ロスト・チルドレンの紹介:1995年フランス映画。どこかの寂れた港町。一つ目族と名乗る怪しげな集団が、子供を誘拐してはどこかへ横流ししています。一体何が目的なのでしょうか。一つ目族に弟を誘拐されたワンと、泥棒少女のミエットがその真相を探ります。
監督:ジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ 出演者:ワン(ロン・パールマン)、ミエット(ジュディット・ヴィッテ)、博士、6人のクローン(ドミニク・ピノン)、クランク(ダニエル・エミルフォンク)、マルチェロ(ジャン=クロード・ドレフュス)ほか
映画「ロスト・チルドレン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロスト・チルドレン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ロスト・チルドレン」解説
この解説記事には映画「ロスト・チルドレン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロストチルドレンのネタバレあらすじ:起
あるところに孤独な天才博士がいました。博士は孤独を癒そうと、美人な妻を造りましたが、生まれてきたのは小人の美人でした。次に、自分と同じ姿をしたクローンを6体造りましたが、みな天才とはほど遠く、しかも眠り病を煩っていました。それにもめげず、博士は素晴らしい知能を持つ脳みそを緑に輝く液体の中で育成しました。けれど身体は持っていません。そしてついに、身体も知能も兼ね備えたクローン・クランクを造り出しましたが、やはり欠点がありました。クランクは夢を見ることが出来ないので、異様な早さで老化してしまうのです。クランクはなんとかして夢を見ようと、他のクローンたちをこき使い、子供から夢を盗もうとしますがうまくいかず、自分の自我や存在に苦しみ、涙を流します。本物の博士の行方は今も分かりません。
ロストチルドレンのネタバレあらすじ:承
一方、どこかの寂れた港町では子供の誘拐が相次いでいました。サーカスの怪力男・ワンの弟・ダンレーも誘拐されてしまいます。犯人は一つ目族と名乗る盲目の集団達。彼らは片方の目にカメラのような機械をつけ、世界を見ています。弟を連れ戻すべく一つ目族を追っている途中、ワンは子供の泥棒集団のリーダー・ミエットに出会います。ミエットはワンの怪力を利用して、大がかり泥棒を成功させますが、純粋な心を持つワン自身は泥棒に加担している自覚は全くないのでした。手伝ってもらった借りもあり、ミエットはワンの弟を探す手伝いをします。 一つ目族の隠れ家を見つけた二人はこっそりと潜入します。そこでは、片方の目にカメラを取り付け、視覚を授ける儀式が行われていました。実はそのカメラは、例の博士のクローン達が配給しており、クローンたちはカメラと引き換えに、一つ目族が誘拐した子供たちを引き取るという取引が行われていたのです。運ばれてきた子供の中に弟を見つけて、ワンが先走ってしまい、二人は捕まり、魚の餌にされそうになります。 そのころ、ミエットが通う泥棒学校の怪しい双子教師は、またワンを利用して一儲けしようと企み、昔のボス・ノミ使いのマルチェロのもとへ訪れ、協力を要求していました。
ロストチルドレンのネタバレあらすじ:転
ワンとミエットはロープで縛られ、じりじりと殺されそうになっています。そこへマルチェロが到着し、ワンのみを助けて去っていきます。ミエットは海の中へどぶんと沈みますが、海底を歩く謎の男に拾われます。その男は記憶喪失らしく、自分が誰であるかも思い出せないでいるのでした。 一方、良心の呵責に苦しむマルチェロと、ミエットを思って悲しむワンが飲んだくれているところへ、ミエットが帰還し、二人を驚かせます。大喜びするワンと、許しを請うマルチェロ。幼いながらも世の中を冷めた目で見つめるミエットは、次第にワンの純粋さ惹かれていきます。 その頃、脳みそクローンはクランクが夢を見るために暴走しているのを静観しながらも、止めなくてはと「悪夢を詰めたヒューズ」をこっそり海へ放ちます。誰かがメッセージに気づくよう願いを込めながら。
ロストチルドレンの結末
ワンとミエットは、弟が攫われた先・博士のクローン達が住む基地を目指します。基地では、ワンの弟が今まさにクランクの夢泥棒の餌食になろうとしていました。ワンとミエットが基地に到着したのと同時に、もう一人の人物も基地に乗り込んできていました。それは、あの海底を歩く記憶喪失の男でした。彼は「悪夢を詰めたヒューズ」によって記憶を取り戻したのです。彼はクローン達の「オリジナル」、博士本人でした。彼は、クローン達の誤った行動を正し、基地を爆破するために戻ってきたのでした。ミエットが基地の中心部に着くと、ワンの弟とクランクはすでにコードでつながれ、夢を見ている真っ最中でした。助けるには、自らも夢の中に入るしか方法はないと、傍らで見守っている脳みそが言います。意を決して夢の中へ入り、クランクと決着をつけたミエットはワンに起こされ、子供たちと基地を脱出します。クローン達もわらわらと逃げ出すのを見て、身体にダイナマイトを巻き付けたオリジナルは戻ってこいと命令しますが、誰も話を聞いていません。そうしている間にダイナマイトが爆発し、物語は幕を閉じるのでした。
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