アイアンクラッドの紹介:2010年イギリス,アメリカ,ドイツ映画。13世紀イングランドで実際に起こったロチェスター城包囲戦を題材にした歴史活劇です。イングランド国内を混乱に陥れるジョン王の軍およそ1,000人に対抗するのはわずか20人と、「7人の侍」や「300(スリーハンドレッド)」を彷彿とさせる設定です。投石機や攻城やぐらを使った城攻めは迫力満点です。
監督:ジョナサン・イングリッシュ 出演:ジェームズ・ピュアフォイ(マーシャル)、ブライアン・コックス(オルバーニ卿)、デレク・ジャコビ(コーンヒル)、ケイト・マーラ(イザベル)、ポール・ジアマッティ(ジョン王)、ほか
映画「アイアンクラッド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アイアンクラッド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アイアンクラッドの予告編 動画
映画「アイアンクラッド」解説
この解説記事には映画「アイアンクラッド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アイアンクラッドのネタバレあらすじ:起
1216年のイングランド。暴政により諸侯の反発を招き、不服にも王権を制限する大憲章「マグナカルタ」を諸侯に調印させられたジョン王は、国王としての権威を取り戻すために、マグナカルタを破棄し、諸侯への報復に打って出ます。イングランド国内が混乱に陥る中、国王の暴挙に居合わせたテンプル騎士トーマスは、マグナカルタ起草の中心人物であるオルバニー卿と、反乱軍の結成を決意します。反乱軍の結成のため、トーマスとオルバニーは仲間を集めます。最終的に、オルバニーの小姓ガイ、肉屋で働く弓兵のマークス、女好きのベケット、町でさらし者の刑に処されていたコーテラル、大男のウルフスタンを仲間に引き入れます。オルバニーが酒場で声をかけた一人は、情勢が悪すぎると加勢するのを断り、一行がロチェスター城を占拠しようとしていることを密告します。王は斥候を一足先に城に向かわせ、占拠するように指示しました。オルバニー一行はロチェスター城に到着しますが、一足遅く、王の斥候であるデンマーク兵が食堂に会していました。乱闘になる中、城主の妻イザベルが人質に取られます。トーマスは敵の顔を十字軍の長剣で一突きし、あっという間にイザベルを助け出しました。トーマスの圧倒的な強さを目の当たりにしたイザベルは彼に興味を持ちます。デンマークの斥候を排除し、オルバニー一行はロチェスター城を占拠することに成功しました。
アイアンクラッドのネタバレあらすじ:承
国王軍との戦いに備えて、トーマスは城壁、見張り台からの見晴らしなどを確認し、清潔な水を確保していきます。城門の外を見渡したトーマスは堀が無いことに気がつきます。国王の率いる傭兵は1000人、大してトーマス側の兵士はわずか20人足らずでした。国王軍がロチェスター城に到着し、戦が始まると、国王軍は投石器で城壁を攻め、歩兵を城に向かわせます。トーマスたちは弓矢でこれに応戦。しかし、数が圧倒的に多く、敵ははしごを使い城壁を上がってきます。乱戦になる中で、味方の奮戦もあり、国王軍は一時撤退します。けが人を場内に案内し、手当てをするイザベルや使用人たち。トーマスもけが人を運ぶのを手伝っていきます。イザベルはトーマスが、首の後ろを負傷していることに気づき、手当てのために座るように説得します。促されるように大人しく座るトーマスですが、修道騎士の誓いから、女性と目を合わせることや、会話することを禁じているため、落ち着きがありません。イザベルが何かと話しかけますが、そっけなくされます。イザベルが後ろを見せたとき、トーマスは彼女の姿を盗み見たあと、その場を後にしました。イザベルの侍女マディは、トーマスが彼女に気があるとイザベルに伝えます。イザベルは禁欲を誓うテンプル騎士と、親子ぐらいの歳のある城主へ政略結婚のために嫁いだ自分の身の上を比べます。
アイアンクラッドのネタバレあらすじ:転
攻城機を用意した国王軍は、城への侵入を試みますが、失敗に終わります。撤退するときに、弓兵のダニエルが首に矢を受け戦死します。オルバニーはジョン王を必ず倒すと決意を新たにしますが、篭城戦となり、城内に蓄えてある食糧は徐々に底をついてきました。兵士たちは徐々に気が短くなり、士気も下がってきました。言い争いが絶えない中、トーマスはイザベルの制止を聞かずに国王軍の野営に単身でもぐりこみ、食料を盗んできました。危険を冒してまで食料をとってきたトーマスに、イザベルは心を寄せます。仲間たちが国王の食料を満足そうに食べ、歓談にふけるなか、トーマスとイザベルは静かに見つめあったままでした。二人はその後一夜を共にします。翌朝、国王軍の奇襲を受け、ロチェスター城はあっという間に侵入されます。首長のタイペリウスの大斧にウルフスタンが戦死します。オルバニーも負傷し、ガイが助けようとしますが、デンマーク兵が押し寄せ、やむなくあきらめます。捕らえられたオルバニーは王と問答を繰り返したあと、捕虜と共に手足を切り落とされ、投石器で城壁にたたきつけられます。国王の残虐な振る舞いに、ロチェスター城主は首を吊り自殺します。それでも塔の守りは堅固でした。
アイアンクラッドの結末
国王は食用には向かない豚を40頭急いで調達させ、篭城している塔の真下に坑道を掘り、火をおこして塔を崩壊させまました。塔が崩壊する衝撃で、トーマスは気を失います。礼拝堂に急いで避難させる中で、コーテラルとベケットは時間稼ぎにデンマーク兵に立ち向かいます。兵が礼拝堂のもとへ到達しようとするなか、ガイは彼女を生かしたまま礼拝堂を飛び出し、タイペリウスに立ち向かおうとします。敵の振り下ろす大斧の威力に体制を崩すガイ。危機一髪で、気絶から回復したトーマスが割って入ります。トーマスとタイペリウスの一騎打ちになりますが、そのさなか、援軍のフランス軍が到着するファンファーレが鳴り響きました。これに気づいた国王軍は足早に撤退していきます。一騎打ちは続き、トーマスは瞬時の隙をついてタイペリウスを倒すことに成功します。ロチェスター城で生き残ったのは、トーマス、イザベル、ガイのたった3人だけでした。フランス軍と共に駆けつけた大司教は、トーマスに、彼がかねてから望んでいた騎士団からの脱退を許します。トーマスは礼を言い、イザベルを連れてロチェスター城をあとにするところで物語は終わります。
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