モンテ・ウォルシュの紹介:1970年アメリカ映画。ジャック・シェーファー原作の小説の映画化作品で、アメリカ西部開拓時代の終盤を舞台に、華やかなりし頃の花形だったガンマンやカウボーイが時代の波に飲まれて没落していく姿を、二人の初老のガンマンの視点から描いた西部劇です。
監督:ウィリアム・A・フレイカー 出演者:リー・マーヴィン(モンテ・ウォルシュ)、ジャック・パランス(チェット・ロリンズ)、ジャンヌ・モロー(マルティーヌ)、ミッチ・ライアン(ショーティ)、ジム・デイヴィス(カル・ブレナン)ほか
映画「モンテ・ウォルシュ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「モンテ・ウォルシュ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「モンテ・ウォルシュ」解説
この解説記事には映画「モンテ・ウォルシュ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
モンテ・ウォルシュのネタバレあらすじ:起
アメリカの西部開拓時代も終わりに近づいた頃、西部にも文明の波が押し寄せようとしていました。流れ者の初老のカウボーイ、モンテ・ウォルシュ(リー・マーヴィン)とチェット・ロリンズ(ジャック・バランス)の二人は、かつて訪れたことがあった牧畜の町ハーモニーに舞い戻ってきました。二人はカル・ブレナン(ジム・デイヴィス)の牧場に雇ってもらうことになります。モンテとチェットらは昔ならではの牛や馬を追う仕事をこなすゆったりな日々を送っていましたが、牧場は経営難に陥っており、東部の大企業に買収されていました。モンテは若い馬の調教師ショーティ(ミッチ・ライアン)に一目置きますが、ある日いよいよ経営の立ち行かなくなった牧場はショーティを解雇してしまいます。モンテとチェットは寂しく見送ることしかできませんでした。
モンテ・ウォルシュのネタバレあらすじ:承
ブレナンから定職を持つよう勧められたモンテは昔の恋人で今は町のミュージックホールの看板娘であるマルティーヌ(ジャンヌ・モロー)と再会、彼女を抱くことで寂しさを紛らわせようとします。チェットも金物屋の未亡人メリー(アリン・アン・マクレリー)と出会い交際を始めます。やがて牧場は遂に閉鎖に追い込まれ、チェットは衰退するカウボーイの世界から足を洗ってメリーと結婚し店を継ぐ決意を固めます。一方、仕事を失ったショーティは、ある夜ミュージックホールで同じく路頭に迷っていたルーファス(マット・クラーク)やパウダー(ビリー・グリーン・ブッシュ)とヤケ酒を飲み、たまたま立ち寄った連邦保安官を誤って射ち殺してしまい、これを機に追われる身となったショーティら三人は銀行強盗や牛泥棒など犯罪に手を染めていくようになります。
モンテ・ウォルシュのネタバレあらすじ:転
モンテはチェットの結婚パーティーに誘われ、いつまでもカウボーイはできないと諭されますが、モンテは今更生き方を変えることはできませんでした。帰り道、飲んだくれたモンテはサーカス団の中に牧場から売られた荒れ馬を見つけます。モンテはショーティがいくら馴らそうとしても慣らせなかったこの馬に乗ると、何度も落ちながらも巧みな情馬術で遂に見事乗りこなしてみせました。それを見ていた団長は高給を提示してスカウトしますが、モンテは色鮮やかな衣装を着てパフォーマンスする自分の姿がどうしても想像できず、この話を断ります。やがて町も衰退し、病を患ったマルティーヌは町を離れる決心を固め、モンテは「カウボーイは金にはならないが、金が貯まったら結婚しよう」と告白しますが、彼女は自分も結婚は夢であり、いつまでも待っていると応えました。
モンテ・ウォルシュの結末
ある日、無法者に身を落としていたショーティ一味は牧場から牛を盗み出しました。モンテはルーファスを射殺しますが、ショーティは見逃してやることにします。ところがショーティはパウダーと共にチェットの金物屋へ金の無心をしに押しかけ、チェットはパウダーを殺害するもショーティに射殺されてしまいます。親友の死にモンテはショーティへの復讐を誓い、すぐさま後を追いますが、マルティーヌが危篤と聞き付けたモンテは急いで彼女の元に駆け付けます。しかし時既に遅く、マルティーヌは息を引き取ります。彼女は形見の小さな缶に結婚資金にとお金を貯めていたのです。しかし、悲しむモンテの前にショーティが現れました。ショーティはモンテが必ずここに来るであろうと睨んでいたのです。モンテはショーティと激しい銃撃戦を繰り広げ、最後はショーティを射ち殺して親友の仇を討ちます。モンテはショーティの死に際に、あの荒れ馬に乗りこなしたことを告げます。愛する女も親友も全てを失ったモンテはマルティーヌの遺品を手に西部の荒野に去っていきました。
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