プチ・ニコラの紹介:2009年フランス映画。フランスの国民的絵本「プチ・ニコラ」の実写化。弟が生まれたら自分は捨てられると、両親の会話を聞いて思い込んだ少年が騒動を巻き起こす。二コラと個性あふれる登場人物たちがスクリーンでコミカルに話を紡ぎだす。
監督:ローラン・ティラール 出演:マキシム・ゴダール(ニコラ)、ヴァレリー・ルメルシェ(ママ)、カド・メラッド(パパ)、サンドリーヌ・キベルラン(先生)、フランソワ=グザヴィエ・ドゥメゾン(ル・ブイヨン)
映画「プチ・ニコラ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「プチ・ニコラ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
プチ・ニコラの予告編 動画
映画「プチ・ニコラ」解説
この解説記事には映画「プチ・ニコラ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
プチ・ニコラのネタバレあらすじ:起・将来なりたいものがわからない
作文の授業で将来なりたいものについての課題が出されたニコラ、けれど両親の愛情を一身に受ける今の素敵な生活をやめたくない彼には将来なりたいものはわからなかった。ある日、友人のジョアキムに弟が生まれた。けれど、彼は赤ちゃんは騒いでばかりだし、自分の部屋はベビーベッドで占領され、両親も弟ばかりを構うと愚痴をこぼした。二コラはジョアキムに弟ができる前兆な何かなかったのかと聞くと、両親の仲がとてもよかったと語った。ニコラの両親は夫婦喧嘩をしては仲直りを繰り返す。弟が生まれることはないなと思っていた矢先、父親の勤め先の社長が二コラにプレゼントをくれた。そのお礼に社長夫婦を夕食に招こうと乗り気の母親に、突然両親の仲が良くなったようにみえ、弟が生まれる前兆だと二コラは早とちりしてしまう。
プチ・ニコラのネタバレあらすじ:承・弟が生まれたら森に捨てられてしまう?
ジョアキムが学校を欠席した。ニコラとその友人たちは、親指小僧のように森に捨てられてしまったのではないかと心配し、ニコラも弟が生まれたら自分もそうなるのではと恐怖した。そこで、ニコラはご機嫌を取りに、薔薇の花を上げたり、母親たちの集まるお茶会に同行したりした。その週末、森に出かけと言う両親に、捨てられてしまうと勘違いしたニコラは、車の中に籠城し、両親を困らせてしまった。学校では、大臣が訪問するのでおもてなしに二コラのクラスにお芝居をと校長先生が頼みに来た。けれど、合唱も行進もイマイチのこのクラスに担任の若い先生は乗り気になれず、授業が遅れてしまうからと渋った。すると、校長先生は今授業でやっている「カラスとキツネ」を暗唱してはどうかと提案した。夕食会の近づいたある日、母親は社長夫人に気後れし、新しいドレスも宝石もない、免許もない、と言い出す。父親仕方なく新しいドレス、宝石そして車の運転を教えることにした。友人たちはニコラのためにチームを作り、秘密基地を作った。最初の作戦は、掃除。けれど二コラの両親が運転の練習に行っているうちに、子供たちの掃除で家の中はボロボロになってしまう。二コラは捨てられる前に家出をしようと試みるも、夜道が怖くなり、帰宅した。
プチ・ニコラのネタバレあらすじ:転・ギャングに誘拐を頼むには?
家では夕食会のために母親が文学や音楽の勉強をし、学校では担任の先生がお休みし、代わりにベテランの厳しそうな先生が二コラのクラスの代理担任になった。次に、赤ちゃんを捨てようという意見が出るがそれは無理だと却下。それなら、ギャングに誘拐してもらおうと言うことになった。電話帳で新聞に載っていたギャングと同じ名前を見つけ電話すると、繋がったのは自動車修理工場。しかし誘拐と車の回収を混同され話は進み、回収のためには500フラン必要という。そんな大金があるわけのない子供たちはルーレットで稼ごうとするが、逆に賭けた相手に勝たれてしまい、逃げる羽目に。夕食会ではあんなに準備をした母親だったけれど、ミスを連発してしまい挙句お酒で酔っぱらってしまった。学校では担任の先生が戻ってこないまま、大臣がやって来て、緊張をほぐすためのクイズにパリを流れる河の名前をクロテールに聞いた。
プチ・ニコラの結末:少年たちの作戦とは
ニコラ達は500フラン稼ぐために、かっこよくなる魔法の薬と称して謎の飲み物と作って売ることにした。近くで遊んでいたグループの一番小さな子に一口飲ませ、細工を施したトレーラーを転がせると、それを見た彼の友達から口コミが広がり基地には大行列ができ、最初に飲んだ男の子に蕁麻疹が出て親がやってくる頃には530フラン集まった。改めて電話すると今度は回収する車がない。そこで、お金持ちの子の家の車を子供だけで動かそうとするが暴走し、母親の教習車と対面、間一髪事故はせず、母親は無事に免許を取得したけれど二度と車には乗らないと決めた。再度電話をしようとした彼らに、ジョアキムが乳母車を楽しそうに押して、弟は最高だと今は笑顔になって彼らに自慢した。帰宅したニコラは、弟ができると思ってたと両親に話した。その夜、両親からは笑い声が聞こえ、母親は身籠った。しかし生まれたのは妹。これでは一緒に遊べないと二コラはがっかりして、訪問したみんなに文句を言うけれど、みんな笑顔だった。そして、ニコラは将来なりたいものに、みんなを笑顔にできる人になりたいと書くことにした。
以上、映画プチ・ニコラのあらすじと結末でした。
プチ・ニコラのレビュー・考察:日常が冒険
二コラは少しブルジョアなフランスの一般家庭の男の子。彼の身の回りで起きることは当たり前の様で、あたりまえでない、彼らにとっては紛れもない冒険の日々なのだと実感させてくれる。兄になったニコラ妹と二人で両親の愛をこれからも一心に受けるに違いない。
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