影を斬るの紹介:1963年日本映画。江戸時代の藩士たちを現代のサラリーマンに見立てて描いた奇想天外な時代劇。市川雷蔵が遊び好きでぐうたらな、女たらし武士を軽妙に演じている。オリジナル脚本は黒澤映画で知られる小國英雄。
監督:池広一夫 出演:市川雷蔵(井伊直人)、瑳峨三智子(定)、稲葉義男(伊達将監)、藤原釜足(笠原左内)、成田純一郎(伊達忠宗)、坪内ミキ子(和子)、松本錦四郎(小野伊織)、小林勝彦(戸田帯刀)、ほか
映画「影を斬る」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「影を斬る」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
影を斬るの予告編 動画
映画「影を斬る」解説
この解説記事には映画「影を斬る」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
影を斬るのネタバレあらすじ:起
江戸時代、伊達藩は禄高62万5千石を誇る東北最大の雄藩でした。藩士の数も国詰めだけでも3万5千名を越えます。
その中の1人が、御天守奉行の井伊直人。仙台一の軟派などと陰口を叩かれ、武勲で知られた父親の名を汚す親不孝者と見なされていました。
実際、彼は相当な遊び人。その方面の出費が酷く、家計は火の車です。ただ、奥方の尻に敷かれている若い城主伊達忠宗の夜遊びの指南役であり、さらに悩みの打ち明け役にもなっています。
影を斬るのネタバレあらすじ:承
そんな彼に嫁取りの話が持ち上がります。相手は城代家老伊達将監の娘定でした。彼女は仙台小町と噂される美人で、貧乏所帯には不釣り合い。おまけに直人が放蕩者であることは充分に承知しています。
それでも自らの意志で嫁ごうというのです。ところが式も済み、いざ初夜という時になって、定は同衾を拒否。代わりに剣術の手合わせを申し入れてきます。
直人は柳生流指南でもあるのですが、契るならその腕前をハッキリと知った上で、というのです。直人は渋々それを受け入れます。
影を斬るのネタバレあらすじ:転
道場で城主や奥方、それに藩士たちの見守るなか、試合が行われます。実は定は薙刀の名手でした。放蕩でロクに稽古もしていない直人はたちまち負けてしまいます。
試合前の約束で、彼は忠臣の笠原左内とともに江戸で剣術修行をする羽目に――。ところが直人は郭や岡場所に出入りするだけで修行などする気もありません。
そんな座敷の1つで彼は君竜という芸妓と出会います。驚いたことに彼女は定とそっくりです。ひょっとしたら変装して自分を監視しに来たのでは、と直人は疑います。
影を斬るの結末
ある夜、暴漢たちに襲われて逃げ出そうとしたことで直人は君竜に散々に侮蔑されます。この事で彼は修行に打ち込むことを決心。
そして1年みっちり稽古をつんだ後に仙台に帰り、改めて城主、御前、藩士たちの前で定と対戦します。幸い修行の甲斐もあって、今度は直人が勝利します。
その夜、定に対し、直人は君竜と呼びかけ、彼女も自分が芸妓に化けていたことを告白。そして再度の初夜は滞りなく済み、直人と定は無事に夫婦になるのでした。
以上、映画「影を斬る」のあらすじと結末でした。
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