オフィシャル・シークレットの紹介:2018年イギリス映画。キャサリン・ガンはイギリスの情報機関勤務で国家機密を知る立場にあります。キャサリンは2003年のイラク戦争に関し、アメリカ・イギリス両国政府が戦争支持への国際世論を作るため不法なスパイ活動をしていることを知ります。キャサリンは国家機密をメディアにリークすることにしますが、彼女は逮捕され裁判にかけられることになります。『オフィシャル・シークレット』は平和への信念のため、内部告発をしたキャサリン・ガンの勇気ある行動を描いています。キャサリンは少女時代を台湾で過ごし、日本で英語を教えた経験もあります。
監督:キャヴィン・フッド 出演:キーラ・ナイトレイ(キャサリン・ガン)、マット・スミス(マーティン・ブライト)、マシュー・グード(ピーター・ボーモンド)、レイフ・ハインズ(ベン・ハインズ)、ほか
映画「オフィシャル・シークレット」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「オフィシャル・シークレット」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
オフィシャルシークレットの予告編 動画
映画「オフィシャル・シークレット」解説
この解説記事には映画「オフィシャル・シークレット」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
オフィシャルシークレットのネタバレあらすじ:起・政府の秘密を知るキャサリン
2003年、イギリスのトニー・ブレア首相はテレビでイラクのフセイン大統領の脅威を訴えますが、キャサリン・ガン(キーラ・ナイトレイ)は嘘くさいと怒ります。キャサリンはGCHQ(イギリス情報機関)に勤務しており中国語を流暢に話します。仕事では多くの外交機密を知る立場にあり、イギリスとアメリカ政府がイラクと戦争をしたいために、国連の非常任理事国がイラク戦争を支持するかしないかの動向を探っていることを知ります。
キャサリンは戦争阻止のため最高機密をメディアにリークすることを考えます。彼女は最高機密の書かれたメールを自分のファイルにしまいます。自宅に帰りメールのコピーをチェックしていると夫が来ますが内緒にし、郵便ポストに投函します。
ロンドンのオブザーバー紙のマーティン(マット・スミス)は、反戦運動を記事にしようとしますが、上司は戦争支持でフセインを悪人にする記事を載せると言われます。マーティンはイボンヌという女性から呼び出され、キャサリンの手紙を見せられます。
マーティンは偽の情報ではないかと疑います。マーティンは同僚のピーター(マシュー・グード)に相談しますが、ピーターは手紙を専門家に見てもらうことにします。専門家は手紙はNSA(国家安全保障局)のフランク・コザにより書かれた本物であると判断します。
オフィシャルシークレットのネタバレあらすじ:承・情報の真偽を疑うオブザーバー
マーティンは戦争反対の立場をとるジャーナリストのエドとコンタクトを取ります。彼らはNSAのコザに電話しますが相手にされません。キャサリンはマスコミをチェックするものの、彼女の手紙は報道されていません。エドはコザの内線番号を突きとめて電話し、コザと話しますが不信を感じたコザは電話を切ります。
エドはオブザーバーの関係者と会議をしますが、最終的に文書は本物を考えられ、報道されることになります。キャサリンはメールの内容を報道するオブザーバーを見て驚きます。マーティンはオブザーバー社内で称賛され、CNNなどアメリカメディアからも注目を集めます。しかし、文書の一部の単語が、コザの使用するアメリカ英語のスペル「recognize」ではなくイギリス英語のスペル「recognise」になっていることから、再び偽造ではないかと問題になります。
しかし、スペルはオブザーバーのイギリス人が編集段階で修正したものだとわかります。GCHQでは、この文書を盗んだ職員の調査が始まります。キャサリンも呼び出されますが、自分ではないと嘘をつきます。家ではキャサリンは食事ものどを通らず悩み、夫に真相を告白します。GCHQに真実を話すというキャサリンに夫は反対します。
オフィシャルシークレットのネタバレあらすじ:転・逮捕されるキャサリン
GCHQのオフィスでは一人一人が別室に呼び出され、尋問を受けています。同僚が受ける苦痛を見て、キャサリンは自分がやったと告白します。キャサリンは警察に連れて行かれ、自宅は家宅捜索されます。キャサリンは警察の取り調べを受け、秘密情報を盗むのはスパイ行為だと言われます。
キャサリンは動機を聞かれると、戦争を止めるためだったと答えます。「夫はイラクでフセインに弾圧されているクルド民族ではないか?」との問いには「この戦争はフセインへの戦争ではなく、イラクの一般国民を大量に殺す」ものだと答えます。
キャサリンは釈放され、裁判にかけられます。キャサリンは人権派弁護士のベン・ハインズ(レイフ・ハインズ)を訪ねます。キャサリンはベンとのミーティングで『マーティンとは面識がない、誰に秘密情報を流したかについては迷惑がかかるので言わない』とします。家に帰るキャサリンは尾行されます。自宅で刑事と会うと、「この件を弁護士に話すのは罪を重くする」と言われます。その後キャサリンの事件は、大きくメディアで報道されます。
オフィシャルシークレットの結末:キャサリンの裁判の結末
キャサリンは夫が国外追放処分を受けたことに驚き、国外追放阻止のため飛行場に向かいます。夫は解放されキャサリンと抱き合います。
キャサリンはベンとのミーティングで裁判戦術を議論します。ベンは「無罪を主張すれば罪は重くなる、有罪を認めれば軽い罪になる」と言います。キャサリンは、戦争は違法とし国家機密の公示は合法と主張し、裁判では無罪を主張することに決まります。
2004年に裁判が開始されます。キャサリンは多くのメディアが待ち構える中で法廷に向かいます。キャサリンは裁判所でマーティンに初対面します。裁判が始まり、キャサリンは無罪を主張します。検察側は裁判を行わないと発言し、裁判長と傍聴人は驚きます。裁判官は裁判を終わらせ、キャサリンを退廷させます。
映画は当時のニュース映像になり、キャサリンが「自分のしたことに後悔はない」と述べる彼女の映像が流れます。字幕では多くイラク人とアメリカ、イギリス兵が戦争で亡くなったことが流れます。
以上、映画「オフィシャル・シークレット」のあらすじと結末でした。
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