ロレンツォのオイル/命の詩の紹介:1992年アメリカ映画。実話に基づいて製作された本作品は、医師が匙を投げるほどの難病にかかった息子を助けるために、医学の素人でありながらその病気の治療法を探し出した夫妻の命の物語。公開された当初から話題となり、多くの批評家に支持された。実在したロレンツォ・オドーネはその後も生き続け、30歳でこの世を去ったが、両親が発見した「ロレンツォのオイル」は現在でも有効な手段として国際的な調査が行われている。
監督:ジョージ・ミラー 出演:ニック・ノルティ(オーギュスト・オドーネ)、スーザン・サランドン(ミケーラ・オドーネ)、ザック・オマリー・グリーンバーグ(ロレンツォ・オドーネ)、ピーター・ユスティノフ(ガス・ニコライス)、キャスリーン・ウィルホイト(デアドラ・マーフィ) ほか
映画「ロレンツォのオイル 命の詩」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロレンツォのオイル 命の詩」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ロレンツォのオイル 命の詩」解説
この解説記事には映画「ロレンツォのオイル 命の詩」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロレンツォのオイル 命の詩のネタバレあらすじ:起
3年間東アフリカにいたロレンツォ・オドーネ(ザック・オマリー・グリーンバーグ)は自宅に戻ってから、突然暴れ、耳が遠くなるなどの症状が現れ、心配したオーギュスト・オドーネ(ニック・ノルティ)とミケーラ・オドーネ(スーザン・サランドン)は病院を転々として原因を突き止めようとします。検査の結果、ALDという脳を変質させる代謝異常の不治の病であることが分かり、医師から余命は長くてもあと2年だと宣告されます。3人は、この病気の世界的権威であるガス・ニコライス医師(ピーター・ユスティノフ)から食餌療法を勧められますが、病気の原因である脂肪酸は増えてしまいます。次に免疫抑制を試みますが、始めて1か月後には髪が抜け、言葉もはっきりと喋られず、歩行も困難になってしまいます。
ロレンツォのオイル 命の詩のネタバレあらすじ:承
ある日、ALD基金を立てたマスカティン夫妻から電話をもらったオドーネ夫妻は患者の会に参加しますが、肝心の子供のことについては何も話さない彼らの意向に疑問を感じます。結局どの療法もロレンツォには意味を成しませんでした。夫妻はロレンツォの病を治す方法を見つけるために医学の勉強を始め、ポーランドのある生化学者の論文を見つけ、ロレンツォの体内で作られる脂肪酸の量を操作することで治療することを思いつきます。オーギュストは協会に働きかけてALDの国際シンポジウムを開こうとし、ミケーラはワシントン・ポスト社へ記事を作って欲しいと説得します。新聞記事により多くの人々が支援を願い出ますが、その間にもロレンツォの症状は酷くなる一方でした。
ロレンツォのオイル 命の詩のネタバレあらすじ:転
シンポジウム当日、参加者の一人から純粋なオレイン酸のあるオリーブオイルが病状に有効である可能性があると聞いたオドーネ夫妻は、製薬会社に電話をかけ続け、とある研究所から希望するオリーブオイルの入手に成功します。その結果、脂肪酸を大幅に減らすことができ、夫妻は基金の会員に向けてこのことを知らせようとしますが、マスカティン夫妻は反対します。その後、治療を手伝っていた看護師やミケーラの妹デアドラ・マーフィ(キャスリーン・ウィルホイト)が家を出て行ってしまいますが、すぐに別の看護師を雇い、病院とも協力しながら2人は辛抱強く治療を続けます。オーギュストは勉学の末、菜種油の持つエルカ酸が効能を示すことを発見し、ニコライス医師に提案しますが、危険だとはねのけられます。オーギュストは自ら書いた研究論文を研究所に持ち込み、やがてロンドンにいる老科学者が協力を申し出ます。しかし、看護師がまたもや家を出て行ってしまいました。
ロレンツォのオイル 命の詩の結末
ミケーラは、ロレンツォがアフリカにいた頃の友人だったオモウリという青年に手紙を書き、ロレンツォの看病の手伝いを頼みます。やがて希望するエルカ酸を入手し、デアドラが試して、より早く脂肪酸が下がることを確認した夫妻は、彼女の安全を確かめたうえで、ロレンツォに精製されたエルカ酸を含むオレイン酸を与え始めます。その結果、脂肪酸は正常値に戻り、症状も徐々に軽くなります。オドーネ夫妻はこれに満足することなく、次はロレンツォが失ったミエリンと呼ばれる物質を回復させようと奮闘します。オドーネ夫妻は名誉博士号を与えられ、ロレンツォのオイルは多くの人々の命を救いました。ロレンツォはその後、視力が回復し、14歳になった今も生き続けています。
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