夜と霧の紹介:1955年フランス映画。第二次世界大戦の中で行われたユダヤ人のホロコーストの舞台となったユダヤ人強制収容所で本当に起こった真実に迫っていくドキュメンタリー。日本でも公開されたが、残虐なシーンはカットされての上映となりました。監督はフランス人のアラン・レネです。
監督:アラン・レネ 原作:ジャン・ケイヨール ナレーション:ミシェル・ブーケ
映画「夜と霧」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「夜と霧」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「夜と霧」解説
この解説記事には映画「夜と霧」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
夜と霧のネタバレあらすじ:起
元々アウシュビッツ、ベルゼン、ダッハウは普通の村がある場所でした。収容所自体は賄賂が絡み業者らがこぞって建設に飛びつき次々と建設が進められました。ユダヤ人らは収容所だと知りませんでした。列車でそれらの収容所に連れて行かれましたが、その時点で飲み物も食べ物もろくに与えられなかったので死亡者が出たり寒さと空気の悪さのあまり体調を崩す者もいました。
夜と霧のネタバレあらすじ:承
そうして収容所に運ばれてきたユダヤ人は服により夜と霧に分類されたのでした。ベッドは三人で一台、しかも十分な毛布もなくシャワーも浴びさせてもらえなかったので頭が痒く眠れない毎日でした。点呼の返事は毎日変わっていました。どんどん収容者が来ると同時に亡くなり、殺された者もいたからでした。トイレも質素なもので収容者の間で血尿は死の兆候だと言われていましたが、それは段々と当たり前のことのようになりました。同じ敷地内には動物園、ハインリヒ・ヒムラ―の温室、孤児院、ドイツ兵のけが人専用棟など普通の施設もありました。それはもちろんドイツ人用ですぐ側のそんな普通の暮らしがあったのでした。彼らの暇つぶしにより銃殺されることもありました。
夜と霧のネタバレあらすじ:転
収容されたユダヤ人らは生きた証を残すため過酷な環境の中でも工芸品を作ったりメモを残しました。一応医務室はありました。しかしそこでは死の注射をされるだけで、どの患者にも同じ薬を塗り包帯を巻くだけでした。飢えに飢えた患者の中ではその包帯を食べる者すらいたのでした。そこでは無意味に切られたり切断の実験なども行われており、医務室という名の実験室でした。収容者の身分証は全部取り上げられ保管されえおり、22か国から連れられたことが分かっています。
夜と霧の結末
そして毒ガス室もありました。シャワーを浴びさせると言われ見かけだけのシャワーが取り付けられており、一気に殺されたのでした。その中にはもがき苦しんでひっかいたユダヤ人たちの爪痕が今でも残されています。死者ははじめは火葬していませんでしたが、増えて追い付かなくなり焼却炉が造られたのでした。しかしそれも終戦間際ではもう石炭も底をつき死体の山ができたのでした。生き延びたユダヤ人もいます。しかし彼らは収容所で追ったケガや心のダメージにより働いたりすることがもうできない者もいました。彼らは今でも本当の意味では開放されずにいるのです。戦後裁判にかけられた関係者らはみんな命令に従っただけで自分に責任はないと言うのです。「戦争は終わっていない。いつか収容所の跡は廃墟になり、ナチスは過去となる。しかしまだ900万の霊は彷徨っているのだ。私たちの中の誰が戦争を警戒し、知らせることができるのか。起こりうる次の戦争を防げるのだろうか。我々は遠ざかる映像の前でもう希望が回復した振りをする。ある国の、ある時期における特別な話と言い聞かせ、消えやらぬ悲鳴に耳を貸さぬ我々がいるのだ。」
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