光戦隊マスクマンの紹介:1987年日本映画。『スーパー戦隊シリーズ』第11作『光戦隊マスクマン』の劇場版オリジナル作品です。『スーパー戦隊』『仮面ライダー』など数多くの特撮作品を手掛けた長石多可男の映画監督デビュー作となる本作は、マスクマンと宿敵・地底帝国チューブとの戦いに美しい歌声を持つ人魚の悲恋を絡めたファンタジー色の強い作風となっています。
監督:長石多可男 出演者:海津亮介(タケル/レッドマスク)、草刈滉一(ケンタ/ブラックマスク)、広田一成(アキラ/ブルーマスク)、永田由紀(ハルカ/イエローマスク)、前田賀奈子(モモコ/ピンクマスク)、谷隼人(姿三十郎長官)、池田智子(人魚レライ)、浅見美那(地底王子イガム)、志賀圭二郎(地帝司令バラバ)、岡本美登(地帝忍オヨブー)、久保田香織(地帝忍フーミン)、神山卓三(地奇地奇獣アナグマス)、篠田薫(エネルギー獣オケランパ)、依田英助(地帝獣ホーンドグラー)、加藤精三(地帝王ゼーバ)、武田広(ナレーション)ほか
映画「光戦隊マスクマン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「光戦隊マスクマン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
光戦隊マスクマンの予告編 動画
映画「光戦隊マスクマン」解説
この解説記事には映画「光戦隊マスクマン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
光戦隊マスクマンのネタバレあらすじ:起
「光戦隊マスクマン」のレッドマスクことタケル(海津亮介)、ブラックマスクことケンタ(草刈滉一)、ブルーマスクことアキラ(広田一成)、イエローマスクことハルカ(永田由紀)、ピンクマスクことモモコ(前田賀奈子)が影山ヒロノブの歌う「ショットボンバー全力集中」に合わせてプールサイドでダンスを踊り、束の間の楽しいひと時を過ごしていました。
ところ変わって、ここは大勢の人間の流した涙が大地に染み込み、何千年何万年もかかってできたといわれる、地底の中にある“涙の海”。この海しか住むことのできない人魚レライ(池田智子)は、「地底帝国チューブ」の地帝王子イガム(浅見美那)の寵愛を一身に受け、「いつの日か結婚しよう」と約束されていました。レライはイガムに「なんて愛しい奴よ。お前の歌声を聴かせておくれ」とせがまれ、透き通るような声で歌い始めました。すると、レライは人魚の姿から人間の姿へとなり、イガムと手を取り合って地上に向かって歩き始めました。ところが、レライの歌声はイガムに仕える地帝忍フーミン(久保田香織)が連れてきた地帝獣ホーンドグラー(声:依田英助)のおぞましき鳴き声と共鳴、反応を起こして大地震を巻き起こしました。
地上のプールサイドで踊っていたマスクマンの5人はまさかの大地震に驚き、プールの水と共に地下へと吸い込まれてしまいました。異変に気付いた「光戦隊基地」では、マスクマンの司令官・姿三十郎長官(谷隼人)とオペレーターの東博士(七田玲子)がマスクマンに応答を求めましたが反応はありませんでした。姿長官は地震波を分析した結果「この地震はまるで音楽のようだ。この地震はただの地震じゃないぞ」と警戒しました。
光戦隊マスクマンのネタバレあらすじ:承
その頃、チューブの本拠地「地帝城」では、地奇地奇獣アナグマス(声:神山卓三)が地帝司令バラバ(志賀圭二郎)と地帝忍オヨブー(岡本美登)に今回の作戦を説明していました。レライの歌をホーンドグラーに聴かせると、地底を揺るがす巨大な超音波となり、音楽の大地震を引き起こすというのです。チューブの首領・地帝王ゼーバ(声:加藤精三)はレライに命の限り歌わせ続けるよう命じました。
その頃、地底深くに転落していたマスクマンの5人はどこからともなく聴こえてくる歌声に気付き、レライが歌っているところに遭遇しました。そこにイガムが戦闘員アングラー兵を引き連れて現れ、タケルは今回の地震はイガムが仕組んだものだと気付きました。イガムは「見られたからには生かして返さぬ!」とアングラー兵やホーンドグラーを差し向け、マスクマンは変身して戦いました。レッドマスク(声:海津亮介/演:新堀和男)はイガムの手からレライを助け出し、地上に連れて行きました。
変身を解除したタケルはレライに攻撃され、「君の歌は大地震を引き起こすことに利用されているんだ。イガムは悪人なんだぞ!」と説得しますが聞き入れてもらえませんでした。レライは「君は騙されているんだ。俺を信じてくれ。君の歌は素晴らしいがイガムは君を愛してなんかいない」と言うタケルになおも攻撃を加えますが、突然苦しみだして倒れ込んでしまいました。人間の姿で地上に長く居過ぎたレライは、一刻も早く涙の海に戻らないと死んでしまうのです。
そこにイガム・バラバ・オヨブー・アングラー兵が現れ、タケルたちが戦っている間にレライは涙の海に向かって走り出しました。
光戦隊マスクマンのネタバレあらすじ:転
イガムはレライを引き留め、「まだお前は歌える。歌い続けろ」と命令しました。初めて自分が騙されていたことに気付いたレライでしたが、イガムは涙の海の水を消し去り、なおも「命が惜しくば歌うのだ!」と迫りました。レライは仕方なく歌い続け、イガムは「まさに命を削る歌」と褒め称えました。レライの目からは涙が溢れ、地上にいたマスクマンの5人は大地震に巻き込まれて負傷してしまいました。
レライの歌声を聴いたタケルは「(レライは)騙されたことに気付いたんだ。なんて哀しい歌だ…」と呟きました。レライの歌声を探知した姿長官は「愛を失った者を救えるのは愛だけだ。それができるのは君たちだけだ。タケル、何としても助けるんだ!」と指示を送りました。ケンタはドリル戦車「マスキードリル」で地底を捜索することにし、タケルたち4人は地底の洞窟を探り始めました。ところが、アキラ・ハルカ・モモコは岩盤の崩壊で足止めをくらい、タケルは一人でレライを助けに走りました。
ようやくレライの元に駆けつけたタケルは「しっかりしろ。君の哀しい歌なんか聴きたくない」と励まし、本当の海へ連れていってあげると約束しました。イガムとホーンドグラーはタケルを始末しようとしましたが、そこにマスキードリルに乗ったブラックマスク(声:草刈滉一/演:的場耕二)が助けに駆けつけました。タケルはレライを愛車マツダRX-7に乗せ、「本当の海に戻れば必ず君は元気になる」と励ましながら海へと急ぎました。チューブはアングラモン戦闘機を出撃させてタケルの車を攻撃、タケルはマスキードリルに助けられてトンネルへと逃げ込みました。
光戦隊マスクマンの結末
タケルはレライを担いでようやく海岸まで辿り着きました。レライは「なぜ私のようなものを…」と問うと、タケルは「当たり前じゃないか。命は尊いものだ。元気になってまた美しい歌を歌ってくれ」と語りかけました。レライはタケルに礼を言うと海に向かって歩き出し、その姿は元の人魚の姿へと戻りました。レライはタケルや駆け付けたマスクマンの仲間たちに「これが私の本当の姿なの」と語りました。
その時、海岸にレライを追ってホーンドグラー、イガム、バラバ、オヨブー、フーミンも姿を現しました。タケルたちはマスクマンに変身、レッドマスクはレライに早く海に行くよう告げ、チューブの軍勢と戦い始めました。マスクマンは必殺武器「ショットボンバー」でホーンドグラーを倒しましたが、ゼーバの命を受けたエネルギー獣オケランパ(声:篠田薫)がホーンドグラーにエネルギーを与えて蘇生・巨大化させました。役目を終えたオケランパは「ふぅ~、やれやれ」と呟きながら海岸を立ち去っていきました。
マスクマンは巨大母艦「ターボランジャー」を発進させ、5機のメカを出撃させました。メカは合体して巨大ロボ「グレートファイブ」となり、「グレートガン」や「ジャイロカッター」といった武装でダメージを与えていくと、最後は必殺剣「光電子ライザー」とマスクマンの力の源“オーラパワー”を掛け合わせた必殺技“ファイナルオーラバースト”でホーンドグラーを倒しました。
戦いを見守っていたレライはタケルたちに「素敵な海をありがとう。そして本当の愛を…」と感謝の気持ちを伝えました。タケルは「みんなのためにいつまでも美しい歌を歌ってくれ」と返すと、レライは新たな故郷である本当の海の奥底へと潜っていきました。タケルたち5人はいつまでもレライを見送っていました。
以上、映画「光戦隊マスクマン」のあらすじと結末でした。
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