オペラハットの紹介:1936年アメリカ映画。大恐慌時代、田舎町に住むディーズに突然多額の遺産が転がり込むが、都会は正直者の青年を使って一儲けしたい人々だらけだった。『或る夜の出来事』に続いてフランク・キャプラにアカデミー賞監督賞をもたらしたコメディ。やはりジーン・アーサーが出演する『スミス都へ行く』と合わせて楽しみたい映画。アダム・サンドラー主演のリメイク作品がある。
監督:フランク・キャプラ 出演者:ゲイリー・クーパー(ロングフェロー・ディーズ)、ジーン・アーサー(ベイブ・ベネット)、ジョージ・バンクロフト(マクウェイド)、ライオネル・スタンダー(コーネリアス・コッブ)、ダグラス・ダンブリル(ジョン・シーダー)その他
映画「オペラハット」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「オペラハット」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
オペラハットの予告編 動画
映画「オペラハット」解説
この解説記事には映画「オペラハット」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
オペラハットのネタバレあらすじ:相続人は変人
大富豪マーチン・センプルがイタリアで自動車事故死。故センプル氏の顧問として全権委任されていたシダーの弁護士事務所は、2千万ドルの遺産の相続人を探し当てた。故センプル氏の妹の息子であるロングフェロー・ディーズである。マンドレーク・フォールズという田舎町で友達と油脂工場を経営していたが、絵葉書に自作の詩を書いて売って得る収入の方が多い。町のブラス・バンドのチューバ吹きで、考え事をする時には必ずチューバを吹く。
ディーズは、捜しに来た弁護士のシダーや広報担当、つまりマスコミからディーズを遠ざける係で皮肉屋のコッブらに連れられ、駅で盛大な見送りを受けてニューヨークへ旅立つ。故郷を離れるのは初めてだった。
シダーの弁護士事務所は約50万ドルを故センプル氏から横領していたので、ディーズからも代理権を得てごまかそうという魂胆。しかし変わり者でも地に足の着いた金銭感覚を持ち合わせているディーズは、シダーの話に疑問を抱き、代理権の件は保留する。自分の頭で大金の使い道を考えるつもりだった。
オペラハットのネタバレあらすじ:悩める女性
新聞各紙はディーズの記事を取ろうとするが、コッブの守りが固く近づけない。ある新聞の編集長、マクウェイドが頼りにするのは敏腕女性女記者ベイブ・ベネット。彼女は、ボディーガードを監禁して一人で散歩に出かけたディーズの目前で失神しかけるふりをする。彼女はやっと職が見つかったばかりの速記者メリー・ドースンと身分を偽る。
ディーズは彼女を理想の結婚相手と夢見る「悩める女性」だと思い込む。メリーとディナーに行ったレストランでディーズは一人の有名詩人に気に入られる。いっしょに飲み歩き乱痴気騒ぎ。翌朝「シンデレラマン」ディーズの特ダネ記事が大々的に新聞に掲載される。
オペラハットのネタバレあらすじ:ショッキングな事実
コッブから他人とは話すなと忠告されるが、ディーズはメリー・ドーソンだけとは付き合い続け、彼についての特ダネがマクウェイドの新聞をにぎわし続ける。
だが、ベイブ・ベネットは誠実なディーズを愛するようになる。新聞社をやめてすべてを告白しようとする彼女だが、先にコッブが彼女の正体を突き止め、ディーズに教える。コッブに教わった番号に電話をかけて真実を知ったディーズは傷つく。
オペラハットのネタバレあらすじ:お金を農夫たちのために
ニューヨークを去ろうと決意したディーズの邸に、一人の農場を失った農夫が来る。乱痴気騒ぎの新聞記事を読んで怒っていた彼は、ディーズに銃口を向けるが、なんとか気を静め食事をふるまう。彼を見ていてディーズは、全財産を使って農夫に土地を分けあたえる計画を思いつく。
邸には申し込みの農夫たちが殺到する。だがその時、ディーズは逮捕されて病院に連れて行かれる。故センプル氏の甥にあたるセンプル夫妻がシダーと結託して、ディーズが正気を失っていると告発したのだった。もしそうなら彼は財産の管理権をなくす。
オペラハットの結末:一番正気な人
ディーズが正常か否かを決定する審問が開かれる。法廷の傍聴席にはディーズを応援しようと農夫たちや、コッブ、マクウェイドが陣取り、それにベイブ・ベネットが証人として呼ばれた。ディーズ本人は度重なる裏切りにあったせいで自暴自棄になり、弁護士も雇わない。シダーはありとあらゆることをディーズの異常の証拠にするが、ディーズは全然弁護しない。だがベイブが見るに見かねてディーズ弁護の熱弁をふるった後、マクウェイドやコッブや農夫たちも彼女に続いてディーズのために立ち上がり、しゃべりだす。
ディーズはついに自己の弁護を始めてシダーの提出した証拠を次々と否定し、最後にシダーにパンチを浴びせて弁護士たちを将棋倒しにする。判事はディーズを「この法廷に足を踏み入れた一番正気な人である」と断言し、傍聴人たちはディーズを祝福して法廷から肩車して連れ出す。だがディーズは法廷に戻って、一人残っていたベイブを抱きかかえるのだった。
以上、映画「オペラハット」のあらすじと結末でした。
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