寝ずの番の紹介:2006年日本映画。六代目笑福亭松鶴夫婦がモデルとなった喜劇で、笑満亭橋鶴師匠が亡くなり、その通夜での弟子たちの雑談によるエピソードと、続けて弟子とおかみさんが亡くなり、その通夜に現れた知人と弟子とその女房を交えて、春歌・下ネタ歌合戦が繰り広げられる。
監督:マキノ雅彦 出演:中井貴一(橋太)、木村佳乃(茂子)、木下ほうか(橋枝)、田中章(橋七)、土屋久美子(多香子)、真由子(美紀)、石田太郎(小田先生)、蛭子能収(田所)、高岡早紀(バーの女)、堺正章(元鉄工所の社長)、ほか
映画「寝ずの番」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「寝ずの番」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「寝ずの番」解説
この解説記事には映画「寝ずの番」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
寝ずの番のネタバレあらすじ
落語の師匠、笑満亭橋鶴之が死に際に、「そそが見たい」とつぶやいた。そそとは関西の隠語である。これを聞いた弟子・橋太は他の弟子たちとどうするか、相談する。お上さんは婆さんだし、見るなら若い方がいいだろうという話になる。そこで、橋太は自分の嫁である茂子に頼みます。茂子も最初は、嫌がっていましたが、師匠の最後の望みを叶えてあげたいと承諾します。鶴之の寝ているベッドに上がり、顔の前で下着を下ろしました。橋太は師匠に満足したか尋ねると、鶴之は「外が見たいと言ったんじゃ、ぼけ」と怒鳴って、3分後に亡くなりました。
寝ずの番のネタバレあらすじ:師匠の通夜
お通夜が始まり、身内と弟子たちで、寝ずに師匠の話を始めました。普通は故人を偲ぶ話になるのですが、落語家ならではのエピソード話に花が咲きます。淡路島に巡業に行った時の話で、地元の落語ファンの女子が何か手伝うことはありませんかと聞きに来ました。師匠はそれなら、おちゃこでもしてくれるかと話したら、彼女はいやぁーと悲鳴をあげて逃げていきました。関西では雑用をしてくれる人をお茶子というのですが、淡路島では女の隠語が「ちゃこ」といい、その行為も「ちゃこ」というのである。師匠の息子の橋弥が、自分は親父から直接落語を教えてもらったことがないと話すと、一人の弟子が、その理由を俺は知っていると重々しく話すので、いい話をするのだろうと期待して皆は注目します。その理由はあんな下手なやつに俺が教えたなんて言われたくないと言っていた、と話す。橋弥は怒って、師匠の得意なネタの「死人のかんかん踊り」を直伝で教えてもらうと言い始める。それに弟子が賛同して、棺桶から師匠を出してかんかん踊りを躍らせます。大騒ぎでお通夜は続いていきました。
寝ずの番のネタバレあらすじ:橋次の通夜
師匠の葬儀から間もなく、一番弟子の橋次が亡くなり、そのお通夜が始まる。橋次は本当についていない男だと言ってエピソードを話します。6日連続の独演会では、初日にニュージャパンの火事があり、二日目は飛行機が落ちて大騒ぎになり、三日目は志村喬死亡、四日目は江利チエミ死亡。独演会は最悪だった。それでも、運のいいことがありました。バーで飲み潰れていた女と出会い、おとうと弟子を先に帰らせて、そのまま連れ込んだそうです。その女が凄く色っぽい女で、その夜のことを詳しく話してくれた時に脳溢血で死んだのです。あの時が一番良かったのかもしれません。そして、お通夜は続きます。
寝ずの番の結末:お上さんの通夜
続いて、今度は師匠のお上さん・志津子が亡くなります。お通夜の時に昔の知人だと、元・鉄工所の社長が参加しました。話が、粋な都々逸から、春歌に変わりました。社長がこんな下ネタ歌があると歌うと、弟子たちも落語家の面子で下ネタ歌を返します。負けずに、弟子たちの嫁さんも対抗して歌います。お通夜は春歌、下ネタ歌の歌合戦になります。そして、お通夜は続くのです。
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