お嬢吉三(おじょうきちさ)の紹介:1959年日本映画。1年半ぶりに牢獄からシャバに出たお嬢吉三、和尚吉三、お坊吉三の3人。彼らを牢屋送りにした悪者、旗本原田庫之助、貸元伝法院の仁兵衛をさっそくこらしめ、東海道を西へ向かう。女装がトレードマークのお嬢吉三を市川雷蔵が演じる。雷蔵主演の多くの傑作を手掛けた田中徳三監督による娯楽時代劇。
監督:田中徳三 出演者:市川雷蔵(お嬢吉三)、島田竜三(お坊吉三)、北原義郎(和尚吉三)、林成年(倉松)、浦路洋子(お民)、中村玉緒(お美和)、小野道子(お加代)そのほか
映画「お嬢吉三」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「お嬢吉三」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「お嬢吉三」解説
この解説記事には映画「お嬢吉三」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
お嬢吉三のネタバレあらすじ:起・三人吉三東海道へ
伝馬町の牢から、ひげぼうぼうの顔で1年半ぶりに出されたお嬢、和尚、お坊の三人吉三。その足で床屋に行ってさっぱりして、その夜の内に旗本原田庫之助と貸元伝法院の仁兵衛をこらしめる。
1年半前、その二人が小間物問屋田原屋で恐喝をはたらこうとするところを3人で止めたのに、捕り方に囲まれて捕まえられ牢にぶちこまれたからである。
お嬢が、1年半彼がシャバに出るのを待っていた女義太夫のお加代に会ってから、三人吉三は江戸を出て旅に出る。東海道を行く三人を、お嬢を慕うお民が追いかけた。
お嬢吉三のネタバレあらすじ:承・身売りされた娘
小田原宿の貸元の屋敷で伝法院の追手を撃退した後、温泉町に来た三人は江戸で馴染みの女衒の辰と会う。これから女郎に売る上玉の生娘を3両で世話すると言う辰。拳の勝負で勝ったお嬢が辰に導かれて小屋に入ると、娘は激しくお嬢に抵抗する。
すると若い男が飛び込んで来た。その男、倉松は、指物師だった父親の借金のカタに取られたその娘、お美和を救おうとしたのだ。命がけの倉松に感心したお嬢は三島のやくざに折檻されていた倉松を救出し、三人吉三で助けることにする。
高利貸しが、代わりに別の女を連れてくればお美和の借金の証文をくれると言うので、女装したお嬢でだまして証文をいただく。
お嬢吉三のネタバレあらすじ:転・お嬢江戸に戻る
お嬢は倉松と話をして、お美和とお美和の死んだ父は昔浅草に住んでいたことを知り、お美和が自分の幼なじみだったことに気付く。
お嬢はお美和を救出するために、傷の癒えない倉松に代わって温泉町に戻るが、前にいた小屋をお美和は既に後にしていた。危険を顧みずにお嬢は江戸に入る。お加代が辰の女房を知っていたので、辰に証文をもっていったが、既にお美和を売り飛ばす先は決まっていた。
よりによって伝法院がお美和を腰元という名目で原田に献上することになっていたのだ。
お嬢吉三の結末:脱出作戦
辰からお嬢がお美和を取り返そうとしていることを知らされた伝法院は、お美和を囮にしてお嬢をつかまえる作戦を立てるが、お嬢は伝法院の屋敷に2階から侵入してお美和を奪う。
お加代が乗って来た駕籠に乗せてお美和を逃がす手はずだったが、途中で伝法院の子分たちにお加代が捕まえられてしまっていた。お民がお嬢とお美和を匿うが、伝法院は市中の木戸を全て閉じ、お嬢・お美和は町内に閉じ込められてしまう。
一方、お加代は番所で縄によってしばられていたが、お嬢の腕の傷につける薬をもらいに番所に来たお民が、いつもお嬢をめぐっていがみあっているライバルが縄を切って逃げられるように剃刀を置いていく。
お嬢は自分の着物をお美和に着せてお民に三島までお美和を連れていくように言い、自分はお美和の着物を着て火の見櫓に上って火事を告げる半鐘を叩く。火消が集まり、木戸は開けられ、ちょうど江戸にやってきた倉松、お坊、和尚の三人も町内に入って来た。
お美和とお民が原田にみつかってしまうが、三人吉三が大暴れするうちに倉松とお美和は舟で逃れる。最後は原田が斬られる。
再び江戸を後にした三人吉三だが、道中でお民、さらにはお加代からも逃げなければならなかった。
以上、映画「お嬢吉三」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する