きみにしか聞こえないの紹介:2007年日本映画。お互いに孤独な女子高生と青年がおもちゃの電話がきっかけで会話を交わし、心を通わせるようになっていくが、その先には乗り越えなければならない悲しみがあった。乙一の短編小説を映画化。
監督:荻島達也 出演者:成海璃子(相原リョウ)、小出恵介(野崎シンヤ)、片瀬那奈(原田リョウ)、石川伸一郎(リサイクルショップ従業員・吉田)、高田延彦(山口先生)、羽田実加(保健の先生)、坂田梨香子(相原ミキ)、中野英雄(相原哲司)、古手川祐子(相原伸子)、岩城滉一(戸田)、八千草薫(野崎サチ)、ほか
映画「きみにしか聞こえない」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「きみにしか聞こえない」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「きみにしか聞こえない」の予告編 動画
映画「きみにしか聞こえない」解説
この解説記事には映画「きみにしか聞こえない」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「きみにしか聞こえない」のネタバレあらすじ:起
過去のトラウマから人との付き合いを避ける女子高生のリョウ(成海璃子)。携帯電話も持たず、家族ともほとんど会話を交わすこともなかった。
そんな彼女はある日、公園でおもちゃの携帯電話を拾う。その後たびたび自分にしか聞こえない着信音が鳴るようになり、それがおもちゃの携帯電話からの音だということに気づく。リョウが不審に思いながらも電話に出てみると、相手はシンヤ(小出恵介)という若い男だった。
話しているうちに2人は電話がなくても頭の中だけで会話ができることが分かる。そして互いの存在を確かめてみると、2人の間に1時間だけ誤差が生じることを知る。
シンヤはリサイクルショップで働いており、壊れたものを修理することが得意なようだった。彼は「今修理しているオルゴールが直ったらリョウに会いたい」と話すが、リョウは実際に会うことに戸惑いを感じる。
「きみにしか聞こえない」のネタバレあらすじ:承
ある時、授業で教科書を読まされたリョウは、あまりの声の小ささを教師にからかわれて傷つく。そのことを話すうち、リョウは自分の悩みや不安をシンヤに打ち明けると、シンヤは週末の鎌倉行きを勧める。
シンヤの案内でリョウは鎌倉を散策し、その道すがら過去にあった出来事などを話し、シンヤはリョウを励ます。そしてリョウをとあるリサイクルショップまで案内すると、店主はシンヤからの預かり物をリョウに渡す。そこには中古のラジカセとシンヤからの手紙があり、リョウの声を録音して送って欲しいとあった。
「きみにしか聞こえない」のネタバレあらすじ:転
シンヤへのボイスメールを送ってから、リョウは徐々に変わっていった。教科書を読む声も大きくなり、弾けなくなっていたピアノも弾けるようになっていき、家族との関係も良くなっていった。そしてリョウは仕事で東京へ来ることになったシンヤと会う約束をする。
約束の日、待ち合わせ場所に向かったリョウは道路で車に轢かれそうになる。とっさに誰かが自分を庇ってくれたが、代わりにその青年が轢かれてしまう。青年はリョウを見ると何かを表すように手を動かしたあと、意識を失う。
「きみにしか聞こえない」の結末
病院に運ばれた青年はそのまま息をひきとるが、リョウはその青年がシンヤだったことを知り、時差を利用してなんとか彼を助けようとする。しかし彼女の努力もむなしく、シンヤを助けることはできなかった。
葬儀のあと、リョウはシンヤの祖母を訪ねると、シンヤはリョウと話すようになってから明るくなったこと、リョウが送ったボイスメールを聾唖(ろうあ)である彼は何度も聞こえない耳で聞いていたことを聞かされる。そして最後にリョウの目の前でシンヤが見せた手の動きが「君はひとりじゃない」という意味の手話だったことを教えられる。
リョウはシンヤの存在を忘れることなく、悲しみを乗り越えて未来の自分へと歩んでいく。
以上、映画「きみにしか聞こえない」のあらすじと結末でした。
「きみにしか聞こえない」感想・レビュー
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実際に会ったのが、最初で最後は悲しい。
2回観たけど涙がとまりません。
心の電話で男女が出会い、恋に落ちるという独特のストーリーが面白かったです。特に、二人の間の通話には時間さがあるという設定もストーリーを面白くしてくれました。最後に、主人公の男性が車に惹かれてしまうシーンで、ヒロインが時間差のある電話で事故を避けようとしても、結果的には未来を変えられないという事実が切なかったです。