怪談乳房榎(かいだんちぶさえのき)の紹介:1958年日本映画。三遊亭円朝の「乳房榎」の映画化です。有名な絵描きの妻に惚れた武士が、絵描きを殺して妻を自分のものにしようとしたものの、秘密を知った連中に脅されながら殺人を繰り返し、最後は自分の殺した幽霊たちに襲われるという怪談です。
監督:加戸野五郎 出演者:中村彰(菱川重信)、若杉嘉津子(菱川きせ)、荻野孝照(菱川真与太郎)、林寛(下男正介)、長谷川恵子(女中お花)、松本朝夫(磯貝浪平)、鮎川浩(竹六)、菊地双三郎(和尚)ほか
映画「怪談乳房榎」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「怪談乳房榎」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「怪談乳房榎」解説
この解説記事には映画「怪談乳房榎」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
怪談乳房榎のネタバレあらすじ:起
菱川重信は妻のきせ、息子の真与太郎と一緒に料亭で宴席を受けていました。潰れかかった『きくのや』の主人が、重信の絵によって、回復し、繁盛したお礼でした。そしてその席には和尚も呼ばれていました。『きくのや』の主人が和尚に、重信の描く絵の素晴らしさを伝え、和尚も絵を描いてくれるよう頼みました。そして重信一家は正介の船で、川を遊覧しました。その時岸から竹六に声をかけられ、岸に上がり竹六と話しました。竹六と別れ、帰宅していたころ、竹六に磯貝浪兵という武士が近づき、重信の妻きせの事を聞きました。そして旦那が絵描きだという事を聞き、竹六に金を渡し、自分を重信の弟子にするように頼みました。
怪談乳房榎のネタバレあらすじ:承
めでたく弟子になった浪平は重信に真摯に仕えました。重信も信頼し、地方へ絵を描きに行く旅に出ました。重信が居なくなると、浪平は一変しました。仮病で寝込み、介抱してくれるきせを襲いました。子供を殺すと脅し、きせも体を許しました。後日再び、きせの体を求めているところを女中のお花に見られ、お花を殺しました。殺したお花を埋めているところを正介に見られました。正介はきせを寝取ったことも知っていたため、命と引き換えに自分の言う事を聞かせました。やがて重信が帰って来ました。帰って来た重信は和尚に頼まれた双頭竜の絵を描いていました。浪平が重信にホタル見物に行くよう勧め、正介を案内役にさせました。
怪談乳房榎のネタバレあらすじ:転
正介はいわれた通り、小川沿いに重信を連れだしました。そこに浪平が現れ、重信を殺し、小川に投げ込みました。死に際に双頭竜に目を入れていないと恨み節を残しました。この様子を竹六が見ていました。竹六は番所に手を打っていると言って、浪平から金を巻き上げ始めました。翌日重信の死体が上りました浪平はきせに結婚を迫りますが、きせは要求をのみませんでした。乳の出なくなったきせは正介と共に、お花の幽霊に招かれ、神社の乳房榎に行きました。大きな木から乳房から出るように水が出ていました。それを真与太郎は乳だと思って飲みました。そのころ浪平の周りには火の玉を飛びはじめ、浪平には自分が殺したお花や重信の幽霊として見えていました。
怪談乳房榎の結末
竹六が重信に見え切り殺しました。そして真与太郎を殺すべく、正介に真与太郎を小川に投げ込んで来いと命令しました。真与太郎を殺せない正介は乳房榎に真与太郎を置いて帰りました。用の無くなった正介を浪平が殺しました。そして真与太郎が大変だときせを騙し、二人旅立ちました。しかし途中で幽霊に襲われ、神社に導かれました。そこで真与太郎を見つけ、浪平が真与太郎を殺そうとしたことを知りました。自分の殺した幽霊たちに襲われる浪平を刺すも、きせも刺されました。浪平は死に、きせも息絶え絶えの時、和尚が来ました。和尚に真与太郎の事を頼みきせは息を引き取りました。そのころ和尚の家の双頭竜に目が描かれていました。
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