禁じられた抱擁の紹介:1963年イタリア,アメリカ映画。若い画家のディノは、死んだ老画家のモデルをしていたセシリアと関係をもつ。割り切った関係のつもりが、セシリアに溺れていくディノ。『太陽の下の18才』等のキュートなカトリーヌ・スパークが妖艶さを発揮。大女優ベティ・デイヴィスがディノの母親を演じている。原作はアルベルト・モラヴィアの小説『倦怠』。1998年にはセドリック・カーン監督によって再映画化され、『倦怠』の邦題で公開された。
監督:ダミアーノ・ダミアーニ 出演者:カトリーヌ・スパーク(セシリア)、ホルスト・ブッフホルツ(ディノ)、ベティ・デイヴィス(ディノの母)、イザ・ミランダ(セシリアの母)、ジョルジュ・ウィルソン(セシリアの父)、ほか
映画「禁じられた抱擁」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「禁じられた抱擁」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
禁じられた抱擁の予告編 動画
映画「禁じられた抱擁」解説
この解説記事には映画「禁じられた抱擁」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
禁じられた抱擁のネタバレあらすじ:死んだ画家の部屋で
ある日、若い画家ディノがアパートの窓から下を見下ろすと、道を歩く若い女と目が合う。直後に部屋のドアを開けるとその娘が目の前にいるので驚く。彼女、セシリアは隣の部屋の老画家バレストリエリのモデルをしていたのだった。
数日後、バレストリエリが死ぬ。若いモデルとの色恋で死期を早めたと近所の人たちは噂する。ディノが老画家の部屋に忍びこむと、自分の荷物を取りにきたセシリアがいた。
ディノは自分のモデルになってくれと言って自分の部屋にセシリアを連れ込む。実のところ倦怠にとりつかれ絵にも女にも関心がなくなったディノは絵を描く気などなく、セシリアは帰りかけるが、結局ディノの部屋に戻り関係をもってしまう。
禁じられた抱擁のネタバレあらすじ:発見
セシリアはディノの部屋に入りびたり、二人で海に遊びに行ったりするようになる。セシリアと割り切った関係でいるつもりだったディノは、彼女と距離を置くために一人で旅行に行こうと考える。
アメリカ人富豪で郊外の豪邸に住む母親を訪れて旅行費用を無心し、加えてセシリアへの手切れ金代わりにするため、母親が買ったばかりのバッグをいただく。だが、タクシーの中からディノは、街でセシリアが若い男と歩いているのを見てしまう。
旅行はやめてアパートに帰り、その日はいつもより遅い時間にやってきたセシリアを問いつめる。男は俳優のルチアニで映画に出演できそうだとセシリアは話す。
禁じられた抱擁のネタバレあらすじ:嫉妬
ディノはセシリアの家を訪問する。彼女は両親と住んでいるが父親はガンを患い話すことができなくなっていた。両親が映画を観に行った後、セシリアに電話がかかってくる。彼女は映画のプロデューサーに会うと言って出ていく。
ディノは自動車でセシリアを尾行して、ルチアニのアパートから出てきたセシリアをつかまえる。最初はプロデューサーとルチアニが同じ建物に住んでいると言い訳をしていたセシリアだが、結局ルチアニとの関係を認める。
セシリアが自分とルチアニの二股をかけていたことに怒ってディノは彼女と別れようと考えるが、最後に一度だけと思って、他に人のいない公園でセシリアを押し倒して金をつかませてセックスをして、結局ずるずると関係が続いていく。
禁じられた抱擁のネタバレあらすじ:求婚
ディノはセシリアとの結婚を決意して母に金をもらいに行く。母は、最初は金を出し渋るが、結局息子が金をもっていくのを許す。ディノはルチアニのアパートから出てきたセシリアに求婚する。ルチアニとの関係は続けてもかまわないとまで言う。
ディノはセシリアを母の豪邸に連れて行く。ちょうどパーティーの最中で庭には金持ちたちが集まっていた。家の中をセシリアに案内すると、セシリアは母親の部屋を見て気に入ってここでセックスをしたいと言う。だが結婚はする気はないとも言う。
結婚を望むディノはセシリアに、君の体を覆う分だけのお金をあげると言って、ベッドの上にさらされたセシリアの裸体の上にお札を置いていく。そこにディノの母がやってきて見つかってしまうが、母は特に咎めもせずに部屋を出ていく。
禁じられた抱擁のネタバレあらすじ:破局
ディノは死んだバレストリエリの妻が遺品の整理に来ていたのに出くわす。妻は、夫はセシリアのせいで死んだと言う。バレストリエリである男にセシリアが馬乗りになっている絵をディノは見せられる。ディノはすぐにセシリアの家に行くが、母親によると、セシリアは容体が悪化した父親を放って旅行に行ってしまった。
次にディノはルチアニの部屋に行くが留守だった。代わりに街娼を抱こうと思うがディノの様子が変なので拒絶される。絶望したディノは自動車を猛スピードで走らせ道路の側壁にぶつけ、救急車で運ばれる。
命を取り留めディノは自分を見つめ直す。嫌いだった母親が病院に見舞いに来ると和解する。退院してアパートに戻るとセシリアが部屋の前で待っていた。ルチアノと旅行に行ったが、潜水夫との密会がバレてルチアノに置いて行かれて、ホテル代を踏み倒して逃げてきたのだった。
セシリアはディノの事故は知っていたが、私のせいで自殺しようとしたわけではないわよね?と言う。帰るように言われたセシリアは、私をきっと呼び返すのだろうと思って雨の中ディノのアパートの窓を見上げるが、ディノの心は動かなかった。
以上、映画「禁じられた抱擁」のあらすじと結末でした。
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