月とキャベツの紹介:1996年日本映画。ミュージシャンの山崎まさよしが主演と音楽を務めるラブファンタジーです。バンドを解散しキャベツ農家となった元ミュージシャンが自身のファンだという少女と出会い、次第に心を通わせていくのですが…。
監督:篠原哲雄 出演者:山崎まさよし(花火)、真田麻垂美(ヒバナ)、鶴見辰吾(理人)、ダンカン(木村)、中村久美(森崎)ほか
映画「月とキャベツ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「月とキャベツ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「月とキャベツ」解説
この解説記事には映画「月とキャベツ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
月とキャベツのネタバレあらすじ:起
人気バンド「ブレインズ」のメンバーだった花火(山崎まさよし)は、バンド解散後は音楽業界から離れ、今は田舎でキャベツを栽培しながら一人暮らしをしています。知人でカメラマンの理人(鶴見辰吾)がブレインズの新曲を聴きたがっていることには露骨に不快感を示し、音楽プロデューサーの木村(ダンカン)からは新人のために楽曲を提供してほしいと催促されますが花火は頑なに断ります。そんなある日、野原に車を止めラジオを聴いていた花火は、丘の上で一人踊っている少女を見つけます。
月とキャベツのネタバレあらすじ:承
花火はラジオを消し、取り出したハーモニカで曲を弾くと、少女は花火の元に近づいてきました。少女はダンスコンクールに向かう途中でバスを降りていつの間にかここにいた事、財布をバスに置き忘れてしまったので歩いて帰ることを伝え、花火はバス代を少女に手渡します。その夜、花火の家に突然少女が訪ねてきました。少女の名はヒバナ(真田麻垂美)といい、花火のファンだと告げて家の外で野宿をしようとしたので、最初は追い出そうとした花火も今晩だけという条件付きで家に泊めることにしました。ヒバナは創作意欲を失っていた花火に新曲を作るよう催促し、最初のうちは戸惑っていた花火も次第に彼女を受け入れていきます。
月とキャベツのネタバレあらすじ:転
花火とヒバナは一緒にキャベツ料理を食し、景色の素晴らしい丘で戯れ、花火の吹くハーモニカでヒバナはダンスを始めました。創作意欲を取り戻した花火はピアノの前に向かい、新曲の作曲に取り掛かりました。理人はそんな二人を温かく見守っていました。ある日、花火とヒバナ、理人は川遊びをしていましたが、突然ヒバナは体調を崩し、以前水に溺れたことがあってから水が苦手になったことを伝えます。夏休みも終わりに近づいたある日、理人の元にダンスコンクール関係者だという女性の森崎(中村久美)が訪れ、理人に対してヒバナに関する秘密を打ち明けます。
月とキャベツの結末
ヒバナは本名を“火花里”といい、花火の歌とダンスに人生の全てを捧げていました。火花里はダンスコンクールに向かう途中、台風による土砂崩れで命を落としていたのです。理人はヒバナに会い、ずっと花火の傍に居てやってほしいと頼みますが、ヒバナは夏休みはずっとは続かないことを告げます。夏休みも終わり、花火はようやく新曲を完成させました。ヒバナはこれ以上一緒にはいられないこと、そしてこれからも歌い続けてほしいと告げて花火の前から姿を消します。その後、理人は火花里の母から預かった手紙と火花里の遺した日記を花火に渡し、真実を打ち明けます。一人きりになった花火はヒバナへの想いを込めながら、完成したばかりの新曲「One more time, One more chance」を歌い始めました。
ヒバナを演じた真田麻垂美がとても儚げで、山崎まさよしの名曲に合わせて踊るラストシーンがとても印象的でした。劇中で主人公たちが食べるキャベツのステーキは、当時よく真似して作ったものです。夏の終わりになると、思い出して観返したくなるノスタルジックな雰囲気溢れる不思議なラブストーリーです。