恋する遊園地の紹介:2019年フランス,ベルギー,ルクセンブルク映画。主人公の女性が遊園地の遊具に恋をしてジャンボと名付けます。やがてジャンボも彼女の気持ちに応えるように彼女を愛する意思を見せ始めます。エッフェル塔に恋をし、結婚してしまったという実話を元にして本作は作られました。
監督:ゾエ・ウィトック 出演:ノエミ・メルラン(ジャンヌ)、エマニュエル・ベルコ(母 / マーガレット)、バスティアン・ブイヨン(マルク)、サム・ルーウィック(ユベール)、ほか
映画「恋する遊園地」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「恋する遊園地」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
恋する遊園地の予告編 動画
映画「恋する遊園地」解説
この解説記事には映画「恋する遊園地」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
恋する遊園地のネタバレあらすじ:起
ジャンヌ(ノエミ・メルラン)は内気な女性でとくに人とも触れ合わず、家でミニチュアの遊具を作るのを唯一の楽しみとしていました。
そんなジャンヌは遊園地の夜間スタッフとして働き始めます。新しく入ってきた上司のマルク(バスティアン・ブイヨン)がジャンヌを気に入り、やたらと近づいてこようとするのでジャンヌは困ってしまいます。そんなジャンヌに運命的な出会いが訪れます。新しく遊園地に導入されたアトラクション「ムーブ・イット」です。
ジャンヌの中に人間相手では得られない感情が生まれてきました。やがて上司のマルクに告白されますが、ジャンヌの気持ちは全く動きません。ジャンヌの気持ちはムーブ・イットに向かっていました。
夜間の清掃員であるジャンヌは、こっそりとムーブ・イットに近づいては話しかけます。そしてムーブ・イットに「ジャンボ」と名付けます。
そんなある晩、いつものようにジャンボに優しく話しかけるジャンヌ、すると電源を落としていたはずのジャンボが勝手に起動し、ジャンヌの問いかけに応え始めたのです。初めは信じられないジャンヌでしたが、明らかに自分の問いかけに応えるジャンボに、気持ちが通じたと嬉しくなります。これがジャンヌとジャンボの恋の始まりでした。
恋する遊園地のネタバレあらすじ:承
ジャンヌは母マーガレット(エマニュエル・ベルコ)と二人で暮らしています。ジャンヌの父親と離婚し娘ジャンヌと暮らしている母でしたが、男無しでは生きていけず、今はナンパされて付き合ったユベール(サム・ルーウィック)と一緒にいます。
そんな母にジャンヌは「好きな人ができた」と報告、会ってほしいと連れて来られたその場所は絶叫マシン「ムーブ・イット」の前でした。大事な娘が実は絶叫マシンに恋していると知ったのはそのすぐ後でした。
ずっと上司のマルクといい仲だと思っていた母に、驚きと怒りの感情が湧き上がってきます。そして母はジャンヌを家から追い出してしまうのです。
家から追い出されたジャンヌは、前にも増してジャンボに依存していきます。裸になりジャンボに体をこすりつけ、ジャンボから出たオイルを体に塗付けてエクスタシーを感じたりするようになっていきます。さらにはジャンボに乗って楽しんでいる人達に嫉妬し、ジャンボに飛び込んで動作を止めてしまい、彼女の想いはエスカレートしていきます。
恋する遊園地のネタバレあらすじ:転
どうしてもジャンヌの気持ちが分からない母は、「ジャンヌは病気だから一緒に治したい」とジャンヌに告げます。「どうして自分の気持ちを理解してもらえないの?ここまで辛い思いをしなきゃいけないの?」ショックを受けたジャンヌは塞ぎ込んでしまいます。ジャンボの問いかけにも冷たい態度をぶつけ、「あなたの事を忘れたい」とジャンボに言い放ってしまいました。
その夜、マルクの元に向かったジャンヌは、彼と体を重ねてしまいます。しかしマルクと体を重ねても何も感じなかった事で、やはりジャンボしかいないと感じたジャンヌは、マルクに「あなたとは結婚しない」と言い放ちマルクの家を出ます。彼はただ呆然としていました。
翌朝、ジャンボの元に向かったジャンヌ。昨夜の弁明をして心の底から謝ります。しかし裸で絶叫マシンに体をこすりつけて何かを弁明しようとしているその一部始終を、ジャンヌの後をつけていたマルクが見てしまいます。そのジャンヌの姿を見て怒りを見せるマルク。ジャンヌの気持ちはマルクにも理解してもらえませんでした。
遊園地のパーティー会場でジャンヌは最優秀従業員に選ばれます。戸惑いながら登壇するジャンヌは、記念品を受け取ると司会のマルクから衝撃的な事実を告げられます。ムーブ・イットを今期限りで撤去する、その事実を知ったジャンヌはあまりの衝撃に気を失い、その場で倒れてしまいました。
恋する遊園地の結末
気絶してしまったジャンヌをユベールが抱き上げて家まで連れて帰ります。ユベールは唯一のジャンヌの味方だったのです。彼はジャンヌの気持ちを尊重しようとしていたのです。ユベールは、心配しているもののジャンヌを病人扱いするマルクを追い返します。しかし一向にジャンヌに寄り添おうとしない母に嫌気がさして、母から離れる事を決意、家から出ていってしまいました。
ユベールがいなくなり項垂れる母、目を覚ましたジャンヌと母は話し合い、不本意ながらようやく母はジャンヌの気持ちに寄り添う決意をしたのです。白いウエディングドレスを着たジャンヌは、ジャンボが撤去される前にジャンボとの結婚式を挙げようと言うのです。
ジャンヌと母、ユベールの3人でジャンボの前で結婚式を挙げます。神父に扮したユベールの前で誓いの言葉を告げるジャンヌ、そこにいつもジャンヌをからかっていたチンピラ達がやってきます。彼らはジャンヌの結婚式を邪魔しようとしていました。
ユベールは彼らを止めに向かおうとしますが、母は大急ぎで誓いの言葉を完結させようとします。「死が分かつまで彼女を愛し続けると誓いますか?」ジャンボに問いかける母、その時、ジャンヌのつけていたベールが飛び上がりました。それをジャンボのイエスだと判断し、ジャンヌ達は逃げるようにその場から立ち去ります。
ジャンボもこれに応えたかのように軽く光ってみせました。ジャンヌと母、ユベールは幸せそうにとても笑顔でした。
以上、映画「恋する遊園地」のあらすじと結末でした。
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