お嬢さんの紹介:1961年日本映画。会社の部長の優しいお父さん、良妻賢母のお母さんと暮らす女子大生のかすみ。彼女はある日、父の会社の社員でちょっと気になる沢井の秘密を知ってしまう。三島由紀夫原作のコメディ映画。
監督:弓削 太郎 出演者:若尾文子(藤沢かすみ)、川口浩(沢井景一)、野添ひとみ(花村チエ子)、田宮二郎(牧周太郎)、清水将夫(かすみの父・藤沢一太郎)、三宅邦子(かすみの母・藤沢かより)
映画「お嬢さん(1961年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「お嬢さん(1961年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
お嬢さんの予告編 動画
映画「お嬢さん(1961年)」解説
この解説記事には映画「お嬢さん(1961年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
お嬢さんのネタバレあらすじ:起・女子大生と会社員
女子大の学生の藤沢かすみは親友の花村チエ子と試験勉強をした後、東京駅で熱海方面から来た電車から降りた沢井景一が着物の女といるのを目撃してしまう。彼はかすみの父が部長を務める会社の社員で、かすみと仲良くなろうという下心で日曜日に部長の家にたむろしている牧たち三人組の社員の一人。かすみの誕生バーティーにはチエ子やアパートで暮らしている兄夫婦の他に三人組も集まる。かすみは東京駅でのことを沢井に話す。沢井の説明を聞くために後日かすみは彼と街で会う。沢井は芸者の紅子と熱海で別れることを決めたのに、東京に戻ったら別れないと言われて困っていたのだと話す。沢井は、女はいつでも捕まえられると豪語。事実、たちまち若い女の子をくどいてしまった。かすみの家ではまじめそうな沢井は実は女たらしだとわかる。しかし、かすみは沢井が女を旅館に連れ込む姿を想像したものの、沢井は電話で、女に食事をおごって別れたとかすみに言う。かすみと沢井はつきあい始め「景ちゃん」、「かすみちゃん」と呼び合うことに。一方、チエ子もかすみの誕生パーティーで知り合った牧と親しくなる。
お嬢さんのネタバレあらすじ:承・結婚へ
沢井といっしょにいたことをかすみの母に隠すために、沢井は映画『避暑地の出来事』の劇場用プログラムを買う。映画を見に行っていたことにしろと。だが、かすみは映画館の外で沢井を見つめる髪の長い女に気づく。後日、公園で沢井はその女、洋品店に勤務する浅子から結婚をせがまれていることを明かす。でもかすみと沢井はベンチでキスをかわす。かすみは沢井に、別の女と結婚してしまえば浅子の要求をかわせると言ってしまう。沢井とかすみは結婚を決意する。問題はかすみの父。かすみに彼は、結婚したい男ができたら教えるように言っていた。そして、その男の身辺調査をしてあげると。沢井の女たらしぶりが調べられるとまずい。二人は結婚話を一気に進めることに。沢井がかすみの家を訪れ、応接室でかすみと並んで結婚の許可を求めて両親を驚かす。別室で協議した両親は結婚を認める。実はかすみの父は、かすみの花婿候補とにらんで牧と沢井を探偵に調査させていたのだが、牧の報告書には女給との同棲の情報があったものの、沢井の女性関係は報告されていなかった。
お嬢さんのネタバレあらすじ:転・波乱の新婚生活
晴れて二人は新婚旅行に。だが、かすみは夫と過去の女たちとのことが心配。旅行先で女が自殺未遂を起こし、かすみは浅子ではないかと不安になる。そしてなぜか野次馬の中に紅子がいた。
新居のアパートで夕飯の準備をしていると浅子が訪問してくる。景一の結婚を知って確認に来たのだ。帰ると見せかけて窓から飛び降り自殺を図ろうとした浅子をかすみと景一は止める。
お嬢さんの結末:解けた誤解
久しぶりにかすみはチエ子と会う。だが、牧との関係が進展しつつある彼女に、牧が女給と同棲しているという話をしてしまう。怒ったチエ子の方は、牧から聞いた、結婚前は部長秘書だったかすみの兄嫁が景一と親しかったという話をする。クリスマスにかすみの両親、かすみ夫婦、兄夫婦が集まるが、かすみは夫と兄嫁の関係を妄想してしまう。
そして、景一が女給らしい女といたという話を聞く。預金通帳を開くと景一が10万円も金を下ろしている。浅子が女給になってまだ景一と関係していると判断したかすみは置手紙をして家出。浅子の務めていた洋品店へ向かう。だが、浅子は予想に反してまだそこに勤務していた。カフェで浅子はかすみに、かすみのアパートを訪れた後で包容力のある中年男性にプロポーズされて今はとても幸福なことを話す。景一とのことを求婚者に話すべきかどうか相談に乗ってくれた景一にも、もう何の恨みももっていなかった。ところが、同じ店にチエ子と牧が入ってくる。牧はチエ子のために女給と別れたこと、そのために景一が力になってくれたことを話す。10万円は手切れ金だった。その時、1階にいたかすみたちと2階にいたチエ子たちはお互いの居場所に気づく。
帰宅した景一は置手紙を読んで驚いて兄嫁に電話。だが、心配してかすみの両親と兄夫婦がアパートに来た時は、かすみが帰宅して誤解は全て解かれていた。
後日、産婦人科の前でかすみ、景一、兄夫婦がばったり出くわすことになる。
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