ラ・チャナの紹介:2016年スペイン,アイスランド,アメリカ映画。伝説のフラメンコダンサー、ラ・チャナ。彼女はなぜ今も踊りを続けるのか、その情熱の源、フラメンコの根源に迫る。バイラオーラという女性の踊り手として類稀なる才能を開花するも全盛期に引退する。そして復活を果たした彼女の苦難の日々を映く。
監督:ルツィア・ストイェヴィッチ 出演:ラ・チャナ、アントニオ・カナーレス、カリメ・アマヤ、ほか
映画「ラ・チャナ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ラ・チャナ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ラ・チャナの予告編 動画
映画「ラ・チャナ」解説
この解説記事には映画「ラ・チャナ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ラ・チャナのネタバレあらすじ:起・少女の夢
スペインの貧しい地域に育った後のラ・チャナ、アントニア・サンティアゴ・アマドールはヒターノ(いわゆるジプシー)の血を引くフラメンコの家系に育った。幼い頃からフラメンコに触れ、場所さえあれば踊れるフラメンコに夢中になった。彼女が14歳の時、フラメンコギターを弾く叔父について本格的に店で踊る事なった。その時厳格な父親は彼女に夜の間は部屋の鍵を必ず閉めるようにと言づけた。
ラ・チャナという名は「賢者」を意味し、エル・チャノというギタリストの叔父の名を継ぐ物でもあった。子供の頃からリズムの染みついていた彼女の踊りは全てアドリブだった。
ラ・チャナのネタバレあらすじ:承・一躍スターダムへ
17歳の時、厳格な両親から離れ、同じくヒターノでギタリストのミゲルと結婚し、バルセロナでも隋一を誇るタブラオ(フラメンコショーを行うレストランバー)「ロス・タラントス」で踊るようになった。彼女は一躍有名になり、著名人も多く訪れる「ロスタラントス」で俳優のピーター・セラーズにハリウッドへの誘いを受けたが、夫のミゲルが猛反対しその夢がかなう事はなかった。ヒターノの社会では夫のいう事は絶対だった。
スターになるチャンスを半ば奪われたラ・チャナな、フラメンコに没頭し、観客をますます魅了した。そして、彼女のフラメンコは31歳の時に出演したテレビ番組で、世界が知ることとなる。
ラ・チャナのネタバレあらすじ:転・突然消えたラ・チャナ
ラ・チャナた脚光を浴れば浴びるほど、夫のミゲルは横暴になり、33歳の時、とうとうフラメンコの仕事をやめなければ、娘と引き離すと脅され、彼女は表舞台から消えた。さらにそれだけでは足らず、彼女がもう表舞台で脚光を浴びることがないと思った夫は、財産を奪い、ラ・チャナと娘だけを捨てた。
貧窮にあえいだ彼女だったが、フラメンコへの情熱が冷めることはなく、リズムは常に彼女と共にあり、再びフラメンコダンサーとして舞台へ上がることになった。
ラ・チャナの結末:復活劇の末に
タブラオやテレビなどに一人で出演するのではなく、ダンスカンパニーに所属し団員として踊ることにしたラ・チャナは、カンパニーの公演で多くの場所を回り、日本にも訪れた。しかし、ダンサーとしての意欲とは裏腹に、身体は衰え、45歳で引退を決めた。今はパートナーのフェリックスと自適に暮らす彼女だが、腰を痛め立って踊る事が困難になっても、そのフラメンコ魂は消えることなく、生活にも彼女自身の中にもリズムが溢れていた。誘えがあれば小さな舞台に立つこともあった。
2013年、ラ・チャナはカルメン・アマヤへのオマージュの公演の最後に踊った。椅子に座ったまま、ギタリストと歌手に合わせて踊る彼女は拍手喝采を浴びた。
以上映画ラ・チャナのあらすじと結末でした。
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