モービウスの紹介:2022年アメリカ映画。コロンビア・ピクチャーズとマーベル・エンターテインメントが贈る、スパイダーマンの敵役として知られるキャラクター『モービウス』の誕生を描いたダークアクション作品です。「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」第3作目となる本作は、血液の難病を抱える主人公が治療のためにコウモリの血清を使ったことで肉体や能力が激しく変化し、思いもよらぬ闘いに巻き込まれていく過程を描きます。
監督:ダニエル・エスピノーサ 出演者:ジャレッド・レト(マイケル・モービウス)、マット・スミス(マイロ/ルシアン)、アドリア・アルホナ(マルティーヌ・バンクロフト)、ジャレッド・ハリス(エミール・ニコラス)、タイリース・ギブソン(サイモン・ストラウド)、アル・マドリガル(アルベルト・ロドリゲス / アル)、チャーリー・ショットウェル(少年時代のマイケル・モービウス)、ジョセフ・エッソン(少年時代のマイロ)、コーリイ・ジョンソン(ミスター・フォックス)、マイケル・キートン(エイドリアン・トゥームス/バルチャー)ほか
映画「モービウス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「モービウス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「モービウス」解説
この解説記事には映画「モービウス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
モービウスのネタバレあらすじ:起
マイケル・モービウスは生まれつき血液の難病を抱えていました。幼少期からギリシャの医療施設に入院していたモービウスは、隣のベッドに入院してきた同年代の少年患者ルシアンと知り合いました。
モービウスはルシアンに「マイロ」というあだ名をつけ、同じ難病に苦しめられていたモービウスとマイロはたちまち意気投合しました。
そんなある時、マイロが繋がれている生命維持装置が故障するという事態が発生しました。それを見たモービウスは1本のボールペンで装置を修理してみせ、医療施設を運営する医師のエミール・ニコラスを感心させました。
モービウスに才能を見出したニコラスは、彼を医師の道に進ませるべくアメリカの大学に推薦することにしました。
アメリカに渡ることになったモービウスは、必ずマイロの病を治すと綴った手紙を彼に託しましたが、その手紙は施設の窓から外に落ち、地元の子供たちに見られてしまいました。
子供たちからバカにされたマイロは手にしていた松葉杖で子供たちに殴りかかりました。駆けつけたニコラスはマイロを止めようとしましたが、マイロはなおも子供たちを殴り続け、ニコラスはマイロの内面の暴力的な素質に恐れをなしました・・・。
モービウスのネタバレあらすじ:承
・・・それから25年後。成人したモービウスはアメリカ・ニューヨークの病院に勤めていました。天才医師として名を馳せるモービウスは血液研究で多大な功績を収め、人工血液を発明してノーベル賞候補にまで上り詰めました。
しかし、難解な性格の持ち主であるモービウスはノーベル賞すらも辞退してしまい、研究も思うように進みませんでした。そんなモービウスの理解者となっているのは、彼の才能を信じる同僚医師のマルティーヌ・バンクロフト、そして今や資産家として成功し、研究の出資者となっていたマイロでした。
ある時、未だに難病に苦しむモービウスは中南米コスタリカに飛び、「死の山」と呼ばれる場所で自らの血液を使って吸血コウモリを誘き寄せて捕獲しました。ニューヨークに戻ったモービウスはコウモリの吸血する器官と人間の細胞を組み合わせ、「キメラ細胞」を生み出し新たな血清を作り出しました。
マルティーヌは危険すぎるとしてモービウスの研究に反対しました。しかし、モービウスの血清に可能性を賭けるマイロは、彼の研究が違法の可能性があることを知りつつも協力を申し出ました。
モービウスはマイロが用意したタンカーにマヌティーヌど共に乗り込み、アメリカの法律の適用外である海域で血清の実験を開始しました。モービウスはマヌティーヌに自らの体に血清を投与させました。
しかし、マヌティーヌは室内に入ってきた船員の傭兵と口論になっている間に、モービウスの姿は忽然と消えていました。モービウスは血清の影響で超人的な能力を手にしており、コウモリのように天井に張り付いていたモービウスは異変に気付いた傭兵たちに襲いかかり、次々と生き血を吸っていきました。
傭兵たちは全滅し、吸血鬼のような怪人と化したモービウスは見違えるような強靭な肉体を得ていました。
我に返ったモービウスは、船内の監視カメラの映像から、自らが傭兵たちに次々と手をかけたことを知って恐れをなしました。そしてモービウスは全ての映像を消去し、救難信号を出すと、気絶したままのマルティーヌを船内に残して海に飛び込んで行方をくらましました。
モービウスのネタバレあらすじ:転
タンカーで発生した怪事件を担当することとなったFBI捜査官のサイモン・ストラウドとアルベルト・“アル”・ロドリゲスは、事件を起こしたのはモービウスではないかと疑いを抱きました。
その頃、密かにニューヨークの研究所に戻ったモービウスは自らの身体に起きた変化を分析し、その結果自分は超人的な速さと発達した聴覚、周囲の状況を瞬時に察知するレーダー能力といったまさしくコウモリと同じ能力を得たことに気付きました。
それと同時にモービウスは常に喉の渇きを感じるようになり、喉を潤すために人間の生き血を欲するようになりました。モービウスは自ら開発した人工血液を飲んで喉を潤そうとしましたが、その効果は6時間しか持たないことが判明しました。
そこでモービウスは自らの喉の渇きが極限に達する状態まで自らを追い込む実験を行い、渇きが極限まで達した場合自らの命が危険に陥ることに気付きました。
そこにマイロが研究の様子を伺いに訪れました。マイロは自分にも血清を投与するよう頼みましたが、モービウスはマイロも自分同様の怪人になってしまうことを恐れて拒否しました。マイロは怒ってその場を後にしました。
その夜、モービウスが勤務する病院で看護師が何者かに血を吸われて死亡するという事件が発生しました。モービウスは全く身の覚えはありませんでしたが、もしかしたら自分がこの件に関与したのではないかと考えました。その時、病院にストラウドとロドリゲスが踏み込み、逃げようとしたモービウスは逮捕されてしまいました。
留置場に入れられたモービウスの面会に現れたのは、人工血液を手にしたマイロでした。モービウスはマイロが松葉杖なしで歩けるようになっていたことから、マイロは自身にもあの血清を投与したことを悟りました。モービウスは人工血液を飲み、留置所から脱走するとマイロの後を追いました。
モービウスの結末
マイロは新たに得た吸血鬼の能力で、病弱だった頃にバカにされてきた恨みを晴らそうと目論んでいました。そして病院で看護師を襲ったのもマイロの仕業でした。
モービウスはマイロの暴走を止めるために闘いを挑みましたが、マイロはその場に駆けつけた警察官たちの生き血を吸い尽くしました。モービウスは人工血液の効力が切れかけたこともあって追い詰められましたが、気流の流れが見えるようになったことからそのまま気流に乗って上空へと飛んでその場から退却しました。
その頃、モービウスの行方を追っていたストラウドとロドリゲスは、マイロもまた吸血鬼と化したことに気付きました。
モービウスは密かにマルティーヌと会い、血清の効果を消失させる鎮静剤の開発に着手しました。そして鎮静剤は何とか完成しましたが、鎮静剤を使うことは余命幾ばくもなかったモービウスとマイロにとっては“死”を意味することでした。
マルティーヌは複雑な心境に陥りながらもモービウスの覚悟を受け止めることにしました。その時、ニコラスからモービウスに連絡が入り、モービウスはニコラスのいるマイロの屋敷に向かいましたが、ニコラスはマイロに襲われた後であり、そのまま息を引き取りました。
モービウスがマイロの屋敷に行っている間、タイミングを見計らっていたマイロはマルティーヌを襲撃しました。モービウスは自らのレーダー能力でマルティーヌの危機を察知し、すぐさまマルティーヌを助けに駆けつけましたが、マルティーヌはすでに虫の息でした。
マルティーヌは「私の死を無駄にしないで」とモービウスに呼びかけ、彼女の意を汲んだモービウスはマルティーヌの血を飲んで能力を最大限まで引き出しました。
モービウスは再びマイロに闘いを挑みました。大量の生き血を飲んだマイロは圧倒的な力をもってモービウスを追い詰めましたが、地下の空洞に落とされたモービウスはその場に飛んできた大量の吸血コウモリを味方につけ、形勢を逆転させるとマイロの胸に鎮静剤を打ち込みました。
かくしてマイロの暴走を止めたモービウスでしたが、周辺は既に警察官に包囲されていました。モービウスは気流に乗って空へと舞い上がり、吸血コウモリと共に空の彼方へと消えていきました。
以上、映画「モービウス」のあらすじと結末でした。
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