マダムのおかしな晩餐会の紹介:2016年フランス映画。パリに引越してきた裕福なアメリカ人夫婦が催したディナー会で、その家のメイドが人数合わせのために女主人から招待客に仕立て上げられ、そこで出会った紳士との身分違いの恋愛に発展したことで巻き起こる騒動を描いた社会派ラブ・ストーリー。
監督:アマンダ・ステール 出演:トニ・コレット(アン・フレデリックス)、ハーヴェイ・カイテル(ボブ・フレデリックス)、ロッシー・デ・パルマ(マリア)、マイケル・スマイリー(デイヴィット・モーガン)、トム・ヒューズ(スティーブン・フレデリックス)
映画「マダムのおかしな晩餐会」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マダムのおかしな晩餐会」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マダムのおかしな晩餐会の予告編 動画
映画「マダムのおかしな晩餐会」解説
この解説記事には映画「マダムのおかしな晩餐会」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マダムのおかしな晩餐会のネタバレあらすじ:起
パリの屋敷が気に入ってアメリカから引越してきたボブ(ハーヴェイ・カイテル)とアン(トニ・コレット)の夫婦は、セレブの友人12人を招いた晩餐会を予定していて、屋敷はその準備に追われていた。
ちょうどその日、ボブの先妻との間の息子スティーブン(トム・ヒューズ)がやって来て、ボブが彼を晩餐会に誘ったために急遽招待客が1人増えることになる。
そのことを知ったアンは、13人という数字が不吉だと言い、とっさにスペイン人のメイドであるマリア(ロッシー・デ・パルマ)を招待客に仕立て上げることを思いつく。自分には無理だとビビるマリアに、アンは黙って座っていればいいと言い聞かせ、身なりを整えさせる。
晩餐会には英国紳士のデイヴィット(マイケル・スマイリー)がいた。アンの贅沢で金に困ったボブは、祖父の代から大切にしていた絵画を富豪のアントワーヌに買ってもらうため、美術コンサルタントであるデイヴィットに鑑定を依頼していたのだ。
緊張の面持ちで晩餐会の場に降り立ったマリアに興味を持った彼は、スティーブンから「マリアは貴族のやんごとない身分の女性だ」と聞かされる。
晩餐会が始まり、アントワーヌから不倫を誘われてまんざらでもないアン、お気に入りの若いフランス語教師に言い寄るスティーブンを苦々しく見つめるボブなど、様々な思いが交錯する中、マリアはメイドの仕草を連発し、ワインを飲みすぎ口が軽くなった彼女は、デイヴィットに促されるまま下品なジョークを披露する。客にはウケたが、うんざりしたアンは食事が終わったところでマリアを部屋に帰らせる。
その晩、アンは晩餐会は散々だったとボブに文句を言うが、マリアを同席させたのは自分の計画で、彼女は人気者になったし無事やりきったとボブはアンをなだめる。しかし、アンはデイヴィットがマリアに興味を持っている様子だったのも気に入らなかった。
マダムのおかしな晩餐会のネタバレあらすじ:承
晩餐会の翌日、マリアの連絡先を知りたいとデイヴィットからスティーブンに電話が入り、こっそりマリアの電話番号を教えると、マリアの携帯にデイヴィットから”逢いたい”とメールが入る。
それを知ったアンは誘いを断るように言い、”ムリを言わないで”と返事を返すが、かえって煽る結果となり、マリアはデートに誘われる。
言いつけに背いて無断でアンのドレスを借り、デイヴィットに会ったマリアは、そこで彼から「ある人から身分を聞いて知っている」と言われ、自分がメイドであることを知った上で誘ってくれていると誤解したマリアは、娘がいることを告白し、その後も彼とデートを重ねる。
そしてある晩、彼女はデイヴィットからイヤリングを贈られ、2人はベッドを共にする。
2人のデートを目撃したボブとアン。ボブはマリアをクビにしようと言うが、アンはメイドとして有能なマリアを手放すことに反対。アンはデイヴィットにマリアの素性を明かすと言うが、彼に絵の鑑定を依頼しているボブは、信用を失うからそれはできないと反対する。
そして、夫とは倦怠期で満たされず孤独を感じているアンは、美人でもないメイドのマリアがデイヴィットを惹きつけていることに嫉妬し、苛立ちを募らせる。
マダムのおかしな晩餐会のネタバレあらすじ:転
アンはマリアが自分のドレスを無断で着て、言いつけに背いてデイヴィットとデートしていることに怒り、彼を愛しているというマリアに、すぐに別れなければフィギュアスケート選手である娘への援助を打ち切ると言い渡す。メイド仲間たちからも世界が違うと反対されるマリアだったが、人は平等だといって聞き入れない。
しかしある日、デイヴィットに誘われて郊外の邸宅にやってきたマリア、そこにはボブとアン、アントワーヌとその妻がいた。デイヴィットはボブとアントワーヌに絵の鑑定が終わり、本物だという鑑定結果を伝えにきたのだった。マリアは身分が違うと引き返そうとするが、自信を持てと言うデイヴィットの言葉を誤解したマリアは、2組の夫婦のもとに進み出る。
堂々と現れたマリアに驚いたボブとアンだったが、アントワーヌの妻にアンとの関係を聞かれて”メイドだ”と告白したマリアの言葉を冗談にしてその場を取り繕う。そして再度の忠告にも関わらずマリアから、デイヴィットの愛を確信しているという強い言葉を浴びせられたアンはその晩、プールで泳ぐアントワーヌの前に全裸で現れるが、アントワーヌに無視されてしまう。
その頃、作家であるスティーブンは、アンとマリアの話を小説にして出版社に送っていた。
マダムのおかしな晩餐会の結末
絵の鑑定も終わったことから、苛立ち紛れにアンはデイヴィットを訪ねて行き、真相を打ち明ける。それからマリアの元にはデイヴィットからの連絡がこなくなり、彼女が電話しても留守電になりメールにも返信はなかった。
マリアはデイヴィットからプレゼントされたイヤリングを常に身に着け、ひたすら彼からの連絡を待ち続けた。
アンは傷心な様子のマリアにクリスマスボーナスを出すと言うが、マリアは気遣いは無用と突っぱねる。そして彼女から客人の到来を告げられお茶を出すよう言われたマリアは、客人がデイヴィットと知り動揺するが、彼はメイド姿でお茶を入れるマリアを軽くチラ見しただけだった。
その反応にショックを受けたマリアは部屋に戻ると、イヤリングを外してメイド服を脱ぎ、荷物をまとめて屋敷を出る。そして外で小説のエンディングを練っていたスティーブンに別れを告げて去って行く。
直後にアンとの商談を終えて出てきたデイヴィットに結末を聞かれたスティーブンがまだ決まっていない、と答えると、デイヴィットは「かつて愛した人に”人はみなハッピーエンドが好きだ”と言われた」と告げて帰って行く。
そしてパリの通りを歩くマリアの顔は、徐々に自信に満ちた笑顔になっていった。
以上、映画「マダムのおかしな晩餐会」のあらすじと結末でした。
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