モリーズ・ゲームの紹介:2017年アメリカ映画。世界中だれもが知るハリウッドスターや映画監督、一流スポーツ選手、ミュージシャン、そして大物実業家までもが顧客リストに並ぶ、秘密のポーカールームが実在した。オーナーはなんの後ろ盾もない26歳の独身女性、モリー・ブルーム。しかし、栄華を極めた末、違法なゲームを主催した容疑でFBIより逮捕されることとなる。そのモリー・ブルームが2014年に刊行したベストセラー回顧録をベースに、これまで自伝で語られることのなかった父親との複雑な関係などを織り交ぜ、セレブたちを虜にしたスリリングな駆け引きの舞台と裏側を描く。
監督:アーロン・ソーキン 出演:ジェシカ・チャステイン(モリー・ブルーム)、イドリス・エルバ(チャーリー・ジャフィー)、 ケヴィン・コスナー(モリーの父)、マイケル・セラ(プレイヤーX)、ジェレミー・ストロング(ディーン・ギース)、クリス・オダウド(ダグラス・ダウニー)、ビル・キャンプ(ハーラン)、ブライアン・ダーシー・ジェームズ(ブラッド)ほか
映画「モリーズ・ゲーム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「モリーズ・ゲーム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
モリーズ・ゲームの予告編 動画
映画「モリーズ・ゲーム」解説
この解説記事には映画「モリーズ・ゲーム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
モリーズ・ゲームのネタバレあらすじ:起
2002年、冬季オリンピック予選。女子モーグル北米3位のモリー・ブルームは最終戦を目の前に、五輪出場を掴もうとしていました。心理学者で厳格な父親のもと、幼い頃からハードな練習を重ねてきたモリーは、13歳でスキー中、脊髄を損傷する転倒をしましたが、大手術の上復活。コロラド大学を首席で卒業し、そのままソルトレークで金メダルを獲得したあとはロースクールを卒業して会社を設立するという完璧な人生プランを立てていました。ところが、五輪予選最終戦において、スキー板が外れて大転倒。アスリート人生が一瞬にして終わりを迎えることとなったのです。怪我が回復してからのモリーは父親の反対を押し切り、ロースクールを1年間先延ばしして、LAへ行く決意をします。ハリウッドのクラブでウェイトレスを始めたモリーは、店の常連客ディーン・キースより声がかかり、彼が主催するポーカーゲームの手伝いをすることとなりました。サンセット大通りのコブラという店で毎週火曜日に開催されるポーカーゲームは、参加費1万ドル。ハリウッドスターのプレイヤーX、映画監督、ラッパー、ボクサー、大物実業家など、大金持ちの有名人ばかりが集まり、モリーはこれまでに想像もできなかった世界を目の当たりにしたのでした。
モリーズ・ゲームのネタバレあらすじ:承
2005年、モリーはポーカーを通じ、ハイクラスの人々と交流することに生き甲斐を見出していました。ところが、ある日、ディーンから突然のクビを言い渡されます。不当な理由での解雇。このまま引き下がれないモリーはある計画を実行に移します。コブラのプレイヤーたちに「今夜からフォーシーズンズ1401号室に変更」とメールし、一流ホテルのスイートルームへ誘った客へ”モリーズ・ルーム”をオープンさせたことを告げたのでした。順調に数年が過ぎたある日、客の借金をめぐりモリーはプレイヤーXと決裂。それをきっかけにモリーズ・ルームを潰されてしまいます。それでもモリーは再起をかけ一夜で100万ドルが動く大きなゲームをしかけるためにNYへ渡りました。
モリーズ・ゲームのネタバレあらすじ:転
2014年、現在。回顧録「モリーズ・ゲーム」を出版し、サイン会を終えベッドに入ったモリーは携帯電話が鳴り起こされます。相手はFBI。命じられたまま部屋を出ると逮捕状を突きつけられます。容疑は違法賭博の運営とのこと。2年前に辞めたことや容疑は誤解であると主張しますが、成す術がありません。後日、母親の保釈金で一旦自由の身となったモリーは、弁護士のチャーリー・ジャフィーのもとを訪ねますが、倫理に反する弁護を引き受けないジャフィーはモリーを問い詰めます。モリーは回顧録を出した理由は借金を返すため、そしてLAで8年間、NYで2年ゲームを運営したが違法となる手数料を受け取ったのは最後の半年だけと説明しました。しかも、2年前に強制捜査により全財産が没収された上に財産の税金として追徴金まで払うよう言われていることを明かしました。ジャフィーはモリーと共に逮捕された人物がロシアン・マフィアの関係者だったことから、マフィアとの関係を疑います。弁護を断るジャフィーでしたが、罪状認否に代理人として同行することだけを引き受けます。
モリーズ・ゲームの結末
裁判所に到着したモリーとジャフィー。罪状認否の前にジャフィーは、全財産を没収されたときに、負けた客の未払金の権利をなぜ売らなかったのか?とモリーへ尋ねました。モリーは客たちが暴力的な取り立てをされることを恐れていたため売らなかったと答えます。自分の顧客を財産と換えても守ろうとする姿勢にジャフィーは心打たれその場で弁護を引き受けることを決意します。後日、ジャフィーは元同僚でもある検事のもとを訪れ、モリーの全財産が没収され所持品を売りながら生活している状況にありながらも数々の有名人プレイヤーたちの名前を回顧録で伏せ、決して名前を売らなかったこと、ロシアマフィアとの関係や身体を売っていることなどは雑誌社が勝手に作ったくだらない噂に過ぎないことを熱弁します。その日の夜、八方塞がりになっていたモリーに声をかけてきたのは疎遠になっていた父でした。心理学者である父は、今のモリーが窮地に瀕しているのはお金のせいではなく、大きな権利を持っている男性を支配したいと思う欲求からだと分析します。そして、自らの育て方や父親としての在り方にその要因があることを涙ながらに語りました。オフィスへ戻ったモリーへジャフィーは顧客の全記録を提出することで、罪が軽減されることを伝えます。こうして裁判は開かれました。モリーは顧客記録を提出しない代わりに有罪を認めます。記録が流出することで、客たちの仕事、家族、友人などへの影響を守り抜いたのです。裁判官はモリーの姿勢を知り、保護観察付きで無罪を認めました。13歳のモリー。スキー場で転倒し動かなくなっていたモリーが目を開けます。大会会場で「モリーはタダでは起き上がりません。彼女ならきっと復活することでしょう」と司会者のアナウンスが響きます。
以上、モリーズ・ゲームのあらすじと結末でした。
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