息子の青春の紹介:1952年日本映画。巨匠・小林正樹監督のデビュー作。林房雄の同名小説を映画化したもので、いかにも松竹映画らしいホームドラマになっている。撮影を担当しているのは「渡り鳥シリーズ」などの日活作品で有名な高村倉太郎。
監督:小林正樹 出演:北龍二(越智英夫)、三宅邦子(千代子)、石浜朗(春彦)、藤原元二(秋彦)、笠智衆(植村泰造)、小園蓉子(森川たみ子)
映画「息子の青春」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「息子の青春」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「息子の青春」解説
この解説記事には映画「息子の青春」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
息子の青春のネタバレあらすじ:起
越智家の長男・春彦が高校の授業を終えて自宅に帰ってきました。父親である小説家の英夫はちょうど訪れていた客に春彦の髪の毛が伸びたことを見せて、すぐに台所へ。そこでは妻の千代子が鼻歌を歌いながら料理をしています。英夫はいきなりその容貌を褒めはじめますが、それはお酒をねだるためでした。やがて次男の秋彦も帰ってきます。英夫は妻に頼まれていい加減床屋に行くように注意するつもりでしたが、それを察したかのように秋彦は帰宅途中で髪を刈ってきていました。息子たちの成長に感慨を催した英夫は、「息子の青春」という小説を書き始めます。彼が机に向かっていた時、突然息子たちの部屋で騒ぎが勃発。春彦が秋彦の友人・植村が不良だと言い出したことが原因でした。仲裁に入った英夫が厳しく二人を叱りつけると、たちまち兄弟は仲直り。「つまりは夫婦喧嘩みたいなもんだね」と英夫は笑いながら千代子に言います。
息子の青春のネタバレあらすじ:承
次の日曜日は春彦の誕生日。誕生日会が催される予定で、春彦と秋彦はそろって買い出しに出かけます。「呼ばないのかい、あの人?」と兄に訊ねる秋彦。実は春彦にはガールフレンドがいて、彼女のことが好きでたまらないのです。当然誕生日会にも呼びたいのですが、そのことを言い出すと厳格な父親に怒られるかもしれません。秋彦に励まされて勇を鼓し、春彦は帰宅するなり父親の書斎へ。緊張しながら「ガールフレンドを呼びたい」というと、意外なことに父親はあっさりオーケーしました。実は彼も千代子から女の子のことを聞いていて、どんな女の子なのか知りたいと思っていたところなのです。許可が出て有頂天の春彦。秋彦と一緒にまた外に出て自転車で走り出します。
息子の青春のネタバレあらすじ:転
そして誕生日会当日。友人たちが越智家の居間に集まって「ハッピー・バースデー・トゥ・ユー」や「黄色いリボン」を歌っています。しかし春彦は浮かぬ顔。肝心のガールフレンドであるたみ子が遅れているのです。玄関先で一人きりになり、すっかり沈み込んでいる春彦。やがて花束を持ってたみ子がやってきます。途端に春彦も元気になり、パーティも盛り上がります。
息子の青春の結末
たみ子との仲もさらに進展することになり、2人は銀座でデート。幸せな春彦ですが、帰宅するとある事件が持ち上がります。秋彦が友人の植村とともに留置場にいるというのです。英夫が警察に出かけようとしているところへ、議員である植村の父親がやってきます。そもそも秋彦たちが起こしたのは軽い喧嘩だったのですが、この父親が署長に抗議したために事がややこしくなったのです。今では父親も後悔していて、英夫に取りなしを頼みに来たのでした。事の次第が分かった英夫は警察へ行き、秋彦と植村を連れて帰ります。弟が無事に帰ってきたことで歓喜し、春彦は彼と相撲を取り始めます。植村も参加し、越智家の庭は賑やかに。父親たちも行司として声を上げ、皆は笑顔を見せます。
笠智衆が弟の友人役なんて!見てみたい!!!