ねじ式の紹介:1998年日本映画。内縁の妻に浮気・妊娠され、自殺未遂をした売れない漫画家のツベが、放浪の旅に出て、幻覚とも妄想ともとれる体験をする不思議な作品です。つげ義春による2色印刷の漫画作品の映画化で、前衛的でシュールな内容を忠実に再現しています。
監督:石井輝男 出演者:浅野忠信(ツベ)、藤谷美紀(国子)、藤森夕子(看護婦)、金山一彦(木本)、砂塚秀夫(駅員)、水木薫(女医)、清川虹子(金太郎飴を売る老婆)、丹波哲郎(大家)ほか
映画「ねじ式」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ねじ式」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ねじ式」解説
この解説記事には映画「ねじ式」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ねじ式のネタバレあらすじ:起
全く売れない漫画家のツベ(浅野忠信)は、金が無くなりアパートを出ました。ツベはかつて同棲していた国子(藤谷美紀)に一軒家を紹介されるものの断り、大平荘に住むレタリング家の木本(金山一彦)を訪ねました。木本は快く一緒に住もうと言ってくれ、同居生活が始まりました。
ある日、木本が外出中に国子が訪ねてきました。ツベは「金を貸してくれ」と言いますが、国子は断りトイレに入りました。その隙に国子のバッグを探ったツベは、コンドームを見つけました。「オレとやりたいのか?」と思ったものの、「木本がいるかからそんなはずはない」と思い、トイレから出てきた国子に迫りましたが、逆に殴られ帰ってしまいました。
国子の浮気が気になるツベは、国子が住む寮を覗きに行きました。国子は憧れの小次郎と遊んでいました。小次郎(広崎哲也)は国子の昔からの友人で、同棲中の部屋にも一度連れてきて泊まった事がありました。二人の様子を見て、ツベは「小次郎が相手だな?」と思いました。
ねじ式のネタバレあらすじ:承
しばらくして国子がツベを呼び出しました。国子は「妊娠したかもしれない」と言いました。驚いたツベは嘔吐を繰り返しました。話を聞くと「本屋でアルバイトしていた時の客だ。4・5回やった」と言いました。「私たちはおしまいだ」という国子を寮に送ったツベは、アパートで睡眠薬を大量に飲み、自殺をはかりました。
目覚めたツベは病院にいました。木本が見つけて大家(丹波哲郎)と病院に運んでいました。大家は「あの部屋では3人が自殺している。死ななかったのはお前が初めてだ」と言いました。金のないツベは3日で退院しました。そしてツベは放浪の旅に出ました。
ある村に着き、川で魚を釣ったツベは少女に会い『もっきりや』という居酒屋に連れて行ってもらいました。少女はチヨジ(つぐみ)と言う名で、「幼い頃1銭5厘で売られてきた」と言いました。キヨジはツベの手を自分の胸にあてました。ツベは断り酒を飲み続けました。飲み過ぎて奥の部屋で寝ていたツベが目覚めると、チヨジが男たちに乳を揉ませていました。客が帰ると、ツベはチヨジに別れを告げ旅立ちました。
ねじ式のネタバレあらすじ:転
次にツベが行ったのはヌードスタジオでした。そこにいる女は、客に股間を見せる商売をしていました。ツベは別に見るわけでも、SEXするわけでもなく、その女との話をすることが無くなると、急に海が見たくなって外川に向いました。
終電を迎え駅員(砂塚秀夫)が宿を紹介してくれました。『やなぎや』という食堂兼宿をやっている店でした。年老いた母と、女盛りの娘がいました。ツベは娘を見て「処女ではないな、青年団の複数の男とやっている。あの色目づかいは男を欲しがっている」と感じました。
適当な話をした後、布団に入ったツベでしたが、娘の事が気になって眠れず深夜を迎えた時、娘が半裸で入って来ました。誘っていると思ったツベは、娘に迫りました。激しいSEXをした後、娘が「どうすんの」と聞くと、ツベは「結婚して一緒に店やろうか?」と言ったものの、翌朝ツベは立ち去り、外房を周って東京に戻りました。
ねじ式の結末
1年後『やなぎや』の娘が気になったツベは、外崎に向かい『やなぎや』に入りました。娘にかつ丼を頼み話をしましたが、娘は自分の事を忘れていました。店を出て蛤を買ったツベは砂浜でたき火をして、蛤を食べ酒を飲み、夜を明かしました。
そして海で泳いだツベでしたが、メメクラゲに左腕を噛まれ血管を切られてしまいました。血管をつまんだまま病院を探しますが、誰も取り合ってくれず、たどり着いたのは金太郎飴の店でした。その上には産婦人科があり、中に入ると女医(水木薫)は「男は診ないのよ」と言って全裸になり、二人はSEXをしました。
SEX中に女医が手術をすると、ツベの左腕にねじがついていました。よく見ると切断された血管同士をジョイントでつなぎ、開閉弁がねじでした。「まわしたらダメよ」と言う女医でしたが、ツベがねじを締めると左腕がしびれることがわかりました。
以上、映画「ねじ式」のあらすじと結末でした。
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