ジェットストリームの紹介:2013年アメリカ映画。天候を操作する気象兵器が暴走、地球上空のジェット気流の異常な加速により各地で嵐や竜巻が猛威を振るい始めました。人類の存亡の危機に立ち向かう人々の姿を描いたディザスター・パニック作品です。
監督:ジェフリー・ランドー 出演者:デヴィッド・チョカチ(スティーブ・“サニー”・シンプソン)、ドン・マイケル・ポール(ニコラス・ショー空軍少佐)、ルース・カーニー(エンジェル)、スティーヴン・ハートリー(ジャック)、プレストン・ジェームス・ヒリアー(ダニエル・バーグ)ほか
映画「ジェットストリーム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ジェットストリーム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ジェットストリームの予告編 動画
映画「ジェットストリーム」解説
この解説記事には映画「ジェットストリーム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ジェットストリームのネタバレあらすじ:起
ニコラス・ショー少佐(ドン・マイケル・ポール)率いるアメリカ空軍の研究チームは極秘裏に開発した気象兵器“雷神の槌”の実験を行っていました。“雷神の槌”は上空から軍用機で無数の小型ドローンを放出、特殊な電圧をかけることによって人工的に巨大雷雲を生み出すというものです。実験は成功したかにみえましたが、機器は想定の範囲を超えて暴走してしまい、軍用機は巨大なジェット気流に飲み込まれてしまいました。司令部はジェット気流の出口がカリフォルニア付近であると予測しましたが、西海岸ではジェット気流の影響で超巨大な波が発生しました・・・。
元々科学者になろうとしていたスティーブ・“サニー”・シンプソン(デヴィッド・チョカチ)は今ではシアトルのテレビ局で気象予報士をしていました。スティーブはここ最近西海岸で相次いでいる異常気象についてのデータをある匿名の人物に送り、一緒に現地で観測しようと持ち掛けましたが、その人物は名を明かすことなく、その地域には近づくなと警告してきました。スティーブは未だに科学者に未練があるのですが、婚約者のエンジェル(ルース・カーニー)はスティーブがこのまま気象予報士の仕事を続けてくれることを望んでいました。
スティーブは視聴率至上主義のテレビ局プロデューサーのジャック(スティーヴン・ハートリー)にジェット気流取材のためのクルーを派遣するよう要請しましたが、ジャックはそれよりも“数字”が大事だと取り合ってくれず、エンジェルもスティーブが見知らぬ人物とやりとりしていることが気に入りませんでした。
ジェットストリームのネタバレあらすじ:承
スティーブは独断で報道カメラマンのルイ(ハリー・アニチキン)と共に取材に向かい、ジェット気流の影響によるものとみられる積乱雲の生中継に取り掛かりました。ところが、生中継が始まった直後に巨大竜巻がスティーブらに襲い掛かってきました。スティーブは重傷を負いながらもレスキュー隊に救助されましたが、ルイはカメラの支柱が身体に突き刺さっており既に絶命していました。
ペンタゴンではショー少佐の責任を問う声が上がりましたが、少佐は「これで我々のやってきたことが正しいと証明された。研究の過程で犠牲が出るのはやむを得ない」と意に介さず、結局実験は続行されることとなりました。
スティーブの怪我は快方に向かい、退院の日が近づいてきました。スティーブが出演していた番組は既に別の気象予報士に代わっていましたが、エンジェルはジャックが別の番組を用意してくれているとスティーブに告げました。ジャックはスティーブに“トルネードマン”というキャッチフレーズをつけて再び大々的に売り出そうとしており、エンジェルはこれは大きなステップアップのチャンスだとまくしたてましたが、匿名の人物の忠告を無視したあげくルイを死なせてしまったことに自責の念を抱いていたスティーブは乗り気ではありませんでした。スティーブは改めて自分たちが竜巻に巻き込まれた時の映像を見返しているとある異変に気付きました。そこに再び匿名人物から連絡が入り、スティーブがジェット気流を予測した時のデータを要求してきましたが、スティーブは素性を明かさない相手とはこれ以上話をするつもりはないと突っぱねました。
ジェットストリームのネタバレあらすじ:転
ロンドンでは突如凍った魚が10万匹も空から落下してくるという奇妙な出来事が起こり、専門家は太平洋で起こった異常気象に起因するものだと判断しました。テレビニュースのインタビューに応じたロンドン市民は「こういう言い伝えがある。もし人が神に挑めば裁きを受けるだろう」と語りました。
ニュースを見ていたスティーブの前にエンジェルが現れ、「また“あの頃”に戻るつもり? 今のあなたは“負け犬”よ」と責め立てました。ところが、スティーブはエンジェルが発した“負のスパイラル”という言葉に反応し、早速研究にのめり込みますが、このことがきっかけでエンジェルとの関係にヒビが入ることとなりました。
ショー少佐はロンドンの件で再びペンタゴンから追及されましたが、少佐はアメリカが研究を止めても中国やロシアが始めるだろうとあくまで強気の姿勢を崩しませんでした。しかし、少佐は部下のダニエル・バーグ博士(プレストン・ジェームス・ヒリアー)からジェット気流は新たな気流を生み出して地球を飲み込み、もはや止める手立てはないと忠告されました。唯一の解決策はジェット気流について研究してきたスティーブの力を借りるしかなく、少佐はダニエルの進言を聞き入れてスティーブに賭けることにしました。
スティーブは必死でエンジェルと寄りを戻そうとしている時に、自宅にボブ捜査官(オーウェン・デイヴィス)らが訪れ、国家の一大事だとしてスティーブに協力を要請してきました。スティーブはジャックの元に行くと嘘をついて用意された車に乗り込み、今後一切外部との接触を禁じられ、極秘プロジェクトに関するファイルを提示されました。
ウィスコンシン州マディソンを史上最大級のトルネードが襲い、街を完全に消滅させましたが、それでもなおショー少佐は「成功に犠牲はつきものだ」と一蹴しました。
作戦本部に連れていかれたスティーブは、そこで6年前まで研究仲間だったダニエルと再会しました。ダニエルはスティーブの研究内容を盗作だと告発しており、スティーブはそのことがきっかけで研究者への道を閉ざされていたのです。スティーブは自分の研究成果が気象兵器に転用されたことに憤りましたが、ショー少佐から止めようのないジェット気流を制御する方法はないのか問われ、ジェット気流の一部を切り離して気流本体にぶつけることで勢いを弱める作戦を提案しました。軍用機に乗ることになったスティーブにエンジェルから電話があり、事情を話す訳にはいかないスティーブにエンジェルはすっかり不信感を募らせてしまいました。
ジェットストリームの結末
スティーブの予測通り西海岸に単独のジェット気流が現れ、作戦はこの機に賭けることになりました。スティーブやダニエルの乗った軍用機は気流の目を目指して飛び、乗組員の一人が感電死してしまいました。ダニエルは改めて自分たちの研究が軍事転用されたことを悔やみましたが、気流本体はシアトルに向かいつつあったので作戦を成功させるしか道はありませんでした。
ダニエルはジェット気流に無数の小型ドローンを放ち、これまでにない大出力で気流を制御にかかりました。しかし、突然装置の出力が低下し、気流を制御できなくなってしまったことから、スティーブは手動で装置を作動させましたが上手くいきませんでした。その時、再びエンジェルから電話があり、スティーブに本当のことを話すよう迫ってきましたが、スティーブは何も答えることができまでんでした。
ダニエルはエンジェルに見捨てられたと感じたスティーブの怒りを煽るだけ煽り、自暴自棄になったスティーブは所かまわずエネルギーを気流にぶつけまくりました。気流の流れが変わり始め、スティーブは「僕にもやれる!」と自信を取り戻しました。
ジェット気流は正常に戻り、作戦を成功させたショー少佐はペンタゴンにこれで実験成果は兵器に転用できると報告しました。一方、スティーブはダニエルに自分たちは元の生活に戻れる保証はないと告げました。ショー少佐は同乗していたボブにスティーブとダニエルの始末を命じ、データを軍用機から本部に転送させようとしましたが、少佐の企みに気付いたスティーブはダニエルにデータの抹消を命じました。ボブはスティーブに銃を突きつけ、ダニエルにデータ転送を命じました。
その時、またしてもエンジェルから電話があり、自分は見捨てられていないことに喜んだスティーブとダニエルはボブを取り押さえようとしましたが、スティーブはボブに肩を撃たれてしまいました。ダニエルはボブの命令をのんで転送を始めましたが、スティーブは死亡した乗組員の銃を奪って転送を止めるよう告げると機体の窓ガラスを撃ち抜き、ボブは機体から投げ出されてジェット気流に飲み込まれていきました。様子を確認しようとした副操縦士も機外に投げ出され、ショー少佐は機長に機体を自動操縦に切り替えて転送を続行するよう命じました。ダニエルは機長ともみ合いになって撃たれてしまい、転送も完了してしまいました。ダニエルは軍にお返ししてやるんだと言うとスティーブにコクピットまで連れて行ってもらい、再びジェット気流を生み出して機体ごと作戦本部に突入する考えを明かすとスティーブにパラシュートで脱出するよう頼みました。最初は拒否したスティーブもダニエルの決意に折れ、「お前を忘れない」と告げて脱出しました。
作戦本部ではショー少佐がダニエルの乗る機の迎撃を命じ、ダニエルは「地獄で会おう」と言い残して機体ごと木っ端微塵となりました。ショー少佐は本部からの退避とデータの暗号化を命じましたがダニエルが連れてきたジェット気流の勢いは止まらず、気流はショー少佐ら全員ごと基地を破壊し尽くしました。ペンタゴンは“雷神の槌”計画を打ち切り、計画自体をなかったことにしました。
荒野に降り立ったスティーブはエンジェルと電話を交わし、エンジェルは救助ヘリの映像の生中継によりスティーブがこれまでやってきたことを理解しました。テレビの仕事に復帰したスティーブは寄りを戻したエンジェルをマネージャーにつけ、これからは研究から足を洗って“ハッスル予報士のトルネードマン”というキャラクターでマスコミの世界で生きていく決意を固めました。
以上、映画「ジェットストリーム」のあらすじと結末でした。
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