悪魔の美しさの紹介:1949年フランス,イタリア映画。ゲーテの戯曲として有名なドイツの伝説「ファウスト」を映画化。老博士が若さと美しさを手に入れるため、悪魔の誘惑に負けて魂を渡す契約を結んでしまう。
監督:ルネ・クレール 出演:ジェラール・フィリップ、ミシェル・シモン、ニコール・ベナール、レイモン・コルディ、ほか
映画「悪魔の美しさ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「悪魔の美しさ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「悪魔の美しさ」解説
この解説記事には映画「悪魔の美しさ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
悪魔の美しさのネタバレあらすじ:悪魔の誘惑
定年を迎え、これまでの功績を称えられながら大学を後にした老教授ファウストは、自宅の実験室で錬金術の研究に取り組んでいたが、姿の見えない声に怯えていた。声は悪魔の手下メフィストと名乗り、ファウストにその魂と引き換えに若さを与える契約を持ちかける。にわかに信じがたいファウストだったが、メフィストによって若く美しい青年に変えられると、彼は意気揚々と外へ出て行く。そこでサーカス団に身を置く女性マルグリットに出会い、彼はアンリと名乗ってしばらくサーカス団と行動を共にする。
そのうちに所持金がなくなったアンリは金を取りに行こうと自宅へ戻ったころを使用人から強盗と思われ通報される。行方知れずになっている老教授はアンリが誘拐したものされ、彼は警察につかまってしまう。裁判になり窮地にたたされたアンリだったが、そこへ老教授に身をやつしたメフィストが現れ、アンリは釈放される。
悪魔の美しさのネタバレあらすじ:血の契約
老教授の研究を聞きつけた王から金を作り出す依頼を受けていたメフィストは、金がなく困っていたアンリに錬金術研究の再開を持ちかけ、砂を金貨に替えることに成功する。富と名声を手に入れ、宮廷にも招かれるようになったアンリの姿のファウストと、ファウストの姿のメフィスト。アンリは宮廷で王妃をひと目て惹かれるが、そこでメフィストはアンリを薄汚れた町の片隅に放り出す。幸福の絶頂でそれを取り上げられ、夢を見せられたアンリは再びそれを手に入れようと、メフィストの策略にのって契約書に血のサインをしてしまう。
悪魔の美しさの結末:悪魔との決別
正式に契約を交わしたアンリは再び宮廷で充実した日々を送っていた。王妃との仲を成就させたいアンリに、メフィストにこの先の2人のゆくえをみせる。それを見たアンリは未来をもっと見せろと要求し、しぶしぶメフィストは鏡に未来を映し出す。そこには驕り高ぶったアンリが王妃を捨てて多くの女を相手にし、やがて国を荒廃させて悲惨な最期を迎える様子があった。動揺したアンリはその未来から逃れようと、マルグリットに会いに行く。それを見ていたメフィストはマルグリットをも誘惑するが、彼女は応じようとしない。その頃、錬金術で作り出した国中の金貨が砂に戻り、人々が怒り出して民衆が押しかけてくる。メフィストはそれを魔女であるマルグリットの仕業だとして彼女を捕らえさせるが、マルグリットと争っているうちにアンリとの契約書がメフィストの手を放れ、民衆の手に渡ってしまう。「ファウスト」の名前でサインされたその契約書を見た民衆は、老教授の姿をしたメフィストに詰め寄り、追い詰められたメフィストは窓から身を投げて契約書ともども灰と化す。
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