ロスト・イン・北京の紹介:2007年中国映画。マッサージ店に勤めるピングェが、酔っぱらって寝ているとき、迫ってきたマッサージ店のオーナー・リントンを、夫のアン・クンと勘違いしてと関係を持ってしまいます。やがて妊娠したピングェでしたが、夫は自分の子供じゃないと言い、リントンはオレの子供だと言います。やがてリントンの妻ワン・メイと関係を持ったアン・クン、2組の夫婦の奇妙な物語が始まります。ファン・ビンビンの濡れ場シーンが話題になり、中国では放映禁止にまでなった作品ですが、映画の内容はシリアスで、登場する4人の人間性を上手く表現しています。
監督:リー・ユー 出演者:ファン・ビンビン(ピングォ)、レオン・カーフェイ(リントン)、トン・ダーウェイ(アン・クン)、エイレン・チン(ワン・メイ)、ツアン・メイホイツ(シャオ・メイ)ほか
映画「ロスト・イン・北京」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロスト・イン・北京」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ロスト・イン・北京」解説
この解説記事には映画「ロスト・イン・北京」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロスト・イン・北京のネタバレあらすじ:起
足つぼマッサージ店で働くピングォは、夫がいながら女好きのオーナーのリントンに見つかるとクビになるため独身と偽っています。ピングォの夫・アン・クンはビルの窓ふきの仕事をやっていて、マッサージ店のある高層ビルも拭いています。ピングォとアン・クンは貧困街に住んでいて、狭い部屋でなんとかやりくりしています。
ある日、ピングォと仲のいい同僚のシャオ・メイが、客を怒らせてオーナーに叱られています。客が胸を触ったことで、怒ったシャオ・メイが客の足の爪を剥いだと言うのです。オーナーにも逆キレし、シャオ・メイはクビになってしまいます。
ピングォはシャオ・メイを慰める為、近くの居酒屋で飲むことにします。ヤケ酒から楽しい酒になり、二人は大酔いで別れます。ピングォはマッサージ店のビルに立ち寄り、近くの部屋のベッドで寝てしまいます。その部屋はリントンの部屋で、太ももをあらわにして寝ているピングォを見たリントンは、欲情しピングォに迫ります。
「昨日もやったでしょう」とピングォはアン・クンと間違ってリントンを受け入れます。リントンがその気になった時、我に返ったピングォが、リントンを見て抵抗を始めます。勢いづいたリントンはそのまま関係を持ってしまいます。丁度その時、アン・クンの窓ふきがリントンの部屋に差し掛かり、窓を叩いて止め、部屋に乗りこみます。アン・クンは警備員につまみ出されてしまいます。
ロスト・イン・北京のネタバレあらすじ:承
自宅に戻ったピングォはアン・クンの機嫌を取ろうと迫ります。アン・クンは「淫売め」と言って突き飛ばしますが、やがてアン・クンはリントンがやったようにピングォに激しく迫ります。
アン・クンはリントンのベンツに嫌がらせをし、その後、慰謝料として2万元を要求します。リントンは「誘ったのはお前の妻だ」と言って追い払います。その後、リントンはピングォを呼び出し、2000元を渡して「これでもうオレの前に現れるな」とクビを言い渡します。ピングォは「私をクビにしたらレイプされたと訴える」と逆にリントンを脅します。
そのころアン・クンはリントンの妻ワン・メイに会いに行きます。事情を話すとワン・メイは「リントンは金は出さないわよ、復讐したいならやられたことをやり返せばいいのよ」と言って、性交渉が無く欲求不満のワン・メイの言うがまま二人は関係を持ちます。
1か月後、ピングォの妊娠がわかります。アン・クンは「オレの子供じゃない」と言いますが、ピングォは「あの事件の前後もやったから、どっちかわからない」と言います。「中絶する」と言うピングォに、「中絶するな、これはチャンスだ」と言ってアン・クンはリントンに会いに行きます。
話を聞いたリントンは提案を持ちかけます。「血液型から判断すると、生まれてくる子供がB型ならオレの子供で、引き取って10万元払う。B型ならお前の子供で、O型ならDNA艦艇だ」と言います。するとアン・クンは「慰謝料の2万元はもらう」と言います。
ロスト・イン・北京のネタバレあらすじ:転
リントンから2万元の慰謝料をもらって契約書にサインしたアン・クン。その後ワン・メイ、ピングェも交え4人で乾杯し食事をします。ピングェがマッサージ店に復帰すると、リントンは人が変わったようにピングェのお腹を気にしてかばいます。ピングェの生まれてくる子供の事ばかり気にかけるリントンを見たワン・メイは、アン・クンとの関係をずるずると続けます。
やがてピングェの出産が始まります。男の子が生まれ、立ち会っていたアン・クンに血液型の書かれた書類が渡されます。中を見るとA型です。子供の父親はアン・クンでした。アン・クンは医師に「妻が浮気してできた子供だ、B型に書き換えてくれ」と嘘を言って頼みます。かたくなに断る医師でしたが、アン・クンが金を渡すと言うと、あっさりB型に書き換えたのでした。
リントンが待ちに待った赤ちゃんを見に来ます。血液型の書類を見ると大喜びし、契約通り10万元を渡し赤ちゃんを引き取ります。そしてピングェを乳母という名目で自宅に住まわせます。リントンは友人たちを呼んで出産パーティーを開きます。ワン・メイが生んだことにしているため、友人たちはワン・メイを祝福します。
このように、ピングェを気遣い、ララと名付けた赤ちゃんの世話ばかりするリントンを見て、ワン・メイのピングェに対する嫉妬心は少しずつ増していき、遂にはピングェに暴力を振るってしまいます。
ロスト・イン・北京の結末
自宅に戻ったピングェが見たのは、札束で遊んでいるアン・クンでした。「自分の子供で何しているの」と怒りだすピングェ。アン・クンは「このアバズレが」と言って札束を枕にして眠ります。
アン・クンへの気持ちが途切れたピングェがリントンに抱き着きます。リントンはワン・メイから、ピングェとSEXをしたら財産を半分貰うという契約をさせられているため自分を抑えます。
心に穴の開いたアン・クンはリントンの部屋からララを盗みます。ピングェはアン・クンがやったことをリントンに謝りますが、リントンは「お前が黒幕だろう」とワン・メイを責めます。
リントンは、王警部に電話をしアン・クンを捕まえてもらいます。その時DNA鑑定をしてもらいます。王警部は「鑑定の結果、子供の父親はお前じゃない」と鑑定結果を見せます。「でたらめだ」と破り捨てたリントンでしたが、一人になった時、泣きだします。
ワン・メイは家を出る決意をし、アン・クンに新しい住所を教えます。そんな時、身元確認をしてほしいとピングェに警察から電話が入ります。死体安置所に行くとそれはシャオ・メイでした。風俗に走ったシャオ・メイは客に殺されたのでした。
アン・クンはリントンに金を持ってきて、ララを引き取りに来ます。リントンは「金はやる、もっとやってもいいからララと離れたくない」と言います。荷物を取りに来たワン・メイがピングェの手を握り、眼で何かを訴えます。その後、目玉焼きを焼いていたピングェは思い立ったように、ララを連れて出て行きます。4人はそれぞれひとりになってしまいました。
以上、映画「ロスト・イン・北京」のあらすじと結末でした。
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