マリー・アントワネットの紹介:2006年アメリカ映画。悲劇のフランス王妃マリー・アントワネットの半生を、2001年に発表されたアントニア・フレーザーの著書『Marie Antoinette : The Journey』を基に巨匠フランシス・フォード・コッポラが製作総指揮、コッポラの娘ソフィア・コッポラが監督と脚本を務めて映画化した歴史ドラマです。主人公マリー・アントワネット役は『スパイダーマン』シリーズのキルスティン・ダンストが扮し、史実よりもマリー・アントワネットを“ひとりの女性”として描くことに重きをおいた作風となりました。
監督:ソフィア・コッポラ 出演者:キルスティン・ダンスト(マリー・アントワネット/マリア・アントーニア・ヨーゼファ・ヨハーナ・フォン・ハプスブルク=ロートリンゲン)、ジェイソン・シュワルツマン(ルイ16世/ルイ・オーギュスト)、リップ・トーン(ジェイソン・シュワルツマン)、ジュディ・デイヴィス(ノアイユ伯爵夫人)、アーシア・アルジェント(デュ・バリー夫人)、マリアンヌ・フェイスフル(マリア・テレジア)、ローズ・バーン(ポリニャック伯爵夫人)、モリー・シャノン(ヴィクトワール王女)、シャーリー・ヘンダーソン(ソフィー王女)、ダニー・ヒューストン(ヨーゼフ2世)、スティーヴ・クーガン(メルシー伯爵)、ジェイミー・ドーナン(フェルセン伯爵)、クレメンティーヌ・ポワダッツ(プロヴァンス伯爵夫人)、オーロール・クレマン(シャール公爵夫人)、メアリー・ナイ(ランバル公妃)、トム・ハーディ(ローモン)ほか
映画「マリーアントワネット」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マリーアントワネット」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マリーアントワネットの予告編 動画
映画「マリーアントワネット」解説
この解説記事には映画「マリーアントワネット」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マリーアントワネットのネタバレあらすじ:起
1769年、オーストリアの女帝マリア・テレジア(マリアンヌ・フェイスフル)の皇女マリア・アントーニア・ヨーゼファ・ヨハーナ・フォン・ハプスブルク=ロートリンゲン(キルスティン・ダンスト)は、祖国とフランス王国との同盟関係強化策として、母の命によりフランス王室と政略結婚することになりました。当時まだ14歳のアントーニアは後見人である外交官メルシー伯爵(スティーヴ・クーガン)に付き添われてフランスとの国境に向かい、そこで今後の身の回りの世話を担当するノアイユ伯爵夫人(ジュディ・デイヴィス)を紹介されました。祖国を捨てるよう言われたアントーニアは衣服をフランスのものに着替えさせられ、愛犬も取り上げられてしまい、名前もフランス語読みの“マリー・アントワネット”と名乗ることになりました。
フランス国王ルイ15世(リップ・トーン)に出迎えられたマリー・アントワネットは、結婚相手となるまだ15歳の国王の孫ルイ・オーギュスト王太子(ジェイソン・シュワルツマン)を紹介された後にヴェルサイユ宮殿に入りました。しかしその日からマリー・アントワネットは厳格なフランス流のしきたりを身につけるよう強要され、常に貴族や側近たちに囲まれる堅苦しい日々が始まりました。
マリーアントワネットのネタバレあらすじ:承
1770年、マリー・アントワネットはルイ・オーギュストと華やかな結婚式を挙げました。しかし、元々男性機能に不具合があり、しかも趣味の狩猟や錠前作りに夢中になっているルイ・オーギュストは彼女に全く興味を示すことなく、数年間は夫婦の営みがない日々が続きました。そしてマリー・アントワネットはルイ15世が愛人のデュ・バリー夫人(アーシア・アルジェント)に夢中になっていることに気付きました。ルイ15世はデュ・バリー夫人に意のままに操られており、平民出身のデュ・バリー夫人は貴族たちから軽蔑されていました。一向に懐妊の気配がない娘を心配するマリア・テレジアはメルシー伯爵を通じてマリー・アントワネットとデュ・バリー夫人の仲を取り持とうと画策、マリー・アントワネットは一応言われた通りにはしてみるものの、それ以降二度とデュ・バリー夫人と交わろうとはしませんでした。
その後も一向にルイ・オーギュストとの関係は進展が全くなく、しかもルイ・オーギュストの弟プロヴァンス伯爵(セバスチャン・アルメスト)の夫人(クレマンティーヌ・ポワダッツ)が先に出産したことからマリー・アントワネットへのプレッシャーはより一層高まり、気の合う女官長のランバル公妃(メアリー・ナイ)と戯れ、ストレスを紛らわせるために次第にパーティーやギャンブル、浪費に溺れていきました。そんなある時、マリー・アントワネットはランバル公妃に誘われて仮面舞踏会に出席、そこでスウェーデンの軍人フェルセン伯爵(ジェイミー・ドーナン)と出会いますが、その時は深い関係に陥ることはありませんでした。
マリーアントワネットのネタバレあらすじ:転
1774年、ルイ15世は崩御、ルイ・オーギュストはルイ16世として新国王に即位、マリー・アントワネットも晴れて王妃となりました。やがてマリー・アントワネットの兄である神聖ローマ皇帝ヨーゼフ2世(ダニー・ヒューストン)がフランスを訪問、ルイ16世に助言したおかげでようやくマリー・アントワネットは彼と愛し合い、ようやく懐妊したマリー・アントワネットは1778年に長女マリー・テレーズを出産しました。
やがてマリー・アントワネットはルイ16世からヴェルサイユ宮殿の離宮プチ・トリアノン宮殿を与えられ、そこで娘や親しい友人たちと穏やかな日々を過ごすようになっていきました。そんな時、マリー・アントワネットはアメリカ独立戦争に参戦した軍人が招待された宮殿の祝宴でフェルセン伯爵と再会、彼と関係を持ってしまいます。やがてフェルセン伯爵は戦場へと向かい、結局マリー・アントワネットはヴェルサイユ宮殿に戻ることとなりました。
マリーアントワネットの結末
フランス国内はルイ16世によるアメリカ独立戦争のアメリカ側への援助と派兵により深刻な財政難に陥り、貧困と飢餓にあえぐ国民の王室への不満は高まっていきましたが、マリー・アントワネットは気にすることなく贅沢な生活を続けていました。しかし、1780年にマリー・アントワネットの母マリア・テレジアが他界、1781年に出産した待望の世継ぎルイ=ジョゼフも1789年にわずか7歳半で夭折するなど相次ぐ哀しみに見舞われました。
1789年7月14日。遂に民衆はフランス革命を起こしてバスティーユ牢獄を襲撃、報告を受けたルイ16世はマリー・アントワネット共々宮殿から避難するよう進言されましたが、ルイ16世は毅然とした態度で宮殿に残ることを決断、マリー・アントワネットも夫に従うことにしました。マリー・アントワネットは避難するランバル公妃やメルシー伯爵に別れを告げ、やがてルイ16世と共に宮殿に乱入してきた民衆に捕らえられ、ヴェルサイユ宮殿に別れを告げました。
以上、映画「マリー・アントワネット」のあらすじと結末でした。
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