愛のむきだしの紹介:2008年日本映画。神父の息子、ユウ。父親テツは突然現れたカオリに溺れ人格が変わっていく。テツはユウに毎日懺悔を強要した。ユウはテツのために毎日罪を犯し辿り着いたのが盗撮だった。ある日ユウは罰ゲームで女装し町に出る。そこでマリア様のようなヨーコに出会う。とっさにユウは女のフリをしサソリと名乗る。ユウはヨーコに恋をし、ヨーコはサソリに恋をした。ユウ、サソリ、ヨーコの三角関係が始まった。やがて謎の女コイケの陰謀によりヨーコや家族が宗教団体に洗脳されてしまう。ヨーコを助けるために宗教団体に潜入するユウ。そこで見たものは・・・
監督:園子温 出演:西島隆弘(角田ユウ)、満島ひかり(ヨーコ)、安藤サクラ(コイケ)、渡辺真起子(カオリ)、渡部篤郎(テツ)、ほか
映画「愛のむきだし」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「愛のむきだし」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
愛のむきだしの予告編 動画
映画「愛のむきだし」解説
この解説記事には映画「愛のむきだし」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
愛のむきだしのネタバレあらすじ:起
ユウの母はいつもマリア様に祈りを捧げていた。母はユウにマリア様のような人と出会いなさいと言った。母はユウが小学生の時に亡くなった。その後父は神父になった。そして母と過ごした家を離れ教会の中に引っ越すことになった。平和な日々を過ごしていたが、ある日教会の中で泣き喚く女性。彼女は毎日父のところに押し掛けてきた。彼女の名前はカオリ。短い期間でクリスチャンになった。ユウの父テツに恋をしたと懺悔し連絡先を聞いた。次第にテツはカオリに溺れ教会から引っ越し隠れ家を借りた。結婚を求めるカオリ。だが神父は結婚を許されていない。喧嘩が絶えなくなり3ヶ月でカオリは出て行く。そのうちテツは変わり神父の説教も恐ろしいものとなった。そしてテツはユウに懺悔を強要するようになった。それでもテツが好きなユウはテツのため毎日罪を探しながら生きていた。ある日突然テツは教会の宿舎に戻りユウが家に残された。そして仲間に連れられロイドマスターのところに行き弟子入りする。そしてパンツの盗撮の修行が始まった。盗撮を懺悔したユウはテツに殴られる。久々に神父ではなく怒った父の姿に嬉しくなり盗撮を続けた。そして次の修行「心からの勃起」。性欲のないユウはマリアに出会い興奮しなくてはと思い、盗撮をしながらマリアを探した。ユウの盗撮に感動した仲間タカヒロ、ユウジ、先輩が弟子になる。そんなある日テツが突然優しい父に戻る。嫌な予感がした。
愛のむきだしのネタバレあらすじ:承
ユウはタカヒロと賭けをした。負けたユウは女装し町に出た。カオリの連れ子のヨーコが男たちに絡まれる。助けに入るユウはマリアのようなヨーコに恋をした。これが二人の出会いだ。頭のおかしい謎の女コイケ。ゼロ教会の信者だ。ユウを信者にするためユウの周りを調べ仕組んでいく。ヨーコは男嫌い。ヨーコの父親の連れてきた女がカオリだ。父親のせいでヨーコはすべての男を憎むようになった。ユウはヨーコを見て勃起した。ユウはヨーコにサソリと名乗り、ヨーコは女装のユウにキスをされ恋心のようなものを感じた。ある日ヨーコが同じ学校に転校してきた。だがユウの姿だとヨーコに冷たくあしらわれるため、サソリの姿でヨーコの前に現れた。テツがカオリとの夕食にユウを誘った。そこにヨーコも来た。ユウ、サソリ、ヨーコの奇妙な三角関係が始まった。サソリとの約束を守り無理にお兄ちゃんと慕うヨーコ。ヨーコを見ては興奮してしまうユウ。そんなある日コイケが転校してくる。ナイフを持った男たちがサソリを探しに教室に乱入。ユウが名乗り出るもコイケが私がサソリと名乗り男たちを倒した。ヨーコはコイケをサソリだと思い込みのめり込んでいく。コイケはヨーコの家庭教師として家に上がり込むようになり、テツとカオリまでも取り込んでゆく。耐えられなくなったユウはサソリの格好でユウの前に現れ、自分がサソリだと告白する。そしてコイケはユウの盗撮をクラス中にバラした。ヨーコの信用を無くしテツに勘当されユウは一人になった。家は空き家になり家族が全員消えた。全てはコイケの陰謀だった。
愛のむきだしのネタバレあらすじ:転
コイケに言われユウはAVのオーディションに出され、ヨーコに会うため仲間と共に盗撮物の仕事をすることになった。ユウは道端でヨーコを見つけ拉致する。洗脳され変態を憎むヨーコ。変態として全力でぶつかり洗脳を解こうとする。だがゼロ教会に見つかってしまう。こんな時にも勃起してしまうユウはゼロ教会に入り勃起をしない特訓をする。洗脳されたフリをし教団の合宿に参加し機会をうかがう。ユウは爆弾や刀、ナイフを入手する。コイケやヨーコがミーティングを行うビルに潜入し教祖を殺害した。たどり着いた白い部屋。そこではテツ、カオリ、ヨーコ、コイケが鍋を囲んでいた。ビルを爆破したユウ。ヨーコがユウの首を絞める。ユウは必死に愛してると叫ぶ。コイケがユウのマリア像を壊した瞬間ユウは壊れ錯乱した。そしてコイケはユウにもっと壊れろと叫び刀で自殺する。
愛のむきだしの結末
事件後ヨーコは親戚の家に預けられる。ユウは精神科病棟に入院していた。ヨーコは穏やかな生活を送る中でユウの愛に気づき自分は何もわかってなかったと涙を流す。そして病棟を訪れた。サソリの姿で生活するユウ。そこでユウはヨーコに初めましてと挨拶をする。ヨーコも初めましてと挨拶をし涙を流す。ユウの記憶をなくしたサソリ。ヨーコは部屋に立てこもり、記憶を取り戻そうと必死に説明をする。ユウは混乱する。警察が来てヨーコは部屋から追い出される。一人になったユウは過去の記憶を思い出し勃起する。そして病院を飛び出しサソリの姿を捨てヨーコの元へ走るユウ。パトカーの窓をぶち破りユウとヨーコは手と手を取り合うのだった。
この作品の主要登場人物は全員極端で、マトモな人間が一人もいない(笑)
その中で安藤サクラ演じる「コイケ」
コイケの半生を振り返るシーンでこの映画から目が離せなくなり、授業中、主人公ユウの気持ちを弄ぶように、
コイケがヨウコと見つめ合い指を絡ませイチャつく様子にユウがイキリたち
急に立ち上がって大声で朗読するシーンでは、ふいにリビドーを喚起された
コイケに振り回され感情をかきまわされるユウ、
話が進むにつれ破滅に向かっていく。
面白い!!このスピード感、狂気は類を見ない!!
園子温監督の作品でどれを推すかと聞かれれば間違いなく
「愛のむきだし」をオススメします。