ロリータの紹介:1961年イギリス映画。美しい少女ロリータに恋心を抱いた中年男性ハンバードが辿る悲劇的な末路をブラックユーモアを交えて描いた映画。ウラジーミル・ナボコフの同名小説を題材にした巨匠スタンリー・キューブリック監督による作品です。
監督:スタンリー・キューブリック 出演者:ジェームズ・メイソン(ハンバート・ハンバート)、スー・リオン(ドロレス(ロリータ)・ヘイズ )、ピーター・セラーズ(クレア・キルティ)、マリアン・ストーン(ヴィヴィアン)、シェリー・ウィンタース(シャーロット・ヘイズ)、ほか
映画「ロリータ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロリータ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ロリータの予告編 動画
映画「ロリータ」解説
この解説記事には映画「ロリータ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロリータのネタバレあらすじ:起
中年男性のハンバード・ハンバードがクレア・キルティの屋敷を訪ねてきます。ハンバードはキルティに娘のドロレス・ヘイズを覚えているかと尋ねますが、キルティは酔っていて、まともにハンバードの質問に答えようとしません。ハンバードは銃を懐から出し、逃げ回るキルティを容赦なく撃ち殺します。遡ること4年前のこと。ハンバードはニューハンプシャー州の大学でフランス文学の講義をするためアメリカへと渡ってきました。滞在する下宿先を探していたハンバードは田舎町のとある屋敷に下見にやってきます。お喋りで品位に欠ける屋敷の女主人シャーロットには閉口してしまうハンバードでしたが、庭で寛ぐのシャーロットの娘を見た瞬間、その美しさに心を奪われてしまいます。娘はロリータという愛称を持つドロレス・ヘイズ、まだわずか13歳の少女です。ロリータに一目惚れしたハーバードはこの屋敷に下宿することを即決してしまうのでした。
ロリータのネタバレあらすじ:承
ハンバードは愛するロリータに悪い虫がつかないか心配でならず、彼女の行動を監視しはじめます。皮肉なことに母シャーロットのほうがハンバードに熱を上げはじめていました。ある夜三人がパーティーにやってくると、そこには著名な放送作家クレア・キルティが参加していました。ミーハーなシャーロットはファンなのだとキルティに話しかけ、一緒にダンスを踊ります。ハンバードはロリータへの熱い恋心を日記に綴り始め、やがてロリータの一緒にいたいがためにシャーロットと結婚します。夏がやってきてロリータは長期間のサマーキャンプに行ってしまいます。ハンバードは仕方なくシャーロットの相手をしますが、ある時シャーロットに日記を盗み読みされてしまいます。ハンバードの本心を知ったシャーロットはショックを受け、家を飛び出したところを車に轢かれ死亡します。
ロリータのネタバレあらすじ:転
ハンバードは300キロ先のサマーキャンプまで車を走らせロリータを迎えに行きます。ロリータにはシャーロットの具合が悪いと嘘をつき、その晩とりあえずホテルで一泊することになりました。しかし部屋が一室しか開いておらず、二人は同室に泊まることになってしまいます。夜ハンバードが眠れずにポーチで酒を飲んでいると、偶然ホテルに宿泊していたキルティから話しかけられます。ハンバードとロリータの関係を知っているかのようなキルティの口ぶりにハンバードは辟易させられてしまいます。ハンバードは背徳感を噛みしめながら、ロリータの眠るベッドのそばで一夜を明かします。次の日ロリータが母に電話したいと言い出し、ハンバードはやむを得ずシャーロットが事故死したことを打ち明けます。ハンバードは泣き続けるシャーロットを優しく抱きしめ、どんなことがあっても彼女を守り抜こうと決意します。半年が過ぎ、ハンバードはオハイオ州の学校にロリータを通わせ、献身的に彼女の世話をしています。しかし年頃のロリータはハンバードの過干渉を疎ましく感じるようになっていました。演劇をやりたいと言い出したロリータに猛反対するハンバードですが、ロリータの学校の心理学教授ゼンプに説得され、渋々舞台劇への参加を許可します。しかしロリータは舞台の打ち上げに行くことすら反対され、ハンバードに激しく反発します。ハンバードはなんとかロリータをなだめ、彼女を連れて再び逃避行をはじめます。
ロリータの結末
旅の途中でロリータは体調不良に見舞われ、病院に入院することになってしまいます。夜モーテルで寝ていたハンバードは彼とロリータの関係を知る男からの奇妙な電話を受けます。胸騒ぎを感じたハンバードは病院を訪ね、ロリータを連れて帰ろうとしますが、彼女はすでに叔父を名乗る人物とともに退院した後でした。そしてロリータはそのまま行方不明になってしまうのでした。それから3年後ハンバード宛てにロリータから妊娠し、金に困っているので小切手を送ってほしいという内容が手紙が送られてきました。ハンバードがロリータに会いに行くと、彼女は鉱山の町で知り合った男と結婚し、貧しい暮らしをしていました。あの日ロリータを病院から連れ出したのはクレア・キルティでした。パーティーやモーテルでハンバードとロリータを見かけていたキルティは二人の歪んだ関係性を見抜き、次第に彼の関心はロリータへ向けられるようになっていきます。そして心理学の教授ゼンプになりすましてロリータに接近し、ハンバードから彼女を奪い去ることに成功したのでした。しかしキルティに付いていったロリータはピンク映画に出演させられそうになった挙句簡単に捨てられてしまいました。ハンバードはもう一度一緒に暮らそうとロリータに懇願しますが、あっさりと断られてしまいます。ハンバードは泣きながら1万3千ドルもの大金を渡し、ロリータの前から去っていきます。その後キルティを殺害したハンバードは裁判が始まる前に冠状血栓により獄中死したのでした。
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