メイド・イン・バングラデシュの紹介:2019年フランス, バングラデシュ, デンマーク, ポルトガル映画。バングラデシュの労働運動に若い頃から携わってきたダリヤ・アクター・ドリの実体験を元に製作された作品。裁縫工場で働く主人公の女性が、不当な事に対する訴えを通すため労働組合を設立し、困難に立ち向かいながら奮闘していく姿を描いたドラマです。
監督:ルバイヤット・ホセイン 出演:リキタ・ナンディニ・シム(シム)、ノヴェラ・ラフマン(ダリヤ)、ディーパンウィッタ・マルティン(レジーナ)、マヤビ・マヤ(タニヤ)、モスタファ・モンワル (ショヘル)、ほか
映画「メイド・イン・バングラデシュ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「メイド・イン・バングラデシュ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「メイド・イン・バングラデシュ」解説
この解説記事には映画「メイド・イン・バングラデシュ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
メイド・イン・バングラデシュのネタバレあらすじ:起
そう広くない部屋で多くの女性たちがミシンを踏み、赤い布を縫っています。とても行き届いているとは言えない環境の中、突然停電が起こり、「火事だ」の声が上がりました。悲鳴混じりに皆逃げ惑いました。煙が充満し始める中、モイナという女性を呼ぶ声が聞こえます。
バングラデシュの首都ダッカ、シム(リキタ・ナンディニ・シム)が憮然とした表情で帰宅します。無職のため家にいる夫ショヘル(モスタファ・モンワル)が声をかけました。するとシムは、働いていた裁縫工場で火事があった事を告げます。
亡くなった同僚モイナの葬儀に行こうか同僚たちと話し合っていると、工場への積もり積もった不満が止まらなくなります。工場は閉鎖中ですが、これまでの給料を貰っていない事に気づいたシムは工場に訴えに行きますが、門前払いを食らいます。
その様子を見ていたナシマが、シムに取材をしたいと声をかけたのです。謝礼欲しさにシムは取材を受けることにしました。
メイド・イン・バングラデシュのネタバレあらすじ:承
シムの過去の事や火事での事を話し、取材は終了します。やがて工場は再開することになり、火事以前と変わりなく稼働し始めます。その日の給料は支払われたものの、残業代は支払われませんでした。不満に思ったシムが訴えますが、相手にされません。
シムはナシマが言っていた労働組合の集会に興味を持ち、同僚たちと参加することにします。ショヘルには反対されるものの、話に共感したシムはもう一度話を聞こうと組合事務所にやってきます。そこにはモイナの母親も来ていて、賠償金の話をしていました。
今までなあなあにされていた残業代も請求出来ると知ったシムは、職場で署名を集め始めます。この動きは工場の経営者に知られる事になり、組合に関わった者はこの先目をつけられる事になると脅されますが、それでもシムはこっそりと署名を集めました。
集まった署名をナシマに持っていくと、ナシマは喜びます。シムは経済状況が苦しい旨を素直に伝えると、ナシマはお金を貸してくれました。そしてお金は返さなくていい、その代わり調査書作成に必要な工場内部の写真が必要なのだと、シムにスマホを渡しました。張り切ってシムは工場内の写真を見つからないように撮ります。
メイド・イン・バングラデシュのネタバレあらすじ:転
相変わらず工場で働く女性たちの扱いは酷いままです。ある日、シムは工場長やマネージャーのレザが白人男性たちと話しているのをこっそりと録音し、それをナシマに聞かせると、ナシマからシムたちがいかに安い賃金で働かされていたのかを改めて知らされることになります。
レザと不倫の末、レザに騙されて解雇となった友人のダリヤ(ノヴェラ・ラフマン)の件も相まって、シムはより一層組合結成に尽力を注ぐようになりました。
シムがナシマと組合結成のため動いている事がショヘルにバレてしまいます。ショヘルはシムに働くのを止めるよう言いますが、シムは止めるつもりはありませんでした。
仕事中に持ち込み検査が始まり、同僚のレシュマが持っていた署名用紙が見つかってしまいます。そのせいでレシュマが解雇されてしまいました。レシュマの怒りがシムに向かいます。他の同僚たちにも動揺が走りますが、シムは毅然と「組合が結成されれば不当に解雇されない」と訴えて署名を続け、ついに必要な署名人数を超えることが出来ました。
メイド・イン・バングラデシュの結末
労務省の建物に向かい、必要書類を提出し、受理されるのを待ちます。その後、工場経営者に呼ばれたシムはしばらく休むように言われますが、シムはそれを拒否します。さらには、まだショヘルが仕事を止めるよう促してきます。周りからも働く必要がないことを諭されますが、シムはさらに気持ちを強固にしました。
同僚たちと労務省に向かい、提出した書類の進行状況を確かめました。すると工場経営者が提出した書類に気づき、係官の所で書類を止めてるというのです。どうにか係官と話をすることができたシムは、組合登録を受理してくれるよう訴えますが、書類不備などの難癖をつけて受理しようとしません。
シムは退席しようとする係官を部屋から出ないよう回り込みました。警察呼ぶと言われますが、シムはなりふり構っていられませんでした。苛立った係官は「上からの圧力がある」と漏らしてしまいます。シムはすかさずそれを録音し、逆にこれを公表すると脅しました。
係官は渋々書類にサインし、ようやく受理されて労働組合結成が決まりました。シムは書類を受け取ると、意気揚々と部屋を出ていくのでした。
以上、映画「メイド・イン・バングラデシュ」のあらすじと結末でした。
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