スキャンダルの紹介:1976年フランス映画。情欲の果てに身を滅ぼす女性を描いたエロティック・サスペンス。大学教授の妻であり、自らも薬局を営む上流階級のエリアーヌ。ある日雑用係のアルマンから人違いで抱きつかれ、以来彼を男として意識してしまうようになった。エリアーヌの欲望を見抜いたアルマンは彼女を性の奴隷にし、非情な仕打ちを繰り返す。
監督:サルヴァトーレ・サンペリ 出演者:リザ・ガストーニ(エリアーヌ・ミシュー)、フランコ・ネロ(アルマン)、レイモン・ペルグラン(アンリ・ミシュー)、クラウディア・マルサーニ(ジュスティーヌ・ミシュー)、アンドレア・フェレオル(ジュリエット)ほか
映画「スキャンダル (1976年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スキャンダル (1976年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「スキャンダル (1976年)」解説
この解説記事には映画「スキャンダル (1976年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スキャンダルのネタバレあらすじ:転落のきっかけ
舞台は第二次世界大戦下の南フランス。薬局を営むエリアーヌ・ミシューは、大学教授の夫アンリと、15歳の娘ジュスティーヌと何不自由ない生活を送っていました。ある夜、従業員のジュリエットを見送り閉店作業を行っていたエリアーヌ。すると暗くなった店内で突然何者かに抱きすくめられました。相手は雑用係のアルマンです。彼は度々ジュリエットとセックスを楽しむ間柄で、エリアーヌをジュリエットだと思い込んでいるようでした。人違いに気付かずエリアーヌの体をまさぐるアルマン。エリアーヌはあまりのことに声も出ず、アルマンの頬を叩いて逃げるように立ち去ります。アンリに今の出来事を話そうとしますが、タイミングを逃して結局言えないままでした。翌朝、ジュリエットとの会話でようやく人違いに気付いたアルマンは、解雇されることを恐れて青ざめます。ところがエリアーヌは解雇を言い渡すどころか咎めるつもりも無いようでした。仕事と趣味に没頭するアンリとの性交渉が絶えて久しいエリアーヌは、体を求められる感覚に高ぶってしまったのです。頭では拒絶するものの、どうしてもアルマンを男として意識してしまうエリアーヌ。それに気付いたアルマンはニヤリと陰湿に笑いました。
スキャンダルのネタバレあらすじ:アルマンの企み
アルマンから手紙で口説かれたエリアーヌは「バカ!」と激怒しました。そもそもエリアーヌとアルマンでは身分が違います。侮辱にも等しい行為でしたが、エリアーヌは手紙を破り捨てることが出来ません。翌日、閉店後の薬局にアルマンを残したエリアーヌは、解雇を言い渡しました。するとアルマンは態度を豹変させ、エリアーヌを無理やり跪かせてフェラチオを強制します。エリアーヌは嫌がりつつもアルマンの体を求めてしまい、2人の主従関係は逆転。調子に乗ったアルマンは事あるごとにエリアーヌの肉欲を刺激します。そして夜の薬局で、エリアーヌはついにアルマンと肉体関係を持ってしまうのでした。
スキャンダルのネタバレあらすじ:アルマンに溺れるエリアーヌ
エリアーヌが道を踏み外した直後、アンリが趣味の美術品収集のためにパリへ行くことになりました。アンリの不在にアルマンの横暴はエスカレート。場所も時間も関係無くエリアーヌの性欲を刺激します。更にアルマンはジュリエットとのセックスをエリアーヌに目撃させました。そして嫌がるジュリエットの前でエリアーヌに服を脱ぐよう命令します。逆らえば出て行くと脅すアルマン。彼無しではいられないエリアーヌはその非情な命令に従いますが、あまりの仕打ちに狂ったように泣き喚き始めました。怯んだアルマンは逃げるように店から出てそのまま辞職します。その後アンリがパリから帰って来てもエリアーヌの心は晴れませんでした。結局エリアーヌはジュリエットに手紙を託し、アルマンを呼び戻すことにします。閉店後の薬局に現れたアルマンにエリアーヌは歓喜して抱きつき、「私は あなたの奴隷よ」と熱っぽく言いました。アルマンは更にサディスティックにエリアーヌを弄びます。エリアーヌを裸にして外に追い出し、娼婦のように振舞えと命令。その姿を下層階級の男に目撃させます。その上ジュスティーヌを自分に差し出せとまで言い出しました。流石に拒否するエリアーヌですが、アルマンの気は変わりません。食堂横の部屋に勝手に住み着いてしまったアルマンからジュスティーヌを守るため、エリアーヌは眠れぬ夜を過ごします。しかしアルマンに抱いて貰えないエリアーヌは次第に欲求不満に陥り、ストレスの矛先はジュスティーヌに向かうようになりました。
スキャンダルのネタバレあらすじ:女の嫉妬
何度懇願してもアルマンに抱いて貰えないエリアーヌは、ベッドの隣で眠っているアンリに自分の不貞を告白しました。アンリは起きていて、エリアーヌの話を聞きながら涙を流していましたが、具体的に何か行動を起こす訳でもありませんでした。エリアーヌはジュスティーヌがアルマンを誘惑しているのではないかと勘繰り、辛く当たるようになります。ヒステリックに叱るエリアーヌを前に、ジュスティーヌは完全に困惑していました。
スキャンダルの結末:情欲の果て
ジュスティーヌはエリアーヌの態度をアンリに相談しようとしますが、彼はちょうどパリから届いた美術品に夢中でした。運び入れる作業をアルマンと一緒に手伝うジュスティーヌは、誤って美術品を壊してしまいます。アンリは激怒し、ジュスティーヌを役立たずと罵って頬を叩きました。ジュスティーヌは強いショックを受け、アルマンの腕の中で泣きじゃくります。夜になっても部屋から出て来ないジュスティーヌの様子を見に行ったエリアーヌは、結局大事な一人娘をアルマンに差し出すことにしました。エリアーヌに促されてアルマンの寝床を訪ねたジュスティーヌはそのまま処女を捧げます。アルマンに抱かれる娘の姿を見たエリアーヌは、ようやく自分の罪を思い知りました。静かに部屋に戻ったエリアーヌは大量の睡眠薬を飲んでベッドに横たわります。そして先にベッドに入っていたアンリと強く手を握り合いました。外では空襲警報が鳴り響き、町中の人が避難しています。エリアーヌ達が留まったまま建物は炎に包まれ、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画スキャンダルのあらすじと結末でした。
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