街の野獣の紹介:1950年アメリカ映画。「裸の町」「日曜はダメよ」で知られるジュールス・ダッシン監督がロンドンで撮ったフィルム・ノワール。プロレスの興行を題材にしているところが異色。1992年製作の「ナイト・アンド・ザ・シティ」はこの映画のリメイク。
監督:ジュールス・ダッシン 出演:リチャード・ウィドマーク(ハリー・ファビアン)、ジーン・ティアニー(メアリー)、フランシス・L・サリヴァン(フィル・ナゼロス)、グーギー・ウィザース(ヘレン・ナゼロス)、ハーバート・ロム(クリスト)、スタニスラウス・ズビスコ(グレゴリウス)、ほか
映画「街の野獣」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「街の野獣」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「街の野獣」解説
この解説記事には映画「街の野獣」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
街の野獣のネタバレあらすじ:起
ハリー・ファビアンはロンドンのあるいかがわしいナイトクラブの客引きです。その仕事は詐欺同然で、盛り場をうろついては田舎者の観光客を騙し、店へと誘い込むというもの。
まだ若い彼はいつまでもそんな仕事で燻っているつもりはなく、なにか事業を起こして一挙に大金持ちになる野望を抱いています。
同じ店で歌手として働くメアリーはハリーの恋人でしたが、当てにならない儲け仕事を企んでは時間と蓄えを費やす彼のことが心配でした。
街の野獣のネタバレあらすじ:承
ハリーは胡散臭い燃料の商品化に手を出しますが、見事に失敗。客引き業に戻らざるを得ません。あるバーでアメリカの観光客を騙した後、新たなカモを求めてプロレス会場にもぐりこみます。
その興行主はクリストというスポーツ関係の有力者でしたが、ハリーは偶然、彼と彼の父親の口論を耳にします。そして父親というのが有名なギリシャ人レスラー・グレゴリアスだと知った時、ハリーの頭に新しい儲け仕事がひらめきます。
もしグレゴリアスがバックにつけば、自分が縄張りを荒らす形でプロレス興行をおこなっても、クリストは文句が言いにくくなります。ハリーは早速グレゴリアスに取り入り、興行の許可を得ます。
街の野獣のネタバレあらすじ:転
ハリーはナイトクラブの経営者フィルから資金を調達しようとしますが一笑に付されるだけです。しかし彼の妻であるヘレンからこっそりとカネを渡され、その見せ金のおかげでフィルも話に乗ってきます。
ヘレンは夫に不満を持ち、独立して店を持ちたがっていました。ハリーの興行に期待をかけ、自分のパートナーにしたいと考えたのです。ハリーは事務所とプロレスジムを設け、グレゴリアスの助けを借りてプロレスラーの育成にかかります。
クリストの方では嫌がらせをしてきますが、思った通り父親のグレゴリアスがいるために下手なことはできません。
街の野獣の結末
順風満帆に行きそうでしたが、実はフィルは妻とハリーの浮気を疑っていました。彼はハリーを罠にはめ、クリストの息のかかったプロレスラーをグレゴリアスの弟子と対決させようとします。
ところがグレゴリアス自身が相手の挑発に我慢できず、深夜のジムで対戦。その結果、心臓発作を起こして亡くなってしまいます。もちろんクリストは激怒。縄張りを荒らすだけでなく、父親まで自分の野心の犠牲にしてしまったハリーを懲らしめずにはいられません。
ハリーはロンドン中を逃げ回り、最後にはメアリーとも再会できますが、結局はプロレスラーに捕まります。そして首を絞められ、テムズ川に投げ込まれて命を落とすのです。
以上、映画「街の野獣」のあらすじと結末でした。
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