ジャスト6.5 闘いの証の紹介:2019年イラン映画。薬物依存者であふれ返るホームレスの住むエリア。警察は薬物撲滅警察特別チームを結成し、サマドを中心に大勢の薬物依存者を摘発した。そして麻薬取引の黒幕ナセルという元締めの存在を突き止める。捜査は難航しつつもナセルを彼のペントハウスに追い詰めることに成功した。しかしナセルの有罪に持ち込むことに苦労する警察。一方で、サマドたちが過去に行った捜査でのミスで警察内部にも問題が生じていき…。
監督:サイード・ルスタイ 出演:ペイマン・モアディ(サマド・マジディ)、ナヴィド・モハマドザデー(ナセル・ハクザド)、ファルハド・アスラニ(判事)、パリナーズ・イーザドヤール(エルハム)ほか
映画「ジャスト6.5 闘いの証」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ジャスト6.5 闘いの証」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ジャスト6.5 闘いの証の予告編 動画
映画「ジャスト6.5 闘いの証」解説
この解説記事には映画「ジャスト6.5 闘いの証」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ジャスト6.5 闘いの証のネタバレあらすじ:起
麻薬が蔓延する小さな街。
薬物撲滅警察特別チームは狙いを定めた家へ捜査に入りました。チームの一員ハミドは逃げる売人を追いますが途中で見失ってしまいました。
売人は工事現場の高いフェンスを乗り越えるとそのまま深い溝に落ちてしまいました。自力では上がることができません。
そこへブルドーザーが現れ、土砂を投棄します。売人は跡形もなく生き埋めになってしまいました。警察はそんなことを知るよしもなく証人を失ってしまいました。
部長刑事サマド率いる警察チームは街はずれに向かいました。ここで高く積まれた不衛生な土管に生活する、おびただしい数のホームレスたちはほとんどが薬物に手を染めていました。一挙に拘束し、末端の売人から大物の情報を吐かせようというのです。
集められたホームレスたちは可能収容人数を大幅にオーバーし、服を脱がされ徹底的に調べられました。
ジャスト6.5 闘いの証のネタバレあらすじ:承
サマドたちは、レザ・モラディという売人からナセル・ハクザドという謎の男を突き止めました。しかし、顔を知っているのは仲介人のハサン・ダリリのみ。しかも、ハサンは明日、商売のために日本へ向けて国を出ようとしているところでした。
翌日サマドたちは出国しようとしているハサンを拘束しました。X線に写っていたのは胃から腸まで詰めこまれた麻薬。早速サマドはナセルの情報を聞き出すと、なんと、ハサンの姪エルハムはナセルの元婚約者だったとのこと。サマドはエルハムのもとを訪れました。
元婚約者と叔父が麻薬の売人だったことを知らないとシラを切るエルハムに、サマドも「君の人生をぶち壊してやる」と声を荒げます。
そして、ついにナセルが住むペントハウスを突き止めました。
ナセルの邸宅に警察チームが突入しましたが、人の気配はありません。ナセルは睡眠薬を摂取したままプールに沈みかかっていました。そしてすぐ救急車で運ばれました。
ナセルは日頃から睡眠薬を多量に摂取していたのです。
ジャスト6.5 闘いの証のネタバレあらすじ:転
拘束されたナセルはサマドに賄賂の話を持ちかけてきました。しかし、サマドは取り合いません。元締めを捕まえて麻薬を撲滅することがサマドの長年の夢だったからです。
不潔な大部屋の収容所に、次々と詰め込まれるホームレスと一緒にナセルも収監されました。
サマドの部下ハミドは、自分の子供が殺されたことにナセルが関与していると信じていました。さらに押収した証拠の麻薬を紛失させたことで、ハミドは何度も署から催促されている調書の署名から逃げていました。捜査に感情が入りチームワークを乱したことでサマドと険悪になります。
しかし、若者や子供を大事に思っているナセルはハミドの子供殺害を全否定します。今まで麻薬で稼いできたお金は姪や甥のためでもありました。殺したのはジャポネ・レザだと告白しました。
サマドたちはジャポネ・レザのラボに向かいました。ところが隠し扉を入ろうとしたその時、ラボは大爆発。ジャポネ・レザは自害してしまいました。日本人の顧客を取ることから名付けられたジャポネ・レザは、ヤクザを見習って捕まる前に自害したのです。
ジャスト6.5 闘いの証の結末
判事と刑務官だけの簡単な裁判が行われました。麻薬が絡んだ全ての財産を没収するという判事の言葉に、家族をスラム街に戻らせたくないと泣きつくナセルでしたが、判決は無情にも死刑でした。
後日家族が集められ、最期の挨拶を交わしました。泣き出す母親や姪を視界に入れず、得意そうに側転を見せる甥をぼんやり眺めていたナセル。そこへ刑務官が時間を知らせます。
ナセルの首に縄がかけられ、足元の板が落ちました。あっという間の処刑でした。
時は経ち、サマドは現場を離れて内勤に移ろうと荷物をまとめていました。署長のポストを譲ると言われても納得のいかないハミドに「奴を捕らえても何も終わっていなかった」と失望を見せるサマド。それでも引き留めようとするハミドに言いました。「頼む、行かせてくれ」と。
以上、映画「ジャスト6.5 闘いの証」のあらすじと結末でした。
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