するとトマスは目を覚まし、目でハビエルに何かを訴えますが、体を思うように動かすことができません。そしてハビエルは、トマスの鼻と口を塞ぎ窒息死させます。
その後、ハビエルは仕事を手に入れ、ララと再婚します。すると、離婚したマルガがハビエルのオフィスを訪れ、ハビエルがトマスを殺したのではないかと疑い、警察に知らせるつもりだと話します。それに対してハビエルは、ダニのために残したお金が失われてもいいのならやればいいと、冷静な態度を取ります。
現在ハビエルは以前のマンション以上の豪邸に住み、ララとモニカとCMに出てくるような家族となって暮らしています。そんな完璧な豪邸をよそに、蛇口からぽたぽたと水がたれ落ちます。
以上、映画「その住人たちは」のあらすじと結末でした。
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