拳銃の報酬の紹介:1959年アメリカ映画。巨匠ロバート・ワイズが手がけたサスペンス映画。ロケーション効果が素晴らしく、モノクロで写された寒々とした郊外の風景が主人公たちの心象と重なってくる。音楽はMJQのジョン・ルイスが担当。
監督:ロバート・ワイズ 出演:ハリー・ベラフォンテ(ジョニー・イングラム)、ロバート・ライアン(アール・スレイター)、エド・ベグリー(デビッド・バーク)、シェリー・ウィンタース(ロリー)、グロリア・グラハム(ヘレン)、ほか
映画「拳銃の報酬」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「拳銃の報酬」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「拳銃の報酬」解説
この解説記事には映画「拳銃の報酬」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
拳銃の報酬のネタバレあらすじ:起
冬枯れの寂しいニューヨークの通りを一人の中年男が歩いてきます。彼の名前はアール・スレイター。暴行と殺人で2度刑務所に入った前科者でした。彼はジュノという安ホテルに入り、エレベーターで6階7号室へ。そこにはデビッド・バークという初老の男が住んでいます。
バークは元警官。汚職事件に関する裁判で、仲間に不利な証言をすることを拒否したために1年の懲役となり、そのあと退職させられました。家族がいない彼は孤独をかこち、年金もなく生活に困っています。バークがスレイターをわざわざ呼んだのは、自分と同じように生活に困っている彼を銀行強盗計画に引き込むためでした。
拳銃の報酬のネタバレあらすじ:承
バークが目をつけたのは、ハドソン川を北へ上ったところにあるニューヨーク近郊の小さな町・メルトン。そこならマンハッタンと違って警備も手薄で、成功率も高くなります。しかもメルトンには工場が立ち並んでおり、従業員の給料日前には15万ドルもの大金が銀行に集まります。
バークはそれをごっそり強奪しようというのです。銀行は6時に閉まりますが、行員が何人か残って預金の整理をします。そして6時15分になると向かいにあるレストランからウェイターがサンドイッチとコーヒーを運んでくるのが習慣になっていました。この時を狙い、たった1人の守衛を倒して銀行内に入り込む、というのがバークの計画です。
拳銃の報酬のネタバレあらすじ:転
スレイターが承諾したため、バークは安心します。ただ、ひとつ問題がありました。というのも計画ではウエイターを拉致して別の人間が代わりに食事を運ぶのですが、そのウェイターは黒人。つまり怪しまれないためには代わりの男も黒人でないといけません。
そのためにバークはやはり借金に苦しんでいる黒人ジョニー・イングラムを勧誘し、仲間に引き入れます。ところがスレイターが大の黒人嫌い。困ったことに、バークがお互いを引き合わせた時から、スレイターはジョニーに対して嫌悪感をむき出しにします。
拳銃の報酬の結末
バークは不安を感じながらも何とか計画を実行。金を奪うことは出来たのですが、スレイターが車の鍵をジョニーに渡さなかったことで計画は破綻。バークは射殺され、スレイターは勝手に逃げ出します。彼に対して常々憎しみを抱いていたジョニーはスレイターを追跡。
ガスタンクで死闘を演じ、ジョニーの撃った銃弾がタンクに当たって大爆発を起こします。警察が現場検証を行うと、黒焦げの死体が2つ見つかりました。こうして男たち3人の一攫千金の夢は空しく散ったのです。
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